本日は1日休みだったので、暇に任せて鍋でも作ろうかと近所のスーパーへ。
さすが今年は野菜が豊作だけあって、野菜が安い。「白菜が4分の1、78円だなんて!」と驚いていると野菜コーナーで何やら怒号が響き渡る。
「いい加減な事を言うな!!馬鹿者!!客を騙すな!!」
ん?何だ?
そう思って怒号の発信元を見ると、50代後半くらいのおじさんが20代後半の野菜コーナーの店員さんを怒鳴っている。
「馬鹿者ー!何を言ってるんだ!お前は!!客を騙すんじゃない!!」
「いや…お客様!騙してはいません。」
「うるさい!!何て店だ!客を騙すんじゃない!」
「いえ…決して騙しては…」
「もういい!いい加減な事を言うな!」
苦笑いでなだめる店員さんに対して怒鳴り続け、気が晴れたのかどこかへ消えていった。
なんだ?ありゃ。
サイコか?
スーパー内にいた他のお客さんも「やれやれ」といった感じでその状況を黙視していたが、その怒号おじさんがいなくなり平和が戻った。
ひと時の波乱だったが、またいつものスーパーに戻ったので皆安心して野菜を選ぶ。
すると五分もしないうちに先ほどの怒号おじさんが店員さんの元へ再来襲。セカンドインパクト開始。
「やっぱり納得できん!!客を騙すんじゃない!!」
「いえ、騙してはおりません」
「納得できる説明をしてみろ!バカモン!」
話を聞くとどうやらこういうことだ。
売り場にあったマッシュルームのかさの部分が茶色になっていたので、そのおじさんは「腐っているのでは?」と店員に指摘したところ「腐っているのではなく成熟しているのです」と言ったら、今のように怒り始めたようだった。
「あの…マッシュルームというのは土で育てるんですね」
「そんな事は知っているよ!!馬鹿者!そうじゃなくて説明をしろ!と言っているんだ!!」
「あ!なので説明をしているんですね」
「だから!説明をしろと言っているんだ!!」
「ですからマッシュルームというのは土で育てまして…」
「だから知ってるんだよ!!バカにしているのか!ちゃんと説明しろ!」
店員さんが説明をしようとしているのを一切聞こうとしない。
自分の無知を棚に上げて、他人の話に耳を傾けず大声で威嚇する人が嫌いなので、私は平素からこういう人は3日3晩嘔吐と下痢に悩まされればいいと思っている。
「ちゃんと説明もできんのか!!馬鹿者!!」
「いや、ですからこれは腐っているのではなく…」
「うるさい!!腐っているんだよ!これは!!」
あまりの怒号だったので、私はスマホを開きgoogle先生に「マッシュルーム 茶色」と検索をする。
するとやはり店員さんの言っている通り、マッシュルームのかさが茶色に変色するのは成熟しているという事がわかった。
それがわかったら、自分でも信じられないのだが、普段はそんな事しないはずなのに自然とその怒号おじさんに私は話しかけてしまった。
「あの…この店員さんの言っている通りマッシュルームは腐っているのではなく、成熟しているという事みたいですよ」
「な、なんだ!お前は!!」
「今調べたんですけどね、これ見てください。《成熟している証拠》と出ているでしょ?」
「うるさい!!何なんだ!お前らは!!」
思わぬ伏兵にサイコ怒号おじさんは明らかに戸惑っていた。
「生では食べられないんだよ!!生では!」
そう言ってサイコ怒号おじさんはいなくなった。
いや、マッシュルームを生で食べる気だったのか!?あんまり聞いた事ないぞ、そんなの。
そう思ったが、おじさんはどこかへいなくなったので再び平和が戻った。
怒鳴られていた店員さんに「ありがとうございます」と感謝された後、鍋の食材を購入しスーパーを出る。
で、帰宅して少し気になったのでまたgoogle先生に「マッシュルーム 生食」で検索をする。
するとかさが茶色になったマッシュルームは生では食べてはいけないという結果が出た。
あ。
じゃあ、あのおじさんは正しかったかも。
でも茶色でも大丈夫と言っちゃったから、もしかしたらあのおじさん、生でマッシュルーム食べちゃってるかも。
そうなったら、あのおじさんは3日3晩嘔吐と下痢で悩む事だろう。
今日思ったこと:無職あるある:・本当の自分はこんなではないと思っている
・親戚の集まりに行きたくない。
・基本夜型。