2026年4月1日から、住所・氏名変更登記の義務化とあわせて、「スマート変更登記」という新しい制度が開始されました。
スマート変更登記とは、不動産所有者が事前に申出を行うことで、引越しや結婚などで住所や氏名が変わった際に、法務局が住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)等で変更を確認し、職権で自動的に変更登記を行う新制度です。
◆法務省 スマート変更登記:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00688.html
引越しで住所が変わった場合、これまでは個々の不動産に対して自分で住所変更登記を行っていましたが、数も多くなり、コストや手間もかかってきてどうしたものかと思っていましたが、この新制度では住所変更登記を自動的にかつ無料でやってくれるという大変ありがたい制度です。
そのためには、登記・供託オンライン申請システムのかんたん登記・供託申請にある「検索用情報の申し出」にて、事前に保有する不動産を登録申請しておく必要があります。
◆登記・供託オンライン申請システム:https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/
以下に「検索用情報の申し出」の手順をまとめます。
1. 事前準備
作業の前提条件として以下2点が必要です
- 住所変更登記の対象となる不動産の登記簿情報(住所もしくは不動産番号、順位番号等)
- 登記・供託オンライン申請システムへの利用者登録
登記・供託オンライン申請システムへの利用者登録がまだの場合、以下の手順の途中に利用者情報登録を行うフローがありますので、そこで新規登録をしてもらっても大丈夫です。
2. 「検索用情報の申し出」のWebページにアクセス
まず、登記・供託オンライン申請システム:https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/ にアクセスし、そこから「かんたん登記・供託申請」をクリック。
そして、以下の画面で ”「検索用情報の申し出」はこちら” をクリックします。
「登記記録の内容確認はお済みですか?」と聞かれます。これは、不動産の住所変更の場合には、該当する不動産の登記情報はご存じですか、という確認になります。すでに情報がわかっていれば、「閉じる」ボタンをクリックして画面を閉じます。
3. 問診とログイン認証(利用者情報登録)
「問診」にて2つの質問に答えた直後の画面が以下です。
「選択した手順」には、検索用情報の申出(スマート変更登記用)と示されていることを確認します。
右下の「進む(事前準備)」をクリックします。
すると、事前準備の画面が表示されます。特に内容について問題が無ければ、再度、右下の「進む(申請情報入力)」をクリックします。
もし、まだ登記・供託オンライン申請システムにログインしていない場合、この時点でログインのための認証画面が表示されます。その場合、登記・供託オンライン申請システムのIDとパスワードを入力して「ログインボタン」を押下します。
もし、登記・供託オンライン申請システムの利用者登録がまだであれば、下の方にある「申請者IDをお持ちでない場合」をクリックすればIDおよびパスワードの登録が可能です。
ログインの認証に成功すると、申請情報入力画面が表示されます。
4. 申請情報入力
画面の指示に従って、氏名・住所・生年月日・メールアドレス・電話番号を入力します。
上で示した法務省の「スマート変更登記のご利用方法」にある申出書記載例の<解説及び注意事項等>には、以下の記載があります。
=== ここから ===
(注1)氏名、氏名ふりがな、住所、生年月日については、住民票に記載されているとおり、正確に記載してください(登記簿に記録されている氏名・住所に変更がある場合でも、現在の氏名・住所を記載してください。)
=== ここまで ===
ということは、新住所への住所変更登記がまだされていない物件に対しても、原則としては申請が可能であるようです。ただ、住基ネットで登記簿上の住所から現在の住所に至るまでの間をきちんと追跡できない場合には、その間を埋めるための情報(例えば、戸籍の附票や戸籍の証明書)の提出が必要となるのかもしれません。
5. 不動産情報の入力
「不動産の表示」の下にある、「+不動産を入力する」をクリックして、住所変更対象となる不動産情報を入力します。なお、管轄の異なる複数の不動産を所有している場合、その不動産のうちいずれかの不動産を管轄する法務局にまとめて申し出ることができます。
最初に不動産の指定方法を選択します。どちらでもよいのですが、ややオンラインで検索の方が便利そうでした。(以下、「オンラインで検索して」を選択した場合の画面)
