『スランバーランド』
2022/監督:フランシス・ローレンス








離れ小島の灯台で、父親と一緒に生活をしている11歳の少女ニモ。

幼くして母を亡くしている彼女だが、父から教わる海のことや灯台のこと、楽しい伸び伸びとした毎日がとても好きだった。

特に、眠る前に父から聞く、父と「フリップ」の冒険話が大好きだった。

ある晩、嵐に巻き込まれ帰らぬ人となった父。街に住む疎遠だった叔父の家に引き取られたニモだが、街での暮らしや学校に馴染めず、心を閉すように。

そんなある日の夜、夢の中で、ぬいぐるみのピッグが動き出し、動くベッドに連れられてたどり着いた懐かしの灯台で、「フリップ」と出会う。

夢の住人であるフリップは、ニモの父が持つ宝の地図があれば、何でも願いが叶う宝を手に入れられると言う。

父に会いたいと強く願うニモは、夢の国「スランバーランド」で相棒の無法者「フリップ」と共に、協力して宝を探す冒険に挑むのだが…



Netflixオリジナル映画🎬

この作品を観たいがために、Netflixに登録しました爆笑

夢の世界を冒険するファンタジーでありながら、コメディ映画のようなフリップ(ジェイソン・モモア)のコミカルさ、アクション映画に引けを取らないスリリングさ、リズム感・テンポの良さ、

そして何より心に響く美しいストーリー。

とにかく、映画の完成度が物凄く高くてびっくり!

映像もとても綺麗で、夢の中の世界が本当に素晴らしい。

舞う蝶、灯台の周りでさざめく草花、動くピッグの愛らしさと手触り感、宝の地図のワクワクするようなデザイン…

「魔法」ではなく「夢の世界」での出来事というのが、“あり得ない話ではない”と思わせてくれて、よりワクワクとしてくる。

「夢」についての設定や世界観もとても面白くて、どんどんとストーリーに引き込まれて行った。


キャスト自体は少ないながらも、それぞれが適役過ぎて、いい味を出しまくっている。

主役のマーロウちゃんは、どことなくシアーシャ・ローナンに似た雰囲気もあり、影のある感じがとても素敵。

ジェイソン・モモアはいうまでもなく、叔父役のクリス・オダウドも、父親役のカイル・チャンドラーも、ハマり役すぎない?ってほど、めちゃくちゃうまい。

特に、父親役のカイル・チャンドラー。私自身も、こんな風なユーモアもあって愛もある、そんな魅力的な親になりたいなと思う。


ストーリーも、中盤で「え!」っと思わせる展開もあり、その展開後、さらにこの映画が愛おしくて尊く感じてくる。

もちろん、夢は幻だし、大切なのはいつだって夢から目覚めて現実を生きること。

でも、現実で無くしてしまったもの、現実では上手く表現できないものが、夢の中にはあって。

どこかに置いて来てしまった“大切なもの”、どこかに閉じ込めてしまった“本当の自分”…

ただ、そこに居続けてしまうのか、そこから抜け出すのかは自分次第。

「夢」という特別な場所があるからこそ、現実も強く生きられる。

“きっと大丈夫”、夢はいつだって寄り添ってくれる。

そして、夢を共有し、現実でも助け合え認め合える、絆で繋がる“相棒”も、きっといる。



とても真っ直ぐで、愛に溢れた、心温まるファンタジー。

なにか、忘れ物を取りに帰るような感覚、そしてまた歩み出せる、心洗われるストーリー。

個人的にはピッグが欲しい!🐷笑

幻想的で美しい夢の世界と共に、素敵な物語をぜひ体験してもらいたいですおねがい

とってもオススメの映画です✨