第3回小さな自然再生のすすめ シンポジウム 終了しました <満員御礼>
第3回小さな自然再生のすすめシンポジウムは、
70名ほどの方々にご参加いただき、盛況のもとに終了致しました<満員御礼>
講師の皆様、お忙しいなかご参加いただいた皆様、およびスタッフの皆様方には、より良いシンポジウムづくりへとご協力いただきましたこと、この場をかりてお礼申し上げます。ありがとうございました。
第3回目となる今回は、前2回と異なり、総合討論の時間を設けました。このため、これまでのシンポジウムよりも講演者と参加者との距離間が近く、活発な質疑応答を行いやすい雰囲気だったように思います。(実際、1時間もの意見交換が行われ、裏方をしていた私は驚きました)
以下、今回のアンケート結果を幾らかまとめました。
宜しければご連絡ださい。
1)シンポジウムを知ったきっかけ
・メーリングリスト、大学の授業での紹介、知人からの紹介、学会ML、チラシ、Web検索
(とくに、メーリングリストと知人からの紹介が多いことが分かりました。)
2)参加を決めた理由
・発表者の活動内容が研究データとしっかりしたものであったため。
・水辺の自然再生がテーマであったため。
・毎年参加している。
・大学関係者と地元市民が協力する形の自然再生を行っているため。
・生態系に関心があるため(大学で土木を学んでいる)。
・河川・生態系に関する知識を少しでも身につけようと考えたため。
・地域住民でも参加できる自然再生に興味があったから。
・川の自然再生の仕事に携わっているため。
・鴨川の取組みについて興味があったため。近所だったため。
・授業の参考にするため。
・講演タイトルを見て。プログラムタイトルが興味深かったため。
・第1回目のシンポに参加して、大変役に立った。今回もより深い話が聞けそうだったため。
・河川だけでなく、流域全体のことを学びたいため。
・淡水魚関心があるため。
・大学で入りたいゼミの内容と類似する点が多かったため。
・大学の講義内容と関係のあるシンポだったため。
3)良かった点・参考になった発表・課題など
<魚類の棲家・護岸>
・データが豊富で面白かった。
・魚類の棲家の話で、これから生息地をつくっていく活動に対してだけでなく、捕獲データを
得る際にも役立つ話だったと思う。
・魚類の特性に合わせた工法が面白かった。もっと知見を活かしてもらいたい。
<魚が使える田んぼと水路をどう維持する?>
・実施方法と費用などの紹介があって分かりやすかった。
・水田魚道を初めてしりました。
・最後のお話の、田んぼ出口のビニール袋の返しを伸ばすことについて、少しの努力でも
結果がついてくるところに感動した。
・都市に残る水田の話が良かった。
・水田魚道、水路の嵩上げなどは、大雨時の浸水被害の可能性もあると思われるので、
デメリットも整理して欲しい。
<ザリガニの捕獲方法>
・興味深かった。
・ザリガニホイホイには、魚類の混獲やソーラーパネルで夜間に水を流す方法など、
まだ課題がある。
・ザリガニホイホイは、実際に真似してみて上手くいかなかった。今回、より具体的な
方法が聞けて、時間的なことを考慮すると上手くいくかもしれないと思った。
<天然アユ鴨川に再び>
・現地の状況が目に見えて良く分かった。
・地元との連携された取り組みで大変興味深かった。
(普通はあのような体制をつくることが難しいと思いますので。)
<バーブ工法>
・新しい知見を知ることができた。
・中小河川で出来そうな工法。安価で実践できること。
・シミュレーションによって、様々な角度と水深の予想がなされているなど、
データの裏付けが行われていること。
<その他・良かった点>
・とてもよかった。質が高く、こんなオープンな形のシンポは初めてなのではないか。
・全ての発表が終了した後に改めて設けられた意見交換はよかった。
・事例発表はどれも自分の行う活動に参考になるし、役立つ。
・みなさん、思いのこもった熱い内容で良かったです。
・部屋全体の照明を落としたため、スライドが見やすかった。
・発表の仕方などの勉強になった。
・若い方がたくさん参加されていて、将来に期待たもてる。
・大学の中では聞けない、様々な目的をもった活動の話を聞けた。
・硬すぎず、全体として質問しやすい雰囲気だった。
・どんな失敗があったか、どんな予想外の出来事があったかの話もあり、親しみやすかった。
・全ての発表がよかった。参考になった。
<その他・悪かった点>
・小さなことからコツコツが、何らかの成果につながっていくのか、広い視点でまとめる
方向性があってもよかった。
・配布資料は白黒では判読が難しい。資料代があがってもよいので、カラーで欲しい。
・資料をpdfなどで配布して欲しい。
・会場が若干狭い。
・議論は面白かったが、時間管理はしっかりして欲しい。
・技術的工夫や施工や市民参加への課題(制度や予算問題)についても取り上げて欲しい。
・メモが取りたかったが、暗くて書きづらかった。
・部屋の外がうるさいときがあった。
5)来年の開催も希望されますか?
