みなさん、こんにちは、こんばんは。

今日は、日本人がなぜ保険を好むのか、その背景や今後の見通しについて詳しくお話しします。

日本は先進国の中でも、公的な社会保障制度が充実している国として知られています。

しかし、生命保険の加入率が非常に高いことは驚きです。

日本人がリスク回避を好むと言われる理由だけではなく、歴史的な背景や社会的な変化も大きく影響しています。

まず、戦前から戦後にかけて、日本では保険契約の需要が急増しました。

1935年には保険契約の比率が34.3%でしたが、戦争のリスクや国の政策により、1945年には123.3%にまで急増しました。

戦争のリスクが高まる中で、家族を守るために保険に加入する人が増えたのです。

また、政府も簡易保険を通じて資金を集め、これを投資に回すことで積極的に保険の販売を促進しました。

戦後、日本は高度経済成長期に突入し、中流階級が増加しました。

この「1億総中流社会」と言われる時代には、保険が一家の大黒柱が亡くなった際のリスクをカバーするために非常に重要な金融商品となりました。

また、核家族化の進展により、家族間での助け合いが難しくなり、保険のニーズがさらに高まりました。

特に注目すべきは、戦後の日本で多くの戦争未亡人が保険の販売に携わったことです。

夫を亡くした女性たちが保険会社に採用され、保険の重要性を説くことで、契約が急増しました。

この「保険レディ」と呼ばれるビジネスモデルは、当時の日本で非常に効果的でした。

しかし、近年では保険加入率が減少する傾向があります。

経済の二極化が進む中で、お金がなくて保険に加入できない人が増え、一方で多くのお金を持つ人々は将来のリスクに備える必要がなくなっています。

少子化も進み、家族制度の変化により、保険のニーズが以前ほど高くなくなっています。

さらに、ネットでの保険契約が増え、保険レディの役割が減少しています。

このような変化に対応するため、保険会社は異業種への進出や海外市場の開拓を進めています。

国内市場だけでは成長が見込めないため、海外でのM&A(企業買収・合併)を通じて新たな市場を開拓しようとしています。

保険を検討する際には、これまでの歴史や社会構造の変化を理解し、自分のライフスタイルに照らし合わせて本当に必要かどうかを慎重に考えることが重要です。

今後、保険選びはさらに難しくなるかもしれませんが、しっかりと情報を収集し、賢い選択をしましょう。

これからも、保険業界の動向に注目しながら、自分にとって最適な保険を見つけるお手伝いができればと思います。

どうぞよろしくお願いします。