『村の市(Village Fair)』

ギリス・モスタールト

(1590)

 

 

【Simon & Garfunkel 

『Scarborough Fair/Canticle 』】

 

 

今の世界で最も有名な、
英国の民謡(フォークソング)
と言えば。

『クリスマス・キャロル』と。

『スカボロー・フェア』

・・・なのだそうです。



そして、この。
『スカボロー・フェア』を
世に大きく広めたのが。

言わずと知れた。

アメリカの
フォーク・ロック・デュオ。


サイモン&ガーファンクル

 

 

 

 



『スカボロー・フェア』は。

1967年に公開された、

 

あの、
ダスティン・ホフマンの
『卒業』という映画の挿入歌に
使われたことで。

世界的に有名になったのだ
そうなのですが。


もともとは、その前年。

1966年の10月にリリースした、
彼らのサード・アルバム。

『パセリ・セージ・
 ローズマリー・アンド・タイム』

・・・に。

収録されていた曲だそうです。
 

 

 

 



この曲は。

「カンティクル(Canticle)」

(詠唱)

・・・と呼ばれる

形式なのだそうで。


その形はもともとは、
 

「聖歌」

・・・から来ているようです。


canticle《キリスト教》

聖書の言葉をそのまま歌詞にした
韻を踏まない聖歌で、カトリックでは
聖務日課(breviary)の中に
10曲の賛歌が入っている。

ラテン語のカンティクム(canticum)と
ほぼ同じものであるが、この10曲以外の
カンティクムは単にsongと英訳される。

東方教会では9曲が
頌歌として早課に入っている。



・・・とのこと。


ちなみに、
「カンティクム」とは。

 

 

 

 


この歌の。

カウンター・メロディー。

つまり。
「対旋律」。

・・・の部分では、

 

サイモンによる、
反戦の意を込めた詩が。

綴られているのだそうです。


その部分の詩は。
1965年にリリースされた、
サイモンによる反戦ソング。

The Side of a Hill

・・・という曲から、
来ています。

 

 

 

 

On the side of a hill
in a land called 'Somewhere'

A little boy lies asleep in the earth

While down in the valley
a cruel war rages

And people forget
what a child's life is worth

On the side of a hill,
a little cloud weeps

And waters the grave
with its silent tears

While a soldier cleans
and polishes a gun

That ended a life at the age
of seven years

And the war rages on
in the land called 'Somewhere'

And generals order their men to kill

And to fight for a cause
they've long ago forgotten

While the little cloud weeps
on the side of a hill


Songwriters : Paul Simon


この歌に連なる詩を。

ガーファンクルによる、
新しいメロディーに乗せて。

『スカボロー・フェア』の中に、
組み込んでいます。


ポール・サイモンの歌う

「反戦」というのは。

巷ではよく、
「ベトナム戦争」に
対する抗議。

・・・と言われていますが。


なんだか、
それだけじゃなくて。

この世に存在する

すべての戦争、争い。

そういうのは、
もうイヤだ~~~~!えーん

・・・みたいな。


そんな思いが。

なんとなく。


伝わってくるような気が

したりもします。


そして。

そうやって、反戦の意味を
込めた対旋律以外の。

「主旋律」の部分の

歌詞は。

また違うソースから

来ていたりもして。

 

この、

 

『スカボロー・フェア』

 

・・・という歌は。

 

知れば知るほど。

 

奥が深い歌なのですおやすみ



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今のスカボロー

(スカーバラ)地方の、
景色付き動画。