『グレイマン』
2022/監督:アンソニー・ルッソ、
ジョー・ルッソ








Netflixオリジナル作品。

“シエラ・シックス”のコードネームを持つCIA工作員の“グレイマン(見えない男)”ことコート・ジェントリー。

過去にとある殺人を犯し、連邦刑務所で服役中のコートの元へ、CIA管理官のD・フィッツロイが訪れ、出所の条件としてエージェントとなることを告げる。

時を経て、組織内屈指の凄腕暗殺者となったコートだったが、ある事件をきっかけにCIAから命を狙われる羽目に。

手段を選ばない現上司の差金ロイドの異常なまでの猛攻。人質となった大切な仲間を助けるため、工作員ダニ・ミランダの助けを借りながら、過酷な戦いに身を投じて行く…



最近推しのライアン・ゴズリング主演の、エージェントものアクションスリラー。

ただ一言…カッコいい。

大文字太字加工をする程、切実に伝えたい。笑

ルッソ兄弟による、超大味なアクション映画なので、かなりのハードアクションなのだけど、
冷静沈着、寡黙で内に闘志を秘めたシックス役が、とてつもなくハマっていてカッコいい。
ゴズリング特有の“気怠げな”カッコ良さも、かなりの魅力を放っている。
個人的に、こういうエージェントものとかアクションもので、いつも「銃」の扱い(主に持ち方、構え方)が気になってしまうのだけれど、
ゴズリングは銃も似合う…良い持ち方をしていて、さらにカッコ良さ増し増し。
また、それと対比されたような、異常でサイコパス、冷静さのカケラも無い(笑)ロイド役のクリス・エヴァンスが、かなり良い。
キャプテン・アメリカとして活躍したエヴァンスも、ピチピチのポロシャツを来て、口髭生やした異常な笑顔を浮かべれば、たちまち悪役になるのね…笑
ストーリー設定や展開としては、ありきたりなアクション映画なのかもしれないけれど、
主役と悪役の対比や、アクションシーン後のシックスの落ち着き・冷静さなど、かなり「緩急」が上手く使い分けられた、こちらの心拍も変動させられる、見応えバッチリな作品だと感じる。
あと、今作は配役と役の見せ方がものすごく上手いと思う。みなさん、見目麗しい…
それが、この映画の魅力の1つかもしれない。

そして、何と言っても、規模が桁違いなアクションシーン。
世界各国で繰り広げられるド派手な銃撃戦、カーアクション、肉弾戦…
カメラワークもドローンを用いた撮影などもあり、とても動きのある映像に仕上がっている。
飛行機の内部でのシーンもかなりすごいアクションだけれど、広場で手錠に繋がれたままのシーンも、もう何がなんやら…笑
そんなものすごいアクションシーンなのにも関わらず、シックスの冷静で一切取り乱すことのない気怠げで涼しげな立ち振る舞いが、また痺れるカッコ良さ。
やられてちょっと痛がる声すらカッコいい…
あと、この映画は原作小説「グレイマン」があるそうで、その第1巻の内容にわりと即してストーリーが展開していくらしい。
キャラ変更や、大筋のCIAが絡む所は大幅な改編があるものの、映画として魅せるなら仕方ない所なのかもと、まぁまぁ原作を読んだ方も納得しているようだ。
原作を上手くまとめ上げ、改編した今作。
かなり映画としての続編を意識して作られてる感があって、ラストはもうちょっと色々観たかったなぁ!と思う感じ。
出来れば続編お願いしたい…!



過去に刑務所に入るキッカケとなった事件もさることながら、シックスはいつも誰かを守るために銃を持つ。
無駄な殺しは全く望んでいないし、仲間への想いもとても強く、そのちょっとした悲しみの表情の変化が、たまらなく胸を掴む。
デンセル・ワシントンの「イコライザー」シリーズほど、鬼気迫る渋くてカッコいい最強感は無いし、
「007」シリーズや「ボーン」シリーズのような真面目なエージェント映画感もあり過ぎず、
昔のレコード曲がバックで使われたり、異常なピチピチポロシャツ野郎のおかげで、
深刻になり過ぎない程よいコメディ感が、よりこの映画を親しみやすいものにしている。
ちゃんと血の通った優しく気怠げな最強エージェント“グレイマン”。
とにかくカッコよくて、私は大好きだ。


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