<開催して欲しい>
・より多くの知見や事例について知りたい。
・まだまだ学び足りない。学びたい。
・川の自然再生はまだまだこれから。もっと事例を知りたい。
・また話を聞きに来たいから。
・非常にためになったため。
・大阪市内でやってほしい。
・初めて知った内容が多く、もっと自分でもできそうなアイディアが知りたいから。
・水生昆虫の話もよろしく。
・ぜひ続けてほしい。参加して勉強したい。
・住民、事業者、行政の協同の仕組みづくりについて事例が知りたい。
・身近なところで実践されている活動について知れる機会はあまりないと思うから。
・魚類に関する発表が多かったので、次回は水生昆虫について聞きたい。
・ネタがあるなら、同じ流れで陸水以外の話題があっても良いのでは。
・午前中から開催してほしい。最終で帰らずにすむため。
・資料を公開してほしい。
<どちらともいえない・開催しなくてよい>
・なし
第3回目の「小さな自然再生のすすめ」シンポジウムを開催します。
2012年,11月18日に小さな自然再生シンポジウムPart3>を
兵庫県立 人と自然の博物館にて開催致します。
今年は,水辺の生態系再生に関する事例を集中的にご紹介します。
技術者,市民団体,行政関係者,研究者の方々等,ぜひご参加頂ければと存じます。
------------------------------概要-----------------------------------------
市街地や農村地域における自然環境(小河川やため池,雑木林や鎮守の森など)は,
平野部や湿地域等に生息する動植物にとって,開発後に残された貴重な生息場所です.
しかし,こうした環境はたいてい小規模で点在するため,動植物の生息状況は孤立した
状態にあることも珍しくありません.小さな自然再生とは,こうした身近にある
小規模な自然環境のあり方を見直し,地域の住民や地方行政が主体となって,
豊かな生態系を取り戻すために簡易な技術による工夫に取り組むことです.
これまで2度行われてきた「小さな自然再生のすすめシンポジウム」では,
中小河川・農業水路に適する魚道づくり,ため池や里山における放棄田等の活用法,
あるいは地域主体の市民団体の体制づくりといった数々のテーマを紹介してきました.
このような技術はすべて,その地域にふさわしい自然環境を復元,あるいは創出する
ことを目的としたものです.3度目の開催となる今回は,過去のシンポジウムの
アンケート結果や講演者,参加者からの要望を受け,1)水域生態系に特化した
技術紹介を行うこと,2)十分な質疑応答時間を設けることに配慮しました.
是非、自然再生に携わる市民団体、実務者、研究者等の皆様にご参加頂きたく存じます.
開催日:11/18(日)
時間:13:00~17:30
場所:人と自然の博物館 (大セミナー室の予定)
参加費用:500円(博物館の入館料,および資料代)
事前申込み:11/15(木)まで (会場サイズよろい100名ほどまで)
基調講演:
■佐川志朗 (兵庫県立大学自然環境科学研究所田園生態部門 准教授)
タイトル:魚類が棲む水際域構造と環境劣化河川への付加的修復
内容:河川水際域における魚類の棲み場所を定量化した様々な研究成果と、
人為的に改変された河道における修復事例をご紹介する。
事例紹介
■皆川明子(滋賀県立大学環境科学部 生物資源管理学科 助教)
タイトル:魚が使える田んぼと水路をどう維持する?
