いつもナイス記事をリブログ紹介させて
いただいている、さんくるさんが、
2つの意味で超ナイスな記事を書いて
下さいました。
私は、がん保険に先進医療特約を付けていた
(入った当時は、よく調べも考えもせず
「先進」ってからには、保険診療より、
進んだ、良い治療が受けられるんだろう
という、だいぶ間違った解釈で、
付けておきました)
ので、
乳癌告知後に、陽子線や重粒子線も、
一応、少しだけ調べはしました。
さんくるさんとは、すごーく気が合う
(と勝手に思っている私(^^)。
メディポリス国際陽子線治療センターが
早期乳癌を対象に治験を開始し、
普通の乳癌(乳管癌)、ER陽性、HER2陰性
の早期乳癌患者の
初期治療の選択肢が広がった、
という喜ばしい側面は、
さんくるさんのナイス記事に譲り、
私は、
その治験条件が、早期乳癌の
再発・遠隔転移リスクを
明確に示しているよね、
ってことを、書いておきたいと思います。
陽子線治療の有効性を示す必要がある、
示したい治験であり、
有効性の評価項目は、UMIN臨床試験登録
情報(UMIN000017579)によると、
・乳房内再発部位
・乳房外再発期間
⬆無再発期間(遠隔転移までの期間)
だと思います
・生存期間
⬆有効だとすると、10年の生存率で結果
を出して非劣性を示すってことかな?
・整容性
手術に比べて非劣性(劣らない)を示したい
わけですから、
早期乳癌の中でも、元々遠隔転移リスクが
高い人々を除外する条件を付けている。
過去記事で書いてきた、遠隔転移リスク
(日本乳癌学会の診療ガイドラインより転記)
の通りですよね。
※過去に何度か、ご批判コメントを
いただいたけど、
「科学的根拠」(と医学界が言ってること)
を書いたからって、
他人のブログを批判するのは、
やめていただきたいものだ(笑)
早期乳癌のうち、治験の対象から除く条件
(=遠隔転移リスクの高い患者群。
すなわち、術後補助化学療法で
抗がん剤治療を勧められる患者群)
・病理組織診断で
浸潤性乳管癌(通常型)以外
・エストロゲンレセプター(ER)陰性。
・HER2陽性。
※HER2に関しては、陰性が望ましいが
陽性であった場合でも、内分泌療法の効果
が期待できる場合、研究班において充分な
検討の上、施行することを許容する。
⬆ とまで書かれている。
ホルモン陰性の方が重要な因子
であると言っている。
・年齢40歳未満。(70歳超)
・センチネルリンパ節生検で病理学的に
転移あり
※センチネル生検許否症例の場合、
基本的には対象外であるが、研究班にて
腋窩リンパ節転移についての充分な検討を
した上で、画像診断上腋窩リンパ節転移の
可能性が極めて低く、乳房腫瘍の治療のみ
で可能であると判断された場合、
センチネル生検省略を許容する。
・広範なリンパ管浸潤
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治験対象の早期乳癌は、温存手術+放射線
または全摘手術で、「治る」確率が高い
手段があるわけだから、
並行で進めていただいているとは
思いますが、
リンパ節とか骨とか、
肺とか、肝臓とか、
脳も可能?
遠隔転移した腫瘍を
何とかする方に
精力を傾けて欲しいなぁ
と思う私です。
あっ、乳腺外科医の負荷を減らして、
除外されるような難しい乳癌?や
(局所)進行・再発乳癌の
集学的治療の要としての役割に、
精力を尽くしていただく
ってことなら、話は分かるわよ、、。