リンドグレーン』という映画を観た。

 

 

『長くつ下のピッピ』『ピッピの宝島』などの作者、アストリッド・リンドグレーンの伝記映画。

 


どうしてこれが今まで映画化されなかったのかな?と思うほどの、波乱に満ちた感動的作品。




彼女は、信心深い厳格な家庭で育ちながらも、19歳で予期せぬ妊娠をし、未婚の母となるも認められず、我が子を里親に預けたが、恋人からも裏切られ、家族とも決別、貧困、孤独で困難な育児など、どれをとっても不運としか言いようがないエピソードが次々と展開される。




始まりはちょっとした子ども心からくる好奇心が、彼女の人生の歯車をどんどん狂わせていったのである。

 


しかしながら、心ない大人たちに翻弄されるアストリッドは、時代や宗教の重圧に押しつぶされそうになりながらも、誰のことも恨まず、持ち前の正直さや奔放さで立ち向かっていく。



そんな自分の責任を自身で潔く取っていく彼女の姿が、この映画の最大の魅力だろうと思う。



自分の子どもをやむなく1年以上も里親に出し離れていた間に、我が子を理解できなくなったことや、我が子の心が完全に離れてしまった苦しみは、想像を絶する。



そんな体験が糧となって、彼女の作品は生まれた。



一生を通じて我が子への愛情を培った経験と、周囲の大人に対する反骨精神が、彼女の物語に命を吹き込むようにして、子どもの心を鮮明に生き生きと描き出している。



彼女は、いつでも子どもの味方であり、子ども心を理解しようと努力したのだ。



私も、僭越ながら、そうありたいなと思う。



子どもの目の輝きを濁らせることのないよう、いつでも子どもの立場に立って物事を考えられる大人でいたい。



息子が生まれてからずっと続けているこのブログも、愚痴を言い続けながらなんとかもがき続けているのは、そのために書いているところがあるからのように思う。







バレンタインデーにもらった、息子からのチョコレート♡