人はどうして生きてるの?
ともし言われたら、たくさんの愛情を受けて、また誰かにその愛情を繋いでいくためだよ、と言う。
どうして泣いているのに抱っこできなかったか。
どうしていつも被害者のように立ち振る舞っていたのか。
少しでも離れたいという気持ちを抱えながら、子どもに優しくできるお母さんを見ては、嫉妬と蔑みが入り混じったような気持ちになり、どうして自分だけがこんな思いをしなくてはならないのかと嘆いてた。
だけど、ある日気づいた。
息子を抱きしめることで、自分も一緒に抱きしめてみようと。
息子をぎゅーっと抱きしめることで、自分も癒されてみようと。
子どもは、無償の愛をくれる。
だから、その愛を、素直に受け止めてみようと。
どうして今まで逃げ続けてきたのかな?
誰からも逃げ続ける癖がいつの間にかついていて、誰とも深い関係になることを避けていた。
息子が、気づかせてくれたんだ。
いっぱい僕に甘えてね、と、甘えていいんだよ、と、息子は全身で伝える。
全身全霊でぶつかってきて、純粋で屈託のない笑顔を振り撒いてくれる。
だから、その小さな胸を抱きしめながら、私は今日も自分が得てきた悲しみや苦しみを癒す。
かけがえのない絆。
これを私に伝えるために、小さな命を精一杯輝かせているんだと。