「宝物のような時間」 梅澤充医師のブログより17 | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

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HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

※時間がありませんので、繰り返される不毛なコメント
  は削除します  (12/22)
※「もう書きません」との「まこさん」からの批判書き捨て
  コメントは削除しました(12/22)
営業「いいね」お断りします。(12/20  22:00)
(元投稿  10:30)

ご訪問ありがとうございます。

私は、未だ、目に見える遠隔転移を
しておらず、
遠隔転移後の治療は経験がなく、
自らの経験を語れませんので、

以前から、ご紹介している、
「治らない癌」を長年、低用量の抗がん剤
による個別医療(保険診療)で
治療し続けていらっしゃる
梅澤充先生の見解を、
ブログ記事から転載させていただきます。

梅澤先生より:
    私の記事はどう扱っていただいても
    構いませんが、
    事実をお書きになって下さい。
    私はブログ上で『事実』しか
    書いておりません。

   梅澤先生の『事実』の文章を
   そのまま転載いたします。
   文字の大きさだけ、私の意図で一部
   変更しました。

=====

2009/12/2

毎年この時期になると、
年を越すことができずに、
逝ってしまわれた患者さんのことを
思い出します。数日前にチョッとだけ書きましたが、先月旅立たれた患者さんが生前ご家族宛に残された手紙を、そのご家族が私のもとに送ってくれました。

ご本人が特定されないように、
文意が変わらないように
一部変更して掲載します。

○○さん
 こんな病気になって悲しいけど、
でもそのおかげで 
いっぱい大事にしてもらって
本当に幸せでした。
本当に本当にありがとう!
 どれだけ救われたか。
いつも1人じゃないと思うことが
できました。
頼りになる○○でした。
朝の散歩とか、
こんなことでもなければ
きっと行かなかったよね。
気持ちの上でも
治療のことでも、
ずっと支えられて心強かった。
病気がわかってからの
宝物のような時間、
本当に幸せです。
心から感謝しています。

 でも、これを書いたらなるべく
泣かないで、
希望を捨てずに治療を受けるつもりです。
少しでも長く一緒にいられるように。
                    ○○○


すべての患者さんでそうですが、
この患者さんとのお別れも
とても辛いものでした。

しかし、この残された手紙を
見せていただいて、
私の胸は少し軽くなりました。

病気になること、
別れることが、
楽しいはずがありません。


しかし、コメントにありましたが、
ガンという病気になった
ことで、
健康な人では得ることが
できない
「宝物のような時間」
を楽しむことができます。


私はこの患者さんのガンを治すことは
できませんでした。
この患者さんもはじめて来られたときから、
治すことはほとんど不可能だということは
分かっていました。
他にも治してあげることができないで
終わる患者さんはたくさんいます。
というより、
手術ができる患者さん以外では、
私は、ほとんどの患者さんガンを
治すことできません。
治すことができた患者さんは僅かです。

しかし、宝物のような時間を
少しだけでもプレゼント
できた
患者さんはたくさんいます。

皮肉なことに
辛くない治療では、
辛く日常生活を奪ってしまう治療よりも、
間違いなく
長い時間生活を楽しみ、
宝物のような時間を
味わうことができます。


日々の生活の中で、
キラキラ輝く
宝石のような時間を感じる
ことができたのは、
「ガンになって良かった」こと
の一つだと思います。

この患者さんも、
キラキラと目映い美しい時間を、
そして標準治療のエビデンスよりは
長い時間を入院することなく
過ごされました。

一方、ガンという病気の負の面だけを
見つめる患者さんもいます。
「あの患者さんが亡くなった」
「あの人もあんなに早く逝っちゃった」
と、
ガンという病気の悲しい側面だけを見て、
目の前にあるキラキラした宝物には
まったく気がつかない
とてもお気の毒な患者さんもいます。


その言葉を聞くと、
他人の不幸と対比して、
自分の無事を喜んでいるかのようにも
感じます。
本当に不幸な患者さんです。

多くの場合そのような患者さんは、
周囲の患者さんにも、
ガンという病気の嫌な側面だけに
振り向かさせようとします。
あまり近づかないほうが無難です。
不幸が移ってしまいます。


予後が同じで、
同じ時間だけしか
生きることが
できなかったとしても、
毎日がキラキラ輝いている
患者さんでは、
不幸な一面だけしか
目に入らないかたより、
遥かに幸福な一生であり、
心のQOLが大きく違います。


「宝物のような時間」は、
すべてのガン患者さんに、
平等に与えられています。

それを、如何に感じ取るかで
その患者さんの
幸・不幸は分かれる
ように思います。


ガンという病気の
素敵な一面も感じながら、
シッカリと最期まで
ガンと戦われた患者さんの
ご冥福を心よりお祈りいたします。
これからは、
苦痛の無い自由な世界で
大きく羽ばたいてください。

合掌


以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。

※梅澤先生が貼られている別記事のリンク
   (水色字)はリンクを省略しました。
  梅澤先生のブログを直接ご覧下さい。

  今後も、いくつか記事を転載させて
  いただく予定です。
  ⬆いつになるかは未定です。


=====

癌、病にならないに越したことはない。
なったことを変えられないのであれば
 (治ればラッキーだけど、治らないので
  あれば)
癌、病に対処しながら、いかに「普通に」
生きられるかなぁ、かな、と思います。

  (困難、行く手を阻む大木に喩えれば、
   とことん、正面から、斧で切り倒して
   前に進んできた性分なのだけど、
   それも活かしつつ、そこに立ち止まって
   その付近を楽しんでみたり、回り道を
   見つけてみなさい
   って神様が与えた試練、お導きなのかなぁ
   とも…)

私にとっては、
日々、今を、普通に生きていければ、
「宝物のような時間」かな。

幸せや
「宝物のような時間」
「毎日がキラキラ輝いている」

まで、画一的なイメージを求めるような
日本人的な?女子的な?集団思考(嗜好)?
やその押し付けも、
巷でも、ネット世界でもありがちだけど

そうじゃなくて、それも人それぞれ、
それぞれに、病を抱えながらも
幸せを感じられる時が増えればいいなぁ

幸せな時を過ごしている同病者は
素敵だなぁ、

そう感じて、
「素敵な生き様」をリブログさせて
いただいて来ました。
  (私のブログには、私の、同病者への
   愛が詰まっているのです…

私も、
神様ありがとう って、
神様を忘れずに生きていければなぁ、と

救い主、平和の主、愛の主
イエス・キリストの誕生を待ち望む時節に
想いを重ね、
祈ります。

主の祈り:
  天にまします我らの父よ。
  願わくは御名をあがめさせたまえ。
  御国を来たらせたまえ。
  御心の天になるごとく、
  地にもなさせたまえ。
  我らの日用の糧を、今日も与えたまえ。
  我らに罪をおかす者を、
  我らがゆるすごとく、
  我らの罪をもゆるしたまえ。
  我らをこころみにあわせず、
  悪より救い出したまえ。
  国とちからと栄とは
  限りなくなんじのものなればなり。