本日も東洋館。
昨日の泥酔のせいで若干の2日酔い気味のまま楽屋でグッタリしていた。
すると楽屋に『ナイツ』の土屋さんが入って来た。
なんでも東洋館の出番はないが、別仕事の待機場所として楽屋に来たとの事だった。
すぐに挨拶をして、一昨日Yahoo!の記事で「ナイツのおすすめ芸人」として我々を紹介してくれたお礼を言った。
一瞬2日酔いも相まってなのか、土屋さんに「先日はYahoo!…あ!ヤホーの記事で」とド痛いボケが思い浮かんだが、すぐに脳内オーディションで却下され、普通にお礼を述べた。
そんなボケを言ったら最後、おすすめ芸人として推してくれた過去は抹消され、向こう5年間は無視されるだろう。
楽屋には『ねづっち』さんも入ってきて、高校野球の話などで盛り上がる。
が、ひとくさり話が終わると、楽屋にエアポケットのような静寂が訪れた。
数十秒の静寂の後、ねづっちさんが口を開いた。
「土屋くん。まだ時間あるの?」
「あ〜…はい。もうちょっとだとは聞いてるんですけどね」
ねづっちさんの目が光る。
「………じゃあ、なぞかけやろうよ」
!!!!!!!!!
え!?なにこのラップバトルみたいな奴は!?
ニューヨークのサウス・ブロンクス地区の街角で、急に黒人同士が繰り広げるようなラップバトルみたいなノリ!!!
突如訪れたなぞかけフリースタイルダンジョンに土屋さんが答える。
「いいですね。やりましょう」
「よし!じゃあ田中くん!お題出して!」
突如お題を任せられ、慌てる相方。
「えっと…じゃあ…何しようかな…え〜」
いきり立つ2人。
お題を待っている時間も勿体無いようで、もはやお題なしでなぞかけを始めてしまいそうだった。
お題が出され、瞬時になぞかけをしていく土屋さんとねづっちさん。
その高次元なバトルに舌を巻いた。
しばらくなぞかけバトルをしていると、土屋さんのマネージャーから連絡が入り、現場に行く時間になった。
「あ。もう行かないといけないみたいです」
土屋さんがそう切り出すと、ねづっちさんの目が光った。
「じゃあ田中くん。ラスト一問!!」
え!!!!
もう出る時間なのに!?
「えっと…じゃあ大谷翔平!」
土屋さんは着替えながら、楽屋から出る準備をしつつ答える。
「大谷翔平とかけて安倍総理ととく。」
「お。そのこころは?」
「最近投手(党首)の方はお休みです」
うま!!!
「安倍総理ととく。そのこころはどちらも党首です」なんていう超ダサいのしか思いつかなかった自分を呪った。
そして間髪入れずにねづっちさんが答える。
「大谷翔平とかけて中華料理ととく。」
もう楽屋から出ようとしている土屋が聞く。
「お。そのこころは?」
「そろそろ登板じゃん(豆板醤)」
うっまっ!!!!!
なぞかけバトルは終了し、しばらくするとねづっちさんも舞台へと向かっていった。
袖で私はねづっちさんの舞台を観ていた。
舞台終わり一分前に、お客さんからお題をもらって即興なぞかけをするくだりになる。
そして1人のお客さんがお題を言った。
「大谷翔平で!!」
え!?
嘘だろ?
こんな偶然ある?
「ととのいました!そろそろ登板じゃん(豆板醤)」
お客さんは目を丸くしてその早さとクオリティに驚いていたが、1番驚いたのはこっちじゃん(コチジャン)。
こんなダサくて、うまい風な事しか思い浮かばない自分をまた呪った。
今日思った事
嫌な花火のかけ声:「やずやー」、「質屋ー」、「嫌やー」、「ジャンジャジャーン!」「YA-YA-YA」