新宿によく行くとんかつ屋がある。
キャベツ、味噌汁、ご飯、漬物お代わり自由で、ランチが五時まで680円という大盤振る舞いのとんかつ屋だ。
初めて行った時は「ここの店長は気が触れてるのか?」と勘ぐったほどだ。
浅草の師匠にビッグボーイズの羽生師匠という50代後半の人がいる。
この人は朝、近くのやよい軒でたらふくご飯をお代わりして、お代わりして、お代わりしまくって、その日のご飯終了というまるでリスの越冬のような食生活らしい。
その師匠の近所にもしこのとんかつ屋があったら、多分どちらかが潰れるだろう。
師匠の胃袋が先か、店の原価割れが先かの熾烈なおかわり合戦が毎昼行われるのだろう。
そんなとんかつ屋に接客がすごくいい女性店員がいる。
この店はフランチャイズ店なので、おそらくバイトだ。私が知る限り4年前からずっと働いている。
彼女は常に笑顔で嫌な顔1つ見せず、注文を受けさらにはおかわりが必要だなと思ったタイミングで「おかわりいかがですか?」と店員の方から笑顔で勧めてくる。
しかも笑顔にメリハリが効いてる
ご飯のおかわりの際、「白ご飯ですか?麦ご飯ですか?」と聞く時だけ真顔なのだ。
じっと潤んだ瞳で確認してくる
「し、白ご飯で…」
そんでまた満面の笑みで「かしこまりました!」
「お味噌汁は赤味噌ですか?白味噌ですか?」
アヒル口でインスタに自撮りでもするのかというくらい決めた顔で確認してくる
「あ、赤で…」
満面の笑みで「かしこまりました!」
心が洗われる。
が、一体なんなんだっ!
ちょっとやり過ぎじゃないか!
二、三万払ってる訳ではないのだから、適正の接客でもいいのにと考えてしまう私は心がすさんでいるのだろう。
確かにこの接客のおかげで、店は繁盛してるし何より気持ちがいい。
そして仕事終わりに読みたい漫画があったので、漫画喫茶に行った。
漫画を読み終えて棚に戻そうとしたら、その漫画がどこにあったか忘れてしまった。
すると店員がそんな私に気付いて
「私が戻しておきますよ。」と言ってくれた。
「あ。ありがとうございます」
「いえいえ、これが私どもの仕事ですから!!」と満面の笑みで言ってきた。
いや、ちょっと!
漫画喫茶はもっとダウナーなテンションで大丈夫だから!
そんな朗らかな接客しないで!
で、深夜に近所のコンビニに行ったら元気よく「いらっしゃいませー!」と言われた。
店長いないのにそんなに接客がよくてどうする!!と逆に説教してやろうかと思った。
深夜のコンビニなんだから、「いっしゃっせ〜」くらいでいい。
「あっしゃっした〜〜」くらいが落ち着く。
今日はみんなどうしたというのだ。そんなに接客がよくて。天気がいいからか!?
そんな接客がすごくいい店員に囲まれた1日だった
まぁ、ここまで読んで頂き、どうもあっさっしたぁ〜。
今日思った事
ドラクエであったら役に立たなそうな職業:風俗ルポライター、女装家、ブルペンキャッチャー、番台