『オフィーリア』

ジュール・ジョセフ・ルフェーブル

1890年

 

 

 

***2020年1月26日の日記***

 

 

今の日本で、

ハーブを処方する病院は

ほとんどなく。

 

自然ぽいもので

処方されるのは、

 

せいぜい漢方くらいまでですが。

 

現在の日本で使われる漢方は、

中医学に基づいたものではなく。

 

やはり、

現代的な西洋医学と

考え方は同じで。

 

主に「対症療法」に

基づく考え方により

処方されるものだそうです。

 

 

日本ではそうですが。

 

例えばイギリスでは今でも、

ハーブを「薬」として

処方しているところもあって。

 

「ハーブ医」という

職業もあるそうです。

 

そして患者は自分で、

自分に合う医療を選択できる

ようになっていたりもします。

 

 

なので「ハーブ療法」は

私にとっては、

 

「民間療法」というよりは、

立派な「医学」に

見えていたりします。

 

 

日本では薬事法などの

様々な規定によって、

 

医師や薬剤師の資格を持たない人が、

ハーブを「薬」として扱うことは

できません。

 

 

このハーブは、

こういう症状に効きます。

 

・・・なんてことも、

大々的に言ってはいけない

そうです。

 

 

だから、

いくら熱心に学んだところで

それは「薬」ではなく

「食品」として、

 

あくまでも、

個人的に利用することしか

出来ないのですが、

 

それでも、

ハーブを学ぶことは、

とても楽しかったですにっこり

 

 

*******

 

 

ハーブのメディカル的な

利用法を学び始めて、

 

最初に出会った先生が、

こんな話をしていました。

 

 

ある時彼女は子宮の病気になり、

入院したことがあったそうです。

 

 

その時、

 

病院から最近開発された

「新薬」を処方され、

それを服用したのだけれども。

 

それを飲めば飲むほど、

具合が悪くなり。

 

なので最終的には、

薬の服用を拒んだのだそうです。

 

 

すると体調は良くなり、

すぐに退院となり。

 

その後彼女は「新薬」というものに

疑問を持つようになり。

 

それでハーブを学び始めるように

なったのだ。

 

・・・と。

 

 

先生のこのお話を

聞いた時も私は、

 

やっぱり、

「流れ」を感じたものでした。

 

 

先生も、もし、

その新薬が身体にあって、

それで病気が回復していたとしたら。

 

きっと、ハーブに関心などは

持たなかっただろうな。と。

 

そんな風に思ったからです。

 

 

*******

 

 

新薬。

 

今の医療で一般的に

利用されているお薬は。

 

開発当時は、

「魔法の弾丸」と呼ばれたそうです。

 

 

魔法の弾丸は、

 

それまでに猛威を振るっていた

ペストなどを一掃したりして。

 

だから、私達人間はその時、

 

「これで地上から、

病気というものがなくなるだろう」

 

・・・と。

 

そう思ったのだそうです。

 

 

けれども、実際は。

 

そうはなりませんでした。

 

 

薬が開発されると、

なぜか。

 

それまでになかった病気が、

この地上に発生するように

なったそうです。

 

 

例えば「癌」とか。

「生活習慣病」とか。

 

 

また、

 

薬の進化に合わせて、

なぜかウイルスも進化していくらしく、

 

ずっと、

イタチごっこになるのだとか。

 

 

 

面白い。

 

・・・という言葉を使うのはちょっと、

不謹慎かもしれないのですが。

 

 

こういう話を聞いてあの時の私は、

そう思ったのです。

 

 

「病気」もまた。

 

なにかの必要があるから、

この地上に存在するのだろう。

 

・・・と。

 

 

*******

 

 

太古の昔から、

 

この薬草は、

こういう症状に効く。

 

・・・ということはおそらく、

経験的に知られていたの

でしょうけれども。

 

 

ヒポクラテスとか、

ああいう人たちが、

 

それを医学の中に

体系づけていき。

 

 

近代においては、

その植物の中に含まれる

どんな成分が、

 

人体にどういう作用を

もたらして、

 

その結果として

症状が収まる。

 

・・・みたいな。

 

そんな科学的なことも

解明されています。

 

 

加えて技術の進歩によって、

植物からその有効成分だけを

「抽出」することすら

できるようになり。

 

今、私たちが一般的に服用している、

「薬」が生み出されました。

 

 

様々な成分で構成される薬草、

つまりハーブ。よりも、

 

そこから抽出した有効成分だけを、

100%固めた新薬のほうが、

 

効き目は断然、強力ですし、

その効果はわかりやすいです。

 

けれども同時に、

 

