愛の叫び ~運命の100日~ ★★★★★
1994年早々
エイズのドキュメンタリー取材のため
ルワンダ キガリに入った
カナダ人ジャーナリスト ベルナール
フツ族とツチ族の民族間対立
争い事ばかりの状況に胸を痛める
唯一 彼の気持ちを癒してくれるのは
美しいホテルのウェイトレス ツチ族のジャンティーユ
惹かれあい 恋に落ちてゆく2人
しかし
民族対立は危機的な段階へと突き進んでいく
躊躇なく
ナタで人を切り殺し 手を切り 足を切り 強姦し
ツチ族を根絶やしにしようとするフツ族
2人も民族抗争の渦の中へ巻き込まれていく
ベルナールとジャンティーユは
ベルナールの故郷・カナダに出国しようとするのだが・・・
生々しい映像
争いってなんなんだろう
2人の愛の行方は・・・
もし私だったら 尋常ではいられないだろう
いろいろ考えさせられる
ひさびさに観たいい映画
傑作だと思う
ホテルルワンダ ★★★☆☆
1994年、ルワンダの首都キガリ
外資系高級ホテル「ミル・コリン・ホテル」で働く支配人のポール
毎日順調に仕事をこなしていた
ある晩
ホテルからの帰宅途中に街で火の手が上がっているのを発見する
フツ族とツチ族の間で続いていた内戦が終息
和平協定が結ばれようとしていたのだが・・・
フツ族の民兵によるツチ族の虐殺が始まったのだった
フツ族のポール
ツチ族の妻・タティアナと息子たち
部族間闘争が激しさを増していく中・・・
続々と行き場のない人々もホテルへ助けを求めて逃げ込んでくる
実際に1200人もの人々を匿ったホテル支配人の、実話をもとに映画化
ポールが常から築いてきた各国要人との関係を駆使し
巧みな話術で危機を乗り越え
必死で家族らを守り抜こうと苦闘
自分をも含む多数の命がかかっている
手に汗握る緊迫感の連続
生と死 ギリギリの狭間
どうなっていくのか
かれらの運命は?
ホテルルワンダの映像はおさえ気味になっている
生々しい「愛の叫び」の後だと
より状況が伝わってくる
ぜひ合わせて観て欲しい
~民族の歴史~
フツ族とツチ族
人種的・民族的差異はほとんどなく
言語も宗教も同じで異種族間の結婚も行われていた
少数民族のツチ族が権力をもったのは
19世紀末に王朝が混乱した時に
指示を求めた
ドイツ人の政策がきっかけ
その後 第一次世界大戦終結後
ルワンダを統治した
ベルギーもツチ族に権力を与えた
全国民に種族を明記したIDの携行が義務づけられ
教育的にも経済的にもツチ族が優遇されるような体制だった
こうしてフツ族とツチ族の間に人種差別が生まれた
第二次世界大戦後
世界中で起こった民主化運動のなかで
ベルギーはルワンダも民族の隔てのない民主国家に変えようとするが
身分を失いたくないツチ族が抵抗した
そしてそれに対する
フツ族の反乱によって1960年代に
フツ族政権が権力の座につく
以来
過去に長い間、権力者であったツチ族への迫害が30年間続き
大虐殺事件に至ることとなった