漫画を語る・その28『麗島夢譚』 | 夕焼けのむこうの国

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天草四郎が、島原の乱を生き延びていて、台湾に渡って後の鄭成功になった…というちょっと荒唐無稽なストーリーです(^_^;)

 

安彦良和氏の歴史モノ漫画です。

 

台湾を舞台にしていたり、島原の乱を絡めたり、結構目の付け所は面白いと思うんですが、ちょっとノリが軽過ぎて、他の歴史モノに比べて個人的にはいまいちでした…。

 

作者は軽いノリで描きたかったみたいですが、個人的には、安彦氏の漫画はシリアスモノの方がその魅力が発揮されると思っているので、できればシリアスで描いてほしかったです。

そうしたら、また違った雰囲気のストーリーになっていたかも。

 

それに、最初は海賊の伊織が主人公のような感じで始まったのが、最終的にはイギリス人のミカ・アンジェロが主人公で終わったような感じのところがあって、ちょっと一貫性が無かったというか、何が描きたかったのかわからないで終わったような感がありました。

それに、途中から「族長ヒメ(オサヒメ)」というよくわからない娘が突然主要人物のように絡んできて、誰??という感じだったし…(^_^;ゞ

 

他の作品と違って、ちゃんと完結して終わったのは評価できるのですが、ちょっと物足りないな~という印象を受けました。

それに、天草四郎の描き方も、ちょっと足りなかったような。

もうちょっと四郎の人物像を深く描いても良かったような気もするし。

 

全体的にちょっと残念な感じでした(^_^;)

 

ただ、私がまだ20代の若かった頃(笑)、台湾に旅行したことがあって、安平古堡(ゼーランディア城)に行ったことがあったんです。

当時はあまり、歴史的な存在価値はわかっていなかったのですが、こういう漫画を読んで歴史に触れると、すごく感慨深いものがありますね。

あの時行っておいて良かったし、すごいところに行ったんだな~と改めて思いました。

今となっては、なかなか気軽に行けるようなところではなくなってしまったので、余計に…。