【訳】
夕飯を美味しそうに
頬いっぱい口に含む
貴方の姿を見ていると
本当に愛しくなってしまいます
秋の空に臥待月は
もう出ていたのですね
兼題 「臥待月」
拾 翠
夕餉(ゆふけ)にて
一頬(ひとほお)くゝむ
君かな(愛)し
臥し待ちの月
早(はや)出(い)でにけり
【参考】
「兼題」(けんだい)とは、御和歌会(おうたかい)等の席上で出される「お題」で、あらかじめ出しておくその「お題」に対して、事前に詠んでおく和歌を「兼題」と申します。
(うしんてい)
『有心亭(Ushin-Tei)』主宰 都月 拾翠
(みやつき しゅうすい)