★乳癌抗がん剤治療の目的 一般論と私の場合 | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

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HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

なぜ、私が再発転移予防(再発率低減)の
抗がん剤に最大の治療を求めたか、
を書きたいと思います。

判断のベースになる一般論(現在の医学の
常識~であると学んだこと~)
を先に書きます。

以前の記事でも書きましたが、
重要なポイントなので、また書きます。

遠隔転移した乳癌は、ほとんど全ての場合、
現在の医学では根治する治療はない
(身体から癌細胞を根絶することは出来ない)

肺、肝臓、脳に遠隔転移した癌細胞が
増殖し続けると、痛み等不都合な症状
引き起こし、
さらに増殖し続けると、死に至る
※骨転移だけでは、死なない。
  逆に 「死ねない」(主治医曰く)

遠隔転移するかどうかは、大きなポイント
   です。
   (ほとんどの乳癌患者には、自明のことと
     思います)

  ※近藤誠先生は、遠隔転移する(した)癌
    だけを  「本物の癌」と呼んでいます。

ーーー

したがって、乳癌治療の目的は、

初期治療の(遠隔転移がない)場合
   根治を目指す。

 ※近藤先生の最近の極論では、転移しない
   「がんもどき」は害がないので放置、
   転移する「本物のがん」は治療しても、
   既に微小転移しており転移するので放置、
   という理論ですが、、。
    
遠隔転移した場合、
   症状の緩和と延命を目指す

私は、遠隔転移している可能性が
非常に高い状況だったからでしょう、
初診時の治療内容説明で、上記の説明を
はっきりと聞きました。

ーーー

初期治療の手段は、
原発巣の癌を手術(+放射線)で取り除く。

   ※手術(+放射線)の確度は高い

・全身に既に散らばっている可能性のある
   微小転移(CT、MRI等の画像に映らない
   大きさの癌) を根絶する目的で、抗がん剤
   治療を行う。

   ※微小転移が有るか無いかは分からない。
     (抗がん剤をしなくても転移しない人
      もいる)
     
   ※抗がん剤で微小転移を根絶できる確度は
     あまり高くはない
     (抗がん剤が効く確率があまり高くない)
 
ー2 
  局所進行乳癌の術前化学療法の場合
    微小転移根絶目的に加えて、

・手術で取り除けない皮膚や奥のリンパ節
     の癌を縮小させてから手術する。

     ※手術の期間に抗がん剤治療ができなくて
        皮膚浸潤や転移が進行してしまうのを
        抑えてから手術する、
        と私は理解しています。

     ※ある意味、の目的に近いかも。
       有るか無いか分からない微小転移
       でなく、画像上明らかな病巣の縮小
       を目的にして、進行を防ぐという点で。


遠隔転移後治療の手段は、
・延命を目指せるのは、抗がん剤のみ。
 (「患者さん向け乳癌診療ガイドライン」より)

   ※近藤先生も、植松先生も、梅澤先生も、
     乳癌は抗がん剤で腫瘍が縮小しやすい
     ので、抗がん剤治療を積極的に施して
     きた時代がある。しかし、口を揃えて、
     延命に寄与していなさそうである、と、
     間違いに気づき、乳癌の(標準)抗がん剤
     治療でない治療(あるいは無治療)に
     転向している。

    皆さん、同じことを書かれていると
    思うのですが、延命に寄与しない理由は、
    抗がん剤の腫瘍縮小効果(プラスの作用)
    より正常細胞がやられる免疫力低下
    (マイナスの作用)が上回るため延命に
    繋がらない、ということのようです。

  ※近藤先生を除き、皆様、ハーセプチンの
    延命効果は認めていらっしゃいます。
    
・手術、放射線は、症状を緩和(QOLを
    向上)できるだけ。
 (「患者さん向け乳癌診療ガイドライン」より)

ーーーーー

上記で見てきたように、
遠隔転移するかしないか、根治できるか否か
は大きなポイントであり、

遠隔転移予防(再発率低減)のための
抗がん剤治療をするか、しないか
の判断ポイントは、

微小転移がいる可能性がどれだけあるか

抗がん剤で微小転移を根絶できる確率
    がどの程度あるか

を、自分自身の癌に当てはめて、
どう推測してどう判断するか、
だと思いますが、
(結局、賭け、博打なのですが、、)

私の場合、
腋窩リンパ節転移あり(確定診断)、
    胸骨傍リンパ節転移疑い、
    腫瘍マーカー超高値、脈管侵襲高度
   (加えて、HER2、ホルモン非反応、
    高悪性度)
    微小転移がいないと思える要素は何もない
    見えないだけで時間の問題、
    限りなく黒に近いグレー。
    加えて皮膚転移リスクも高いし避けたい。

   ※「元々微小転移がいないのに、抗がん剤
     治療し、副作用を受けて損をする人」
     には、まず入らない。

・HER2タイプのpCR率45~65%、
    賭けてみる確率としては、乳癌の種類の
    中では、最も率は良い。

    ※pCRしませんでしたが、、。

そして、初期治療の抗がん剤治療は
根治すれば、期間限定
(なので頑張れる、というのもある。
  癌の症状があるわけでもないし。)

このタイミングに賭ける、
根治に賭けるということで、
最大の治療を望みました。

術前抗がん剤効果が芳しくなかったので
何か追加できないか、ともがきました。

(根治が無理で、遠隔転移の先送りでもいい、
  局所進行乳癌、ステージ3Cなので
  根治を目指しつつ、遠隔転移の延命
  治療をしている感覚に近いもの
  がありました。)

できるだけのことをせずに転移した場合、
しなかったことを後悔するだろう、
できるだけのことをしても転移した場合、
したことを後悔することはない、
という性格でもあり。

結局、博打なので、自分が後悔しないように
するのが一番いいんじゃないかな、
と思います。

一方、遠隔転移後の治療は、
根治目的がなくなるので、
癌を抱えながら、
いかに癌が大きくならないよう抑えて
いられる期間を長くできるか、
症状コントロールしていけるか、
免疫力を落とさずにいられるか、
(多分、副作用を少なくするのかな、
  量を減らすのかな)
そんな感じだと想像しています。

諸事情から、
出来るだけ最期の間際まで、
働き続けられるような、
動き続けられるような
治療ができたらいいなぁ、とは思います。
なにせ、身内なしシングルマザーゆえ。
娘の進路がさらに不透明になったし、、。

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