スタジオ解説が岡田さんということでBSで録画観戦。

彼は日本のサッカー関係の中では図抜けて賢いのではないか。
その彼と大木、吉武というトリオでFC今治で育成から取り組むらしい。
少し前まで今治には竹本が行っていたわけで、早稲田つながりということのようだ。
この顔ぶれを見ただけでどんな育成をするか想像できて楽しみ。

ただ、インフラの整備を含めて予算面でどうなるのかという不安は感じる。

地方の数企業が応援する程度では掲げている10年後のJ1優勝には全然足りないだろう。
賢い彼のことだから見通しがきっとあるのでは。

解説で気になったのは「ニアゾーン」という用語。

その昔、自分のチームでは「プライマリーエリア」という名前で教えていたこととほぼ同義。
「プライマリーエリア」という用語はその昔に協会技術委員だった加藤久が作った用語だが、それが岡田の時代には「ニアゾーン」になっていたということらしい。
サッカー監督は自営業者のようなものだから、指導者ごとに用語が違うのは構わないわけで、むしろ自然なことだが、一方で日本協会の迷走振りがわかる部分と言えないこともない。

ヨルダンのエースが体調不良だったとかで、試合は日本の楽勝ち。
エースが交代で出てきたときにしばらくの時間主導権を握られたが、それも危なげなく守り切っての完勝。

この予選リーグでは格下のチーム、世代交代中の若いチーム、エースを欠いたチームと戦って3試合楽勝。
この先のハードな戦いに向けてむしろ漠とした不安があるが、よそのチームでは怪我人が出て苦労している現状を考えればラッキーと思うべきだろう。

気になったのは香川、それと清武、乾のセレッソトリオ。

ここに来てわかってきたのは香川のパスにしろ、清武のパスにしろ読まれまくりだということ。

サッカーで一番大切な部分が欠落している。
早くて上手いしドリブル突破の能力があるから、相手の読みの裏を取っているように見えていただけだということがわかる。乾はここのところ好調で突破力抜群なので何をやっても上手くいく。
ただ、それが少しでもおさえられるとパスさえも通せなくなるというのが清武と香川なわけでセレッソの育成ってどうなっているんだろうかと気になった。
同じく、そこが欠落している柏とセレッソがユースレベルのトップを争っているわけで、この先の日本サッカーが心配。

乾が好調に見えるのは、フィジカルがフィットしていて突破にスピードと破壊力があるからパスも良く通るという図式。

乾ほどの突破力が現状では見せられない香川と清武が「読み」とか「裏とり」とかいう考え方を持っていないとすればこの大会だけでなく、先々はたいへんだ。

清武は他にロングキックの精度と威力という特質があるからそこの活路を見いだしている現状に見えるが、それでどこまで行けるんだろうか興味深い。

突破に磨きをかけるのであれば、瞬発力とかクイックさとかそういうことだろうが、筋肉の鎧を着けてしまってそういう部分を少々失ったように見えるのだが、どこかで聞いた話しではある。