日曜はリーダーこと渡辺正行氏の故郷である千葉県大多喜町で開催された「ラママ新人コント大会IN大多喜」だった。
出演芸人はリーダーがセレクトした10数組の泥臭い実力派芸人たち。

早朝から寝ぼけ眼の顔でバスに詰め込まれ、一同千葉県大多喜町へ。

一旦、我々と「ななめ45」さん、「松村邦洋」さんなどの5組の芸人は大多喜駅で降ろされ、宣伝のため、ローカル電車の中でミニライブを行う。

もちろん我らがリーダーも大多喜駅にえびす顔で登場。いつもの皮のジャケットにサングラスという出で立ちではなく、ビシッと紺のスーツに身を包み、地元の有力者たちや鉄道会社の社長さんと笑顔で握手をして、写真撮影をしていた。
町の人に囲まれているリーダーを遠目から見たら、まるで大物代議士のようだった。少しだけ小沢一郎に見えた。

一方、我々はローカル電車の中でミニライブ。
電車の中という初めての環境と乗客の5割が子供という状況だったので、我々はボケるたびに走り回っていた。

漫才というより電車の中で奇声を発しているだけだったが、特に違和感なく盛り上がった。おそらく電車の中って、一番奇声を発している人が多いからだろう。
ミニライブのトリは「松村邦洋」さん。
小学生くらいの子供たちの前で、「川藤幸三」「貴乃花親方」「いだてん」の「ビートたけし」という必殺モノマネを敢行していた。
相手が小学生だろうと寄せずにストロングスタイルで「古今亭志ん生」をするビートたけしのモノマネ。
子供たちの頭の上には「?」が浮かんでいたが、パワーで押し切るその姿に感動すら覚えた。
あと運がいいのか、悪いのか松村さんがモノマネをするたびに外で警報機が鳴って、逐一モノマネを搔き消していた。まるで松村さんに対して警報機が鳴っているようだった。


ミニライブを終え、一同は会場へ向かう。
大多喜公民館はキャパが500人の大会場で、チケットは全て売り切れという大盛況ぶりだった。

リーダーの司会のもと、オープニングで我々が呼び込まれる。
「リーダー。我々がトップバッターでネタをやるという事は……今日はいいライブになりますよ!」

「何言ってるんだよ〜」とツッコむリーダー。


このくだり、全く笑いがなかった。
耳が聞こえなくなったかと思うくらい無の反応。
お客さんの笑い声が舞台には届かないような特別な作りでもしてるのかなと勘違いしてしまった。
まぁ、冷静に考えればウケる要素なんて何ひとつない。

で、ハードルだけ上げた状態で、トップバッターでネタを披露。
まぁまぁの反応。
これぞまぁまぁ。綺麗な一塁打。
ただ最初の師匠モノマネだけは凄い大きな反応があったので、収穫だった。

ただライブとしては尻上がりで盛り上がっていたので、結果的にはいいライブだった。

ライブのエンディングでは、出演者全員で大多喜の歌を合唱。リーダーの采配により何か前に出てボケるよう指示がくだったので、満を持して井脇ノブ子のモノマネをしてフィニッシュ。
後ろの芸人たちは爆笑していたが、お客さんは「?」みたいな顔をしていた。

あの時こそ警報機が鳴って欲しかった。





今日思った事:嫌なへそくりの場所:歯周ポケット


今後の予定:3月29日  「ラママ新人コント大会」
3月31日 「東洋館スペシャル寄席」
4月5日 「東京センターマイク」  場所:渋谷ユーロスペース
4月8日 「ねづっちのいろいろしてみる60分」ゲスト出演   場所:新宿V-1