月曜日の抹茶カフェ







●読みやすい度

★★★★☆


●こんなときにオススメ

たまたますれ違った人との縁を

大切にしたいとき。

顔もわからない人たちが繋いでくれた縁に

感謝したい気持ちになれます。



「木曜日にはココアを」の姉妹編かな。

「木曜日にはココアを」の舞台になった喫茶店で

1日だけ限定で行われた抹茶カフェから

お話は始まります。


そして、登場してきた人がまた次の主人公になり。

繋がっていく。


今回の短編集の「カンガルーが待ってる」という

話の中。

主人公の奥さんが夢だった翻訳家になれたのは、マスター(カフェのマスター)のおかげ。という話をしているとき。

マスターと主人公が会って奥さんと繋いだから。

その前に、奥さんはペンフレンドと会うためにシドニーに来ていたからペンフレンドのおかげ。

そのペンフレンドと文通をするようになったのは、英語クラブの顧問の先生がペンパル募集のリストを見せてくれたから…などと、どんどん「おかげ」が繋がっていく。


どこまでたどったらいいかわからなくなるくらいの縁。

どの手がひとつでも離れていたら、ここにはたどりつけなかった。どんな出会いも、顔もわからない人たちが脈々と繋いできた。


自分も、今の出会いを大切にしていこう。