『エイリアン:ロムルス』
2024/監督:フェデ・アルバレス




このポスター、半端なくカッコいいので、今回はこのまま載せちゃう。ただ、めちゃくちゃネタバレじゃない?って思っちゃう笑い泣き



リドリー・スコット監督による、1979年の傑作「エイリアン」の20年後を舞台に、エイリアンの恐怖に遭遇した若者たちの運命を描くSFスリラーホラー。
監督は「ドント・ブリーズ」のフェデ・アルバレス監督、リドリー・スコットが製作を手がけた。

太陽の見えない植民地の惑星で、まるで刑期のように労働を強いられる人々。
その惑星で生まれ育ち、人生の行き場を失った6人の若者たちは、ある時廃墟と化した宇宙ステーション「ロムルス」を発見する。
そこで休眠ポッドを手に入れ、新たな惑星へと旅立つため、探索を開始するのだが、
そこで彼らを待ち受けていたのは、人間に寄生し進化する恐怖の生命体・エイリアンだった…


私は、ギーガーデザインのエイリアンの姿形がとても大好きだ。
メタリックな美しい湾曲の頭部。ぬらりと長い手足。背中の突起物。長くしなやかな尾。
針のような鋭い指先、二段階で飛び出る口。
まるで生物と機械を掛け合わせたかのような、スチームパンク感もある、あの完璧なブラックボディ。
無慈悲に襲い、刺し、喰らい、酸性の唾液を撒き散らす…クリーチャーもの映画の頂点。
なので、今作のエイリアンは割と否定派。笑
なぜかと言うと、ラストが…!!ラストの展開がどうにも解せない。
あのオフスプリングは気持ち悪すぎる。笑
エイリアンは、エイリアンのフォルムであって欲しい…!
ああなると、なんか『バイオハザード』感が出てしまうし、そこは目指してほしくないなぁ。
あと、フェイスハガーが若干の虫扱い…笑
わらわらし過ぎるのも、恐怖味が薄くなるね。
『エイリアンシリーズ』へのオマージュも多く、全体的には『エイリアンシリーズ』への愛はものすごく感じたのだけれど、
ギーガーデザインのエイリアンという生物自体に対する敬意と愛が無かったように感じてしまう。
まだ『プロメテウス』2作品のほうが、登場回数が少なくて物足りなさはあったけれど、エイリアン自体への愛は強かったように思う。
個人的には『プロメテウス』2作品の方が断然好きだな。
『エイリアン4』も好きだけどおねがい



ホラー映画としては、わりと楽しめる作品。

人が不快に思う“音”の表現が上手いなぁ!と思ったし、

ここでくるか?!と思う半テンポくらいフッとズレるので、わりとビクッとした笑い泣き

無駄に暗闇を使うでもないし、とても巧妙にホラー感が演出されていたと感じる。

ただ、エイリアンにやられるグロ展開のパターンが、もう大体決まっているので、新鮮味は薄め。

登場人物も限られているので、コンパクトに楽しめた感はあるけれど、やはり少し物足りなさが残る。

あとは、人間の愚かしさや「情」が邪魔をし、エイリアンを拡散してしまう展開になるやつ。
こういうのを観ると、やっぱり人間は滅びる運命にあるのではないか…と感じてしまう。笑
「生」への執着は、自分も他人も巻き込んでしまう。不幸の連鎖が起こりかねない…
パニック映画あるあるだけど、こういうバカの存在は映画を面白くはする。笑
人間の強欲さ、執着心や嫉妬心は、身を滅ぼすんだなぁと、考え直すキッカケになった。


エイリアン単体への愛が強い私としては、ラストの展開がとにかく嫌!キョロキョロではあるけれど、
その他の部分はホラー系パニック映画としては十分に楽しめる良作であると思う。
今作もバッチリ登場するアンドロイドたちの暗躍、活躍にも注目。

見つけてはならないし、見つかってもならない。
混ぜてはいけない…お願い、混ぜないで!笑い泣き
今後また新作があるのであれば、ぜひエイリアンフォルムやエイリアン自体への愛を感じる作品が観たいなと思いますグラサン