その頃、彼が家出して仙台でレースでカート時代に働いていた上司から、
(当時、飲み屋の黒服だったそう)
「IT事業を始めたいので一緒にやらないか」という連絡がありました。
その上司から年棒という形で提示された金額は想像よりもはるかに多く、
さらに「うまく行ったら、また走らせてあげる」というようなおまけまであり、
夢を諦めかけていた彼には嬉しいお話でした。
お金と言えば、、、
彼はレーサーを夢見てから家出して→自分で稼いで走ったカート時代。
レベルアップして、スポンサーが付いて走れるまでかなり苦労したようです。
「情なんていらない。レースはお金がモノを言う世界。損か徳かだ。
だから自分の力かお金しか信じられない。」
そう口癖のように言っていました。
徳のないもの(人)は切り捨てるような冷たいところがありました。
なので、下町チックな私の家族とは合うはずもなく彼を嫌っていましたし、
この頃は今では考えられないくらい私と兄弟の仲も悪かったです。
本題に戻ります。。。
彼は昔の上司に誘われるまま転職しました。
昼間の出勤ですが、その会社は元々飲み屋のチェーンなので
真面目な彼は「失敗したら大変」と昼はIT、夜は飲み屋の人事フォローをし始めました。
ちょうど、私たちは新居探しをしていて、いくつか回り、
「来月に引っ越して、籍を入れる」ということまで来ていました。
なのに彼の仕事・・・。
昼夜働いて寝不足な上に夜は都内のキャバクラに行っては女の子を引き抜く役で
彼が口説いて引き抜いては、一緒に打ち合わせしたり、マンションを決めてあげたり・・・。
「私には必要以上に男性と接触しないようなことを言って、あんたのやってることは何?」
そう問う私に。
「お金のため」「仕事だからしょうがない」そんな答えしか帰って来なくなり
話し合った末、少し距離をおくことになりました。
その話し合いの途中で信じられないことを言われました。
「じゃあ、距離を置くとして、また前みたいに戻りたいって思っても
お前、どーせ新しい奴いんだろうな。」
この言葉があまりにショックで、ブロックか何かで殴られたくらいの衝撃でした。
今までのお付き合いは何だったのか、と
私たちの関係はそんなもんだったのか、と
兄弟と不仲になっても貫こうと守ってきた思いは・・・。
そんなことが頭の中をぐるぐる回りました。
結果、この話し合いでお別れということになりました。
しかも、電話で。。。
あまりにもあっけないものでした。
※このH君は本物のナルシストで、「ルックスもレーサーとしての力も誰にも負けてない」ということを平気で言う人でした。確かにルックスはよかったと思いますが、笑顔が冷たく、心から笑えない人でした。
あとで思えば、趣味も価値観も全く違った私たち。
『恋は盲目』ってこういうことを言うんですね(笑)
今頃、H君は何をしてるんでしょう。
お姉さんはたまにドラマに出てたりしてますが・・・。