「物件情報を検索する」ボタンを押下し、「オンライン登記情報検索サービス」画面が表示されます。ここで、検索方法として「不動産番号指定」を選ぶと、以下のような画面になります。
不動産番号を入力し、管轄登記所を選び、「検索」ボタンを押します。
該当する不動産があれば、「選択された物件」に表示されるので、最後に「確定」ボタンを押します。
「オンライン登記情報検索サービス」画面が閉じて、元の以下の画面が表示されます。
基本的には順位番号のみを入力します。
この順位番号ですが、その右横にも入力欄があります。
これに関しては、上で示した法務省の「スマート変更登記のご利用方法」にある申出書記載例の<解説及び注意事項等>に以下の記載があります。
=== ここから ===
(注8) 申出人が甲区(その不動産について所有権に関する登記の登記事項が記録される部分です。)何番の所有権の登記名義人(所有者)であるのかを表示します。付記登記(「・・・・付記2号」などの登記)がある場合でも、主番号(1番)のみを記載します。
=== ここまで ===
付記登記とは、住所変更登記を繰り返すことで付記1号、付記2号、… のように、順位番号の後に付加されます。
このような付記登記があったとしても、主番号のみを記載するとのことです。
不動産の種別が「建物」の場合には、所在の敷地番号の情報入力(「一棟の建物」の専有建物であれば「一棟の建物」に対する所在)も必要となるので、忘れないようにしてください。
最後に「確定」ボタンを押すと、最初の「申請情報入力」画面に戻ってきます。
そして、再度「+不動産を入力する」ボタンを押して、追加します。
通常、戸建の場合、土地と建物それぞれに対して不動産番号が振られていますので、多くの場合、土地と建物それぞれで合計2件の登録が必要になります。物件に対して複数の土地がある場合には、その数だけ登録が必要ということになります。
全ての不動産情報の入力が終われば、右下の「進む(申請内容確認)」ボタンを押下します。
6. 申請内容の確認・署名・送信
「申請内容の確認」画面が表示されますので、念のため、内容に間違いがないか確認します。
問題なければ、右下の「進む(署名・送信)」ボタンを押下します。
電子署名の付与・申請情報の送信画面が表示されます。
比較的楽な方法である「スマートフォン版マイナポータルアプリを使って署名する」を私は選択しました。
選択すると、すぐ下に「電子署名の付与」および署名状況「未署名」という内容が表示されます。
そこで、「スマートフォン版マイナポータルアプリで署名を付与」ボタンを押下します。
示された手順に従って、表示させたQRコードをマイナポータルアプリで読み込ませ、署名を完了させます。
すると、以下の画面の通り「申請情報の送信」ボタンが表示されます。
「申請情報の送信」ボタンを押下すると、以下の「申請の送信完了」画面が表示されます。
今回は、特に法務局に持参しなければならない書類というものはないため、これで終了です。
7. 申請状況の確認
画面上に「処理状況の確認」ボタンがありますので、ここをクリックすると、先ほど送信した申請情報について確認できます。
処理状況が「到達・受付待ち」になったことを確認します。
営業時間帯であれば、「到達・受付待ち」から「受付完了」はほぼ同時に行われますが、
今回は、祝日に送信したため、営業時間帯まで「到達・受付待ち」という状況でした。
8.手続き完了の確認
無事、法務局側で受付や手続きが完了すると、処理状況一覧の「処理状況」は「手続終了」となります。
メールアイコンの部分をクリックすると、詳細な申請情報やお知らせの内容を確認できます。
「補正のお知らせ」の”補正”とは、申請内容の不備のことです。
今回は特に問題なく申請・受理・完了しているので関係ありませんが、もし何らかの不備があれば、上記の「補正のお知らせ」にそのことが示されるものと思います。
今回、申請から完了まで3日間ほどかかっていますが、申請日である9/22を含めシルバーウィークであり処理が滞留していたことが原因かと思います。早ければ申請から手続き完了まで3時間ほどで終わったこともありますので、通常1~2日程度で終わると思ってよさそうです。
少なくとも住所変更登記を自分でするよりも簡単でした。
また、「検索用情報の申し出」は、所有権移転と同時に行うことができますので、今後は物件購入時には「検索用情報の申し出」も併せて行うことが必要ですね。所有権移転登記を司法書士の先生にお願いすれば「検索用情報の申し出」も併せてやってくれるようなので、自分で所有権移転登記を行う場合には「検索用情報の申し出」を忘れずにしておくことにします。



































































