10日間で5試合のハードな最終予選。
じっくり書くのは無理なので書き散らしておくので、よかったら読んでくださいという感じ、、、

まずアウトライン。

澤が引退して初めてのなでしこの試合。

五輪出場できれば、澤も含めて宮間、川澄など一時代を築いた世代の最後の世界大会になるだろうが、さて、出場できるのかどうか。
世界の女子サッカーの進歩は早いし、アジアの女子サッカーの進歩も著しいので甘くはない。
ことにオーストラリア、世界ランキング8位だから五輪やワールドカップでの準決勝や準々決勝と変わらない試合になるわけで、甘いはずもない。

この下の世代がさほど育たずに、メンバーはいつもと変わり映えしないどころか、怪我人の代わりに入ったメンバーも昔ながらの顔ぶれというところに日本女子サッカー界の厳しさを感じる。

佐々木監督は世界一になって運のいい男だと思ったものだが、選手も監督も代わりが出てこない現状でずるずるとここまで来てインケツを引くことになりそうな予感。

で、観客が少ないことにがっかり。
小さなキンチョウスタジアムが大きく見える。

8分過ぎオーストラリア左サイドバックがコーナー付近でとったボールを運ばれて対角上のコーナーまで運ばれる。なかでセンターサークル付近で中島が股抜きされたシーンに巧さがなでしことブラジルだけの専売でなくなっている時代を感じる。

もう4年経てば、こういった部分での差は女子サッカーではなくなってしまうだろう。

試合開始から大人と子供ほどにキック力の差を感じる。

で、クリアが飛ばずに波状攻撃を受けて綺麗なクロスからデバナのヘディングシュートが決まって先制された。

キック力については高校生ぐらいから積極的に取り組むべき課題であると昔から書いていたわけだが、まあ、それよりもパス回しの練習しようぜという風潮だから、こういう試合を見ていても誰もなんとも思わないのだろうね、、、

阪口のシュートシーンなども、そこらの中3男子ぐらいのキック力があれば決まっていたはずで、そこが弱いから大事なところで後手後手を踏んでしまう。

追加点のシーンでも阪口のサイドチェンジのキックが主審に当たってしまって、不運だと解説席は語っているが、主審は自分の頭を越えると思って背をかがめているわけで、キックがへなちょこなので主審に当たってしまったわけで、そういう基本的なところで見劣っていることは見て見ぬ振り。

へぼすぎると思う。

まあ、キック力をあげるためにロングキックも練習しなければと言えば、白い目で見られるというのはいまだ変わらないわけで、日本サッカーは不思議の国だ。

ハーフタイムに澤の解説。

「遠い」という場面だが、守攻の切り替えで漫然と自分の持ち場に上がっていこうとする選手たちが映っていて、あほかいなという感じ。
先ずボールだろ、と、、、

あとは大野の交代について、澤が「大野にボールが入らなかったかなというのはあります」と言いきってくれてよかった。
解説とアナウンサーが大野の交代時に「大野はボールに触っていましたよね」と言っていたわけで、自分などは大野がいることを最初のうちは忘れてしまうほどだったから「えっ」と思ったのに、世間ではちがうのかと、、、
まあ、しかし、何故先発させたんだろうというのは残る。

前半終了間際に追いついて、それでも勝てそうな気はしない。
相手が疲れてくれるのを待つしかないのだが、間に合うんだろうか、、、。

かみさんがリプレイを見ながら大儀見ってあんなに下手なのに何で先発なんだろうと呟くので、他の選手はもっと下手だからと返事した。

後半立ち上がりから、その下手な大儀見がうまく見えるシーンが続く。
相手の寄せが甘くなってきている。

しかし、チャンスがまたも阪口に来て、これもその辺の中学生ならば決めていたレベルだが決めきれず。

トラップが下手、キックは弱い、そういう低レベルの中でそれぞれが突出したものを寄せ合って、なかで宮間のようなスーパーな選手が接着剤の役目を果たして成立しているのが今のなでしこだと思うわけで、あまり教科書的な見方をしても始まらないのだが、それにしてもこのシュートの下手さったらないね。

18分、攻撃が途切れたところで宮間の強く付けるパスが若干ぶれてといるとアナが指摘。
まあ、うるさいんだよね、、、強いパスを出し続けていなければ腑抜けてしまうことがあるのがサッカーというスポーツで、この試合を締めるためにはもっとパススピード、もっとパススピードだと感じる。

22分の波状攻撃、横山が脚を振れずに絶好のチャンスを逃す。本当にシュートをする力がない。

子供にパス回しの練習ばかりやらせているつけだ。

で、日本の攻勢の時間帯が終わって、佐々木監督が選手交代をためらったところで右サイドを食い破られて綺麗なクロスからの失点で再び2点差。
右サイドふたり中島、鮫島の守備のミス。両ベテランの息が上がっているのが目に見える感じのやられ方。インテンシティがない。

再び、日本の攻勢からシュートチャンスは何故か再び阪口で、まあ、日本代表と言うには淋しすぎるシュートミス。

38分、川澄に代えて川村、鮫島に代えて岩淵で、中島をサイドバックに下げた。

遅いね。1-2でも、1-3でも負けは負けで、リーグ戦と言ってもトーナメントみたいなものだから、早めに手を打つべき。

と言っても、代わりが横山、岩淵、川村ではためらうのも無理はない。
横山ボールを持てば良い選手だが、パスアングルから消えてしまうので持ち手にとってはありがたくない選手だろう。

終了近くになって押しこまれた状態でトップに阪口を残して反撃を狙うのだが、クリアを岩淵が競る形がほとんどで、あっさりとはね返されて反撃の糸口が見えないままタイムアップで、ちぐはぐな交代となった。

試合後に決定力でオーストラリアが勝ったと佐々木が言っているが、その決定力の源はキック力であることははっきりしている。
これでもまだ日本中の指導者はパスを回せと教え続けるんだろうかね。