『アナログ』
2023/監督:タカハタ秀太
ビートたけしが初めて書き上げた恋愛小説『アナログ』を映画化し、二宮和也主演、波留がヒロインを務めたラブストーリー。
優しくてお人好し、不器用で実直な主人公・水島悟。
ミステリアスで百合の花のような、携帯を持たない美春みゆき。
2人が会えるのは毎週木曜日、喫茶店「ピアノ」で待ち合わせ。
携帯、SNSが当たり前の今の世の中、
そんな中で、不便で、それでいてワクワクするような恋を育む2人。
過去も、過剰な情報もない相手を、ただその人として惹かれ、愛を貫く悟の姿に、
どれだけの人が心を打たれただろう。
なーんにも知らなくても、ただ、その人の「存在」を愛する。
その人が居るだけで、癒される。
声を聞いて、瞳を見つめ、温もりを感じる。
こんなにも深くて、軽くて、慈しみある愛があるだろうか。
「お互いの会いたい気持ちがあれば、会えますよ」
と笑うみゆきのセリフが、とても印象に残っています。
情報に縛られ、端末に監視される今の時代に、
本当に愛することとは を投げかけているような
素敵なラブストーリーでした。
友達役の桐谷健太、浜野謙太との掛け合いが
とっても自然で楽しくて
クスクス笑ったり、心が揺さぶられて泣いたり
少し忙しい映画でした
隠れ家の喫茶店「ピアノ」店主のリリー・フランキーも、味があり過ぎて…
この店主も、さぞ濃い人生を送り、今に至るのだろうなと、
また別の物語を想像してしまいます。
たまには携帯の電源をOFFにして、
ふらりと直感路地裏散歩、
『アナログ』のような、素敵な愛を探しに行くのもいいかも。