セックスレス。なんとかするのを諦める道。

素直で魅力あるあなたへ

パートナーシップと性のカウンセラー
小野美世です。

（2021年12月10日の記事を再更新しています）

最近、セックスレスで拒否される側の悩みをずっともっている方から、

「ずっとなんとかしようと思ってきたけど、それを諦めることにした」
「一度しっかり諦めようと思います」

という内容をお聞きすることが続きました。

拒否される側で悩む場合、実際にその方がとる行動は様々です。

ネットで検索する

他の人はどうしているんだろうと情報収集する

匿名のSNSで辛い気持ちを書きまくる

婚外恋愛の道に踏み出す

離婚を真剣に考える

相手に気持ちを言ってみる

気にしないようにして生活しながらも悩みが消えない状態をやりすごす…。

「諦める」というのは、こういう方たちにとって、本当は受け入れたくない選択肢です。自分からそれを選びたくない。

でも、状況がそうさせてくれなくなっていく。

まだ工夫できるならなんとかするのに、相手がもう全然それをできそうにない。
話すことすらできなくなっていたり、苦しそうな様子がありありとわかる。その状態がずっと続く。

…すごく心が消耗していく。

途中で、一度は思うと思うんです。

「これ、私が、諦められたら、楽だろうな…」

でも実際は、そんなふうにいかない。
そういう苦しさを味わうことのない人からすると、

「え、なんで？もう気にしなければいいんじゃないの？」

と思うかもしれませんが、その「気にしない」は、簡単にできないのです。だから、悩みになっているのです。

今日はその「なんとかするのを諦める道」について、書きたいと思います。

長くなってしまいましたが、知りたいテーマだという方はぜひお読みください。

あるメッセージをいただきました。

（掲載の許可はいただいています）

その方は、旦那さんと結婚前からセックスレスで、通算すると8年近いレスでした。
お子さんはいません。自分は「3割の人間」だという認識で、当時はひらくくんもいたそうです。

（3割の人＝性やスキンシップを大事にして生きていきたい気持ちを強くもつ人。私が勝手に提唱したものです。）

2年ほど前の質問dayに参加してくださいました。

私は、その他の夫婦の状況もいろいろお聞きして、

「もしかしたら今後も彼（主人）は変わらないかもしれない」

「今の状態でもしも子どもができたら、セックスはなくなる可能性が高い」

という主旨のことをお伝えしました。

飲み込むのがとても辛かったと書かれています。

そうですよね(>_<)スイマセン…

ここの葛藤はかなりのものだったはずです。

この方は、性の部分以外は、旦那さんとある程度いい関係を作っておられました。

今のこの楽しい日々を、レスの問題だけで無視するのはやめよう。

これは簡単に思えることじゃないです、ホント。

旦那さんの行動が、これまでと違った形で見えてきたのですね。

ここまでの変化がすごい…。

当時のひらくくんとも、この状態になったあと、連絡をしなくなったそうです。

諦めるという選択肢を受け入れて
自分の気持ちに注意を払いながら
パートナーからの愛情に目を向けて過ごしていったら
結果的にではありますが
「セックスの必要性を感じなくなった」
という状態にたどり着いた。

しかもそれは、無理してそう思うようにしているとか、自分をコントロールしてそうなっているのではなく

辛いと感じることがなくなった。
あの時の私ってなんだったの？と思えるような、不思議な感覚がある。

要するに、本当の意味で気にならなくなってきた…ということ。

これは…凄いことだと思いました。

もしかしたら、悩みの末に、こう感じる境地に至られて、穏やかな生活が手に入った方はある程度いらっしゃるのかもしれません。（私の耳に入らないだけで…）

でも、今、辛い悩みの真っ最中におられる方にとっては、

「諦める」の向こうに、こういう心境がある可能性があるということは、きっと、ほぼまったく、信じられないと思います。

「諦める」と決める前のこの方に、「未来のあなたはこういう心境になりますよ」と説明したとしても、「は、何言ってんの！」となるはず。おそらく。

なので、こういう気持ちがやってくるということもある、
あのときの私ってなんだったんだろうと思うかもしれない、
自分って３割の人じゃなかったんだなと思うかもしれない、

そういうこともあることを知ってほしいという意味で、ブログへの掲載の許可をお願いしました…。
快く承諾いただき、ありがとうございます。