~*~ 令和6年度PTA講演会「いのちと心の授業」の受付が始まりました ~*~ 

 

詳細、内容、これまでのご感想は、中村美幸オフィシャルサイト をご覧ください。

(講師料につきましては、なるべく予算内で行えるようできる限りご相談に応じさせていただきますので、どの地域からでも遠慮なくお問い合わせください)

 

 

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ベッドの上で私に抱かれた渓太郎に向かって、パパはひたすら「渓太郎~!!!渓太郎!!!」と叫び続け、母は、(大好きな孫をどこにも行かせるものか)というように、「渓ちゃん、ねんねしちゃダメ!!!ねんねしちゃダメ!!!」と、泣き叫びながら渓太郎に懇願した。

 

 

渓太郎のベッドの後ろには、主治医の連絡により駆け付けた腫瘍科病棟の医師と看護師が一列に並び、涙を拭いながらただじっとその光景を見守った。

 

 

 

そんな激しい感情が渦巻く病室の中で、間もなく旅立とうとしている渓太郎と私はその時、周囲とはまったく違う時間を過ごしていた。

 

 


荒い呼吸を続ける渓太郎の耳元で、「渓ちゃん、ありがとね」「渓ちゃん、楽しかったね」「渓ちゃん、幸せだったね」とささやき続ける私の声に、渓太郎じっと耳を傾け続けた。

 

 

するとさっきまで荒かった呼吸は静かにか細くなり、渓太郎の顏は穏やかで、かすかに微笑んでいるようにも見えた。

 

 

それからしばらくすると、渓太郎の血圧が一気に低下し始め、それと反比例するように周りの叫び声はますます激しさを増した。

 

 

 

(このままでは、パパやおばあちゃんの期待に応えられない渓太郎は、「ごめんね・・・」と思いながら旅立つことになる・・・)と思った私は、周りの喧騒から渓太郎を守るように小さな背中をそっと押した。

 

 

 

「渓ちゃん、もう、いいんだよね・・・。もう、逝きなさい」

 

 

 

 

それから数分後、渓太郎は心からホッとしたような顔を遺して旅立った。

 

 

 

 

最期の瞬間まで、渓太郎が一番安心できる母親の腕の中で、一番好きな声に包まれて生きてほしかった。

 

 

そして、誰よりも信頼している母の言いつけに従って、安心して旅立ってほしかった。

 

 

 

―――それは、渓太郎の命を守ることができなかった私が、唯一、最期にできたこと。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ・本来の「いのち」のあり方とは・・・
 ・私たちが日常的に考えている「命」と「本来のいのち」の違いは・・・

 ②「いのちから生まれる『本当の存在価値』」(3月21日・木)
 ・「個の命」が生み出す自己肯定感と「いのちの流れ」が生み出す存在価値
 ・本来の「いのち」のあり方を知ることで、「生きるうえでの苦しみ」は作られたものであることを知る
 ・「いのち」より先に「生」があることで起きること

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