ある日の夕方、義母に、
「サラのご実家の お墓は、
どうなっているの?」と
聞かれた。


「はい、うちは 月命日に お参りしているので
まだ キレイです。」と
答えた……


私の祖母が亡くなり、まだ半年程の
新しく建立したばかりの お墓だった。


次の日、すごい剣幕で 怒りながら
電話する声が聞こえた…


「あの子は、自分の所の墓を自慢して
うちの墓を馬鹿にしている!!」
と………


私は、一言も そんな事を言っていない。
義母も、私の祖母が亡くなった事も
お墓の建立も 知っていたはず……


大声で わめくように電話しているので、
 もう 何が正解なのか わからなくなり、
帰宅後 主人に 訊ねた。


主人は、「そこは何も言わず うちのお墓も、
まぁまぁ 汚れています。
って言えば良かったんじゃないかー」
と言った。


私の服装も「サラ、良いの着てるわねー
息子くんが 稼いだ お金でしょ。
無駄遣いは ダメよ!」って…


それ以来、そう言われる度に
私は いちいち値段を言うようになった。


それが、1000円の服なら 尚良い。
900円の服なら、もっと 良い……



主人には、「私は お人形じゃないの。
お願いだから、ちゃんとして……」と、
哀願するように なっていた


その行為がある度に…
何度も   何度も   何度も---


もう、限界だった……


ある時、行為が終わり
不意に 涙が こぼれた


主人に 気づかれないように、
慌てて 1階のトイレに行き
泣いた……

涙が止まらなかった…….



もう、終わりだ



気持ちが 上がってこない………




主人は、ぐっすり寝息をたてていた……