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毎週土曜日
多摩地域のトピックスをお届けする
多摩コラム
 
 
 
突然ですが、私はバスが好きです。
 
初めてのバス路線に乗ってお出かけするのは、ワクワクする時間だったりします。
 


そして、バス好きであれば…
 
できるだけ長くバスに乗りたい
 
という気持ちを持つのは自然なこと。
 ↑ここに異論は認めません笑


そんなバス好きの想いを叶えてくれる路線が多摩地域にはあるのです。
 
 
それが
 
都内で一番長い路線
都営バス 梅70
 
です。

 

 

この路線はいろいろとユニークな特徴があります。いったいどんな路線なのでしょうか。

 

 

・総距離は約28km

 

梅70系統は、花小金井駅と青梅車庫前を結ぶ路線。その総距離は約28kmにも及びます。23区内でで走行距離が長い路線として知られる、都バス王78(新宿〜王子)や小田急バス宿44(新宿〜武蔵境)などが、20kmに満たない距離であることを考えると、都内で圧倒的な長距離路線といえます。

 

 

 

・多摩なのに都バス

 

多摩地域に住んでいる我々にとっては、

「都バスは23区のもの」

というイメージが強くあります。

 

しかし、実際は、都バスは23区のほかに青梅地区にも多くの路線があり、青梅支所という車庫も存在します。

 

もともと、戦前には青梅地区にも西武バスや西東京バスが多くは知っていました。戦後、東京都が多摩地域の振興を打ち出したことを契機に、1949年に現在の梅70系統につながる青梅と都心を結ぶ路線(当時は荻窪まで運行されていた。)が誕生したのです。

 

その後、西武バスや西東京バスも不採算などを理由に青梅市内線から撤退が相次ぎ、その受け皿として都バスが青梅市内線を拡充していきました。


そんな中でも、青梅における「都バス」の歴史の中で、(終点が荻窪→阿佐ヶ谷→田無→花小金井と徐々に変化していきながらも、)70年以上にわたり、青梅市を飛び出して走る唯一の路線として生き続けているのが、この梅70系統です。

 

 

・青梅街道から意地でも逸れない

 

このバスは、花小金井駅から青梅車庫前まで一部を除いて、ひたすら青梅街道を走ります

 

花小金井〜青梅なら道が広くて、ほぼ真っ直ぐ行ける新青梅街道を使うのか一般的ですが、この路線は新青梅街道には目もくれず、青梅街道一筋です。

 

先ほども述べた通り、この路線は荻窪~青梅でスタートしました。そこには、青梅街道沿線の利便性向上のためという側面もある路線(=早く青梅に行くことが目的ではない)と思われるので、青梅街道を外れてしまうことはその意図にそぐわないのでしょう。

 

だから、

・住宅街

・細い街路

・数カ所の踏切

が行く手を阻むこともしばしば。

 

平時の所要時間は約1時間40分(これでも時速10kmペース!)なのですが、私が乗った時は、渋滞や踏切に引っかかり、結局約2時間かかりました。

 

東大和市役所を通るのも青梅街道ならでは。

 

 

・バス停の数は?

 

青梅車庫前→花小金井駅北口まで、そのバス停の数はなんと80!

(一部路線は経由地が異なるため、バス停の数も異なります。)

 

バス停の間隔が大きく開く場所はなく、市街地を走る路線バスと同等の間隔でバス停があります。

そんなわけで、終点のバス運賃表もご覧のとおり。

↓↓

 

整理券番号24番まで発行されます。

これだけの長大路線ですが、乗りとおしても570円というのは意外と安いと感じてしまうのは私だけ?

(地方に行って2時間バスに乗ると2000円近くかかることも珍しくありませんからね。)

 

 

・どんな利用者が多い?

 

そうなると、

「こんな長大路線、誰が乗るんだろう?」

 

というのが気になります。

 

結論から言うと、

乗りとおした人は僕だけでした。

 

 

そりゃぁ、そうですよね。

青梅や羽村エリアでは結構乗る人が多かったのですが、その人たちも長時間乗ることはなく近郊で降りる人ばかり

 

 

途中、鉄道路線から外れている「武蔵村山や東大和エリアで乗り降りする人が多いのではないか」とも予想しましたが、このエリアはほかにも立川バスや西武バスが運行されていて、そちらの方が本数も多いので、この路線に乗る人は少なかったです。

 

 

そして、この路線の特徴として、鉄道駅間のパイプ役になっている点が挙げられます。

青梅駅、東青梅駅、箱根ヶ崎駅、東大和市駅、新小平駅、青梅街道駅、小平駅、花小金井駅

といった多様な鉄道駅を経由するので、これらのバス停では一定数の乗降がありました。

 

特に多くの人が乗り降りしたのが、武蔵野線・新小平駅


新小平駅は、西武線との乗り換えが不便なので、武蔵野線を利用する(西武線沿線の)小平市民にとっては、このバスが、武蔵野線と西武線沿線を結ぶ重要な路線になるようです。

 

 

また、青梅エリアから東大和市内まで乗っている学校帰りと思しき高校生もいました。

彼は、毎日1時間近くこのバスに乗って通っているんですね。


このバスがなければ何度も乗換しなければならないわけで、そういった方にとっては、このバスの存在は大きいようです。

 

 

・乗り通したい人へ

 

こうして、今回は青梅→花小金井を乗りとおしてきましたが、この記事を見て「乗り通してみたい!」と思ったチャレンジャーの皆さんに伝えたいことはただひとつ

 

このバスを乗り通すには、根気が必要です!

 

 

バス好きの僕でもさすがにこのバスを降りたあとは

しばらくはバスに乗らなくてもいいな…

という満足感が得られます笑

 

 

それでも、車窓を見ながらボーッと旅したい…そんな方にはオススメの路線なので、ぜひ一度体験してみてください!