相方田中の娘が先週、インフルエンザになったらしい。で、その何日後かに今度は嫁がインフルエンザになった。となったら、次は田中だ。簡単なゾンビ映画である。

少しでも「何だか体がダルいな…」と言ったら、44口径で脳天を撃ち抜けばいい。

ただ問題はインフルエンザウィルスはゾンビウィルスと違って、症状が見えづらい。さらにインフルエンザの人の脳天を44口径で撃ち抜いたら、即お縄だ。

そして何より私はそんな危険を孕んだ相方と3日連続で漫才をした。超至近距離で。これは怖い。


昨日は朝からくしゃみが止まらなかった。
「まさか!!」と思い、ネットでインフルエンザの初期症状を調べたら「悪寒、関節痛」とあるだけで「くしゃみ」のくの字もなかった。
じゃあ、大丈夫だなと一安心。

インフルエンザなんて小学生の時にかかって以来かかっていない。普段から手の匂いが気になるので、外出から帰宅するたびに人殺してきた奴くらい手を洗う。で、ついでにうがいもするので、それがきっと予防になっているのかもしれない。

が、そんな予防をしててもインフルエンザウィルスに侵されてるかもしれない奴と漫才をし続けるのはやはり危険すぎる。
まだ安心するのは早い。

楽屋でくしゃみが止まらず、鼻も詰まっていた。一体この症状は何なんだと不安に思うが、不思議なもので舞台前になると鼻の調子もよくなり、10分の舞台を終えた後は嘘のように鼻の調子もよくなった。一安心。
安心したのもつかの間、楽屋でしばらく談笑をしていると、今度はなんと寒気がした。

あ。やば!背中から来る寒気だ。
これはやばい。やばいぞ!

皆には内緒でおこう。ゾンビに噛まれたけど黙ってる奴の気持ちがわかった。

で、談笑している周りを見回すと皆も寒そうで、何だったらコートを着込んでる人もいた。
あれ、これ。寒いのは俺だけじゃないな。
意を決してさりげなく聞いてみた。
「なんか寒いですよね」

「うん。寒いよ」

よく見ると楽屋の暖房が止まっていた。シンプルに室温が冷えていただけだったのだ。

なので暖房をつけた。寒気は収まったが、今度は鼻がムズムズして、またくしゃみが出た。

なるほど。わかった。ただのハウスダストだ。
一安心。





今日思った事:「いっぽんでもにんじん」みたいな言葉:一審でも終身