昨日は「ホリプロお笑いライブ夏スペシャル」

普段のライブとは趣向を変えて、チーム制で「ショートコント」「ものまね」「モノボケ」を各チームの選抜コンビが行い、最後に合同コントを披露するというもの。

我々「オキシジェン」は、『ダブルブッキング』率いる社会不適合者はみ出し者チーム。

このチームの中で、「ものまね」を担当することになった我々は、秘策があったので当日までチーム内にも内緒にして劇場入りをした。
それはもう余裕の表情だった。

しかしリハをした時に、衝撃の事実を知ってしまう。

「制限時間1分以内」となっていたので、1分以内で自分らのタイミングで終わっていいものだと思っていた。

が、

実際のルールは制限時間1分の間は強制的にネタをやり続けるという「イロモネア」ルールだった。



まずい!
それだと大変にまずい!!


用意していた秘策は井脇ノブ子の格好で出てきて、ひとこと言っておしまいのやつだ!!

正味20秒しかない!!


残りの40秒どうしよう!!


焦りまくり、楽屋で相方と緊急会議。

「ダブルブッキング」さん達は笑いながら、合同コントで披露するパラパラを練習している。


考えに考え、余った尺は井脇ノブ子がやらなさそうなことをやるショートコントで行くことにする。
「関節技を極める井脇ノブ子」「ハイキックでダウンする井脇ノブ子」「高角度前方回転エビ固めをする井脇ノブ子」



ダブルブッキングの黒田さんに相談すると、ケラケラ笑いながら「いきなりやらなさそうなパターンやると、ぶっ飛び過ぎて、客に伝わらないからもうちょっと中間のボケが必要なんじゃない」と先輩らしいアドバイスを貰う。

黒田さんはさらに続ける
「じゃあ、あれは?みっちゃん、前回り受け身できるから、それやれば?」

ありがとう!先輩!
すぐに採用した。


それからはホッと一安心し、合同コントで行うパラパラの練習に集中した。


我々「ダブルブッキング」チームの合同コントは、ネタの3分の2がパラパラを踊っている。
ネタよりもブリッジの方が異常に長いというやつだ。



なので、ずっと大部屋の楽屋で人目を気にせず、チャラサーのようにパラパラの練習をしていた。




そして本番。


楽屋のモニターでは、舞台上でショートコントをするチームメイト達。
見守る他のチームメイト。


それを尻目に私は、井脇ノブ子のメイクをしていた。
するとモニターで本番を見ていた相方が言ってきた。
「おい!やっぱり自分らのタイミングでやめていい感じだぞ!!」


え!!
そうなのか!?

じゃあ、まぁ、付け焼き刃の奴をやるのは舞台上の空気を見て決めようという事になった。


そして我々の出番。

メイク、衣装、髪型。完全フル装備の井脇ノブ子で登場。

予想を遥かに超える反応だったので、慌ててしまった。

ネタも上々の反応。
よし。これで終わろう。

相方を見る。


「続きまして…前回り受け身をする井脇ノブ子」


!!!!!!

予想を遥かに下回る反応。

とりあえずここで終えたので、セーフのまま舞台を終える事が出来た。




楽屋に戻ると、黒田さんが我々に駆け寄り言ってきた。
「いや〜〜、ウケてたな!よかった!」
「ありがとうございます!」
「ただ逃げたな。なんであの後、関節技を極める井脇ノブ子とかやんなかったの?スベる所見たかったのに!!」


じゃ、じゃあ!前回り受け身はスベると知ってたんですね!!!

流石だぜ!
クズチームのキャプテンは一味違うぜ!!
味方に毒を盛ってくるとは!!


味方にも敵がいる事を知り、気を引き締めて合同コントへと向かう。


合同コントの票数は2倍なので、これで優勝が決まる。


袖で舞台監督をしていたチーフマネージャーが我々に言ってくる。

「このチーム、優勝あるよ!頑張って!合同コントもリハで見てて面白かったから、イケるよ!!」


そして本番をハイテンションで終え、楽屋へ戻る。

楽屋の扉を開けると、敵チームからの拍手喝采。

スピードワゴンの小沢さんからも「1番面白かった」というお褒めの言葉を頂き、完全にチームは浮かれていた。


そして結果発表。







ダブルブッキングチーム、最下位!!


ズコーーーー!!!








今日思った事
ヒロミさんあるある:語尾に「じゃんね」をつけがち。