「副作用」がでやすいのもまた、

新薬のほうだったりします。

 

 

自然の植物の中には、

その症状に効く有効成分以外にも、

 

色々な成分があれこれ

含まれているのですが、

 

ある有効成分によって

起こるであろう副作用を

抑えるような働きを持つ、

別の成分もまた。

 

ひとつの植物には同時に、

絶妙なバランスで含まれて

いるらしいのです。

 

 

自然ってすごい驚き

 

・・・というか。

 

これこそ、

「神の技」とでも言えるかのような。

 

 

人間には到底、

真似することのできないような

神秘的な力がそこにあるのを。

 

しみじみ感じたりもしました。

 

 

*******

 

 

例えば、

植物から採取することのできる

精油ですが。

 

それはアロマテラピーで使う、

植物の「エッセンス」です。

 

その精油の成分や配合を分析し、

化学式を割り出して。

 

その化学式に従って、

その香りを人工的に

再現しようとしても、

 

なぜか、どこか違う香りに

なってしまうらしいです。

 

 

私も、以前。

 

石油から作られた

人工香料の成分。

 

例えば、

「リナロール」とか

「リモネン」という、

 

そういう単体の成分の香りを

実際に嗅いでみたことが

あったのですが。

 

それらはみんな、

なぜかどこかパウダリーで。

 

そこには

実際の植物の香りの、

かすかな「残像」は

感じられるのですが。

 

でも、

全然、別物でした。

 

 

化学式的には、

まったく同じにしてあるので。

 

理論的には同じ香りに

なるはずなのに。

 

なぜか、違うのです。

 

 

不思議だな。と。

 

思いました。

 

 

*******

 

 

なんでも。

 

植物の精油の成分は、

そのほとんどを分析することは

できるらしいのですが。

 

どうしても、

分析できない「何か」が。

 

ほんの数パーセントだけ、

そこには含まれているのだそうです。

 

 

それを教えてくれた先生は立場上。

 

その数パーセントの「何か」が

何であるのかについては、

 

明言を控えていましたけれども。

 

 

私はそれは、

 

植物の「魂」なのだろうと。

 

そんな風に

思っていたりしましたおやすみ

 

 

エーテル。

 

フィフス・エレメント。

 

 

・・・みたいなもの

なのだろうな。と。

 

 

そして。

 

人工的にそれを

作り出すことはきっと。

 

無理なのだろう。と。

 

そう思いました。

 

 

どんな科学技術をもってしても。

 

それを人間が再現することは。

 

きっと、

出来ないのでしょう。

 

 

*******

 

 

ハーブ療法とともに、

 

アロマテラピーの世界にも、

どんどんハマっていくように

なりました。

 

 

生まれて初めてもらった

お小遣いで買ったものが

お財布で。

 

その次に買ったものは

サンリオの「いちご王様」の

コロンでしたニコニコ

 

そのくらい

昔から「香り」が

大好きでした。

 

 

そんな「香りの世界」が。

 

実はこんなに奥深いもの

だったのか。と。

 

アロマの勉強を始めてからは

そうやって、

 

感動する毎日でしたにっこり

 

 

以前リリー夫妻から、

フラワー・エッセンスについて

学んだ時は、

 

どちらかというと、

スピリチュアル色が強くて。

 

植物の「エネルギー」という、

目に見えない部分に特化した

部分を教えてもらうことが

多かったのですが。

 

 

今回アロマやハーブで学ぶことは、

もっと、現実的な側面についてで。

 

科学的というか

システム的というか。

 

・・・とにかく、以前とはまた、

違った方向からのアプローチで

学んでいく感じがして。

 

 

けれどもそうやって、

様々な側面から物を見ていくことで。

 

植物についての理解が、

より深まっていくのを

感じたりしました。

 

なので日々、

感動していましたニコニコ

 

 

そして。

 

そうやって植物の世界に

ハマっているうちに。

 

気づけば肌は、

すっかり治っていました。

 

 

また面白いことに、

 

その頃から世の中でも徐々に、

「ナチュラル思考」が強まっていき。

 

「オーガニック」なんて言葉が、

あちこちで聞かれるように

なっていきました。

 

 

一時は、

自分で使う化粧品は、

自分で手作りするしか

ないくらいだったのですが。

 

いつの間にか、

私でも使えるコスメや

スキンケア用品を販売するお店が、

 

どんどん増えていきました。

 

 

市販の口紅も、

合成着色料を使わないものが

次々販売されるようになり。

 

 

あぁ、なんだか。

 

時代が変わったなぁ。と。

 

あの時も、

そんな風に感じたものですおやすみ

 

 

つづく

 

 

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