『セブンス・サン 魔使いの弟子』
2014/監督:セルゲイ・ボドロフ








ジョゼフ・ディレイニーのファンタジー小説『魔使いの弟子』を元に映画化🎬

長きに渡り封印されていた邪悪な魔女の女王マルキンが復活を遂げ、魔法を使う魔物たちと共に人間界を恐ろしい闇に包もうとしていた。

魔女マルキンを討伐すべく、“魔使い”のマスター・グレゴリーは、新たな弟子を求める。

特殊な能力を持ち、魔使いの弟子になれるという「7番目の息子の7番目の息子」を探し出し、その青年トムと共に、マルキン討伐の旅へと出立するが…



ゴリッゴリの王道ブラック・ファンタジー。

原作のジョゼフ・ディレイニーの「魔使い」シリーズは10巻以上の既刊があり、とても人気作なのが分かる。

原作を読んでいないので、本と映画の違いはわからないけれど、映画は映画でとても楽しめるものだった。

まず、勘違いしてはいけないのが「魔使い」は「魔法使い」ではないと言うこと。

あくまでも、敵である魔女や魔物が使うのが魔法であり、「魔使い」は魔法を使わずに、銀や塩、油、そして膨大な「魔」に対抗する知識とを合わせて、危険を省みず戦う、かなり危険な職業なのである。

これは、今までの魔法系ファンタジーとは、また違う切り口と、違う生死の緊張感を存分に体験させてくれる世界観であると思う。

以下のサイトが、原作の「魔使いの弟子」をとてもわかりやすく解説してくれていた。



もはや、見終わった後に原作のことを調べ出すと、映画は足掛けにしか思えず、原作シリーズを読んでみたくて仕方なくなる…。笑


映画のちょっと残念な所は、この原作の大切な設定や世界観を、なんの説明も無くどんどん話が展開されていくと言うところ。
若干の置いてけぼり感を感じながらも、魔女や魔法の素晴らしいエフェクトや、キャラクターのデザインに圧倒され、「なんかすごい!なんか、たぶんこんな感じ!」状態で終わりまで一気にワクワクを連れ去られてしまう笑い泣き
世界観の理解パートがあれば、もう少し深まったかなぁと感じる。

主人公サイドの魔使いは、かなり地味だし、むしろ弱そう…なのだけれど、
敵の魔女サイドのキャラクターが、本当に魅力的すぎる!
ドラゴンや肉食獣への変身は当たり前、その変身シーンがこれまためちゃくちゃカッコいい✨
魔女マルキン役のジュリアン・ムーアとか、もう似合い過ぎて、どのシーンもカッコ良すぎて、もはや魔女サイドにつきたい…笑
(ここ最近、悪役が多いイメージのジュリアン・ムーア。悪役似合いすぎて、もはやかっこいい。)
今作は、敵方の魔法のシーンが本当に魅力的に描かれている。
自然豊かで、美しい渓谷や森などの、ファンタジー特有の美しい景色も必見。
また、時折出てくる人間以外の精霊や魔物の描写もとても良くて、この世界観はやっぱり原作を読んで体感してみたいなぁと思った。


かなり良質なファンタジーを体験できる映画。
カッコいい魔女を観たい!と言う方には、ぜひオススメしたい作品ですニコニコ
そしてこれを機に、カバーイラストも私の好きな佐竹美保さんなので、とりあえず原作1巻「魔使いの弟子」を手に取ってみようと思いましたおねがい