内容:ドジョウやメダカなど様々な魚たちが繁殖・成育できる田んぼと
水路の形態をどうやって維持したらいいのか。生きもののポテンシャルが
高い水田を抱えながらも水田の減少が著しい東京都での保全事例と、
農業生産とのバランスで苦慮する三重県での取り組みをご紹介します。
■佐々木宏展(水辺のフィールドミュージアム研究会/摂津市立第二中学校 理科教師)
タイトル:アメリカザリガニの遡上特性を利用した新たな捕獲方法の紹介
内容:アメリカザリガが急激に増加した湖沼やため池では、水生植物が食害され、
それに伴う貴重植生の減少、底生動物相の貧弱化、湖沼内の高濁度化などが
生じやすい。このため、全国各地で外来ザリガニの駆除が実施されるが、
その手法は、餌入りのカゴ網を水中に沈めて数時間~数日後に回収し、
回収時点でまだ生きているザリガニを駆除するという極めて人的・精神的労力の
大きな作業となっている。そこで本研究会では、簡易魚道とソーラーポンプを
組み合わせ、ザリガニの遡上特性を利用した簡単な捕獲方法を新たに開発した。
ここではその詳細な手法と効果をご紹介します。
4)中筋祐司 (京の川の恵みを活かす会/京都市)
タイトル:天然アユ 鴨川に再び
内容:京の食文化を支えてきた天然アユやサツキマス、鴨川への復活を目指し,
平成23年5月、研究者、漁協、市民、行政(京都府、京都市)などが
協働する「京の川の恵みを活かす会(略称:活かす会)」が設立されました。
木や竹を使った魚道の試験設置やアユの遡上調査など、
京の川の恵みを活かす会がこれまで行ってきた活動について紹介します。
5)原田 守啓 (独立行政法人 土木研究所 自然共生研究センター 専門研究員)
タイトル:日本の中小河川の課題とバーブ工法
内容:コンクリートの護岸が両岸に積まれ、深く掘り下げられた川。
すっかり見慣れてしまった身近な川の姿が、どのような経緯で生まれたかを
振り返ります.そして、これからの川づくりに向けた行政のいくつかの取組と、
新しい河川工法であるバーブ工について紹介します。
問い合わせ先:
・人と自然の博物館 主任研究員 三橋弘宗 (hiromuneあっとhitohaku.jp)
・水辺のフィールドミュージアム研究会 代表 久加朋子 (mizubefmkあっとgmail.com)
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池尻川の小さな自然再生つづき:有馬高校編
今日は、池尻川にて小さな自然再生の施工です。
この作業の主役は有馬高校科学部さんです。計画から施工、そして調査を行い、その結果をまとめて生態学会に発表するという実践型の取り組みです。この取り組みには、兵庫県宝塚土木事務所、三田市、関西学院大、地元の自然愛好家の皆さん、そして水辺のFMKが全面的に協力しています。
これまで色々と取り組んできたが、やはり3面張りで、しかも上側にため池があるので土砂供給が少ない、という二重の苦しみがあり、植生を定着させることに苦心しています。
しかし、昨年に設置した上向き水制二線型だと、写真のとおり土砂が堆積して植生がついています。
わずかではありますが。このまわりは、底生動物もたくさん住み着いており、サワガニなんかもいます。
こんな感じで高校生の皆さんがドリルやら工具をもって施工に取り組みます。
今年は、川岸に並行して角材で囲いをつくり増水時に水が走らないように大石(アンカー刺筋つき)をはめ込んで固定します。作業時間は、朝10時から昼の3時間まで。みなさん、慣れた手つきで仕上げて行きます。
最後に砂をいれたり、どっかから引っこ抜いてきた草を投入して完了です。
春以降に植生がなんとか定着することに期待します。
共生のひろばで発表しました!!
お知らせの記事であったように、人と自然の博物館が主催する「第7回共生のひろば」で小さな自然再生の方法について10分間の発表をしてきました。
(この共生のひろばは、毎年250人前後の市民が集まる大規模な発表交流の場です。)
今回水辺の会が発表してきたのは、小さな自然再生の方法ザリガニほいほいプロジェクトの内容です。
タイトルはズバリ!!
「あなたの町でもザリガニほいほい?! ~アメリカザリガニの遡上特性を利用した新しい駆除方法の開発~」です。
今回は4番目の発表。
六甲山の取り組みの発表をうけ、僕らの出番。
そもそも、ザリガニほいほいってな~に?! 一見わけのわからないタイトルの説明をする理事のH.S
なぜ、
アメリカザリガニの歴史は?
ザリガニを駆除する必要があるのか?
どのような駆除方法があるのか?
そんな背景を話した後に、僕らが開発している駆除方法の紹介をしてきました。
途中話すのが楽しくなってきて、10分間の発表時間をオーバーしていまいました。
とほほ・・・。
発表した後は、さまざまな方に声をかけて頂き、交流を深めることができました。
甲殻類の遡上を研究しているかたから、さまざまな示唆をいただいたり、発表おもしろかったよと声をかけていただいたり、うれしい限りです。
声をかけていただいた団体の中でも、とても印象に残る出来事がありました。
「駆除したザリガニを食べたいので、ぜひ駆除した際は、僕らをよんでください!!」と。
その団体の名前は「ひとはく連携グループのテネラル」です。
かれらも口頭発表しており、演題のタイトルは
「未来の食事を支える昆虫食考察グループ Mushi Eaterたちの挑戦」です。
彼は高校生で、とても勢いがあり、ぎりぎりまで発表練習に余念がない団体でした。
外来種などを真剣に食べること。一見「げげっ?!」と思うようなことを真剣に取り組む若い団体が未来を変えるのかもしれませんね!!
ご協力いただいたみなさん、お声かけをいただいた団体のみなさん、発表の機会を与えていただいた人と自然の博物館のみなさんに改めてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
☆おまけ☆
発表のために描いた力作のザリガニほいほいイラスト!笑
文責 理事のH.S