後追い松山旅行記 今治編 | m-yazawaのブログ

後追い松山旅行記 今治編


後追い松山旅行記です。松山城→道後温泉→三津と中心部の紹介が続きましたが、今回は松山市を少し離れて、

造船の町である“今治”編をお送りします。しまなみ海道の発着点であり、いまや四国の玄関口でもある町ですね。

現在では造船よりも、“サイリストの聖地”と呼ばれる「しまなみ海道」のイメージが強いですかね。先見の明があります。

というわけで、写真数が多くなりますが一気にどうぞ!


松山から今治までは、バスで約1時間ほど。松山市駅から道後温泉を抜け、高縄山地を超えて行きます。

愛媛県は海岸線の長さが全国5位宇和島今治など“”のイメージがとても強い県ではありますが、

松山から今治へと向かう途中に立ちはだかる高縄山地をバスで進んでいくと、本当に山深いことに感嘆します。

ま、これは愛媛県に限らず、日本は『山国』であることは、全国を旅していると必ず思い知らされることなのですが、

“海の幸”や“マリンスポーツ”をはじめ、華やかな『海』のイメージに引っ張られて、ついつい忘れてしまいますが、

こうしてバスに乗って山深く分け入ってみると、やはり日本はどこを訪れても『山国』だよなぁと思いなおします。

松山市駅を早朝7:00発という便だったことに加え、前夜の雨で山々に霧が掛かり、とても幻想的な風景でした。

道中は石出川ダムのすぐ側も通るので、今治までの所要1時間、バスの車窓に映る景色だけで十分に楽しめました。


  






今治といえば復元ではありますが、全国でも珍しい外堀に海水を利用した“海城”である今治城が有名ですよね。

もちろん、今治城見学も目的の1つではありますが、その前に第2・4日曜日に催される“いまばり日曜朝市”を見学。

今治港からまっすぐに伸びるアーケード商店街の中で行われているのですが、思っていたよりも規模が小さくて、

何だか拍子抜けしてしまいました。商店街の規模がそれなり大きいだけに、余計に寂しく感じてしまいましたね。

それにしても、この大きな商店街が今治駅からではなく、今治港から伸びているところが、さすが港町だと思いました。

海上交通が主流だった昔も、しまなみ海道の発着点となった現在も、今治の玄関口といえば今治港なんですね!


この朝市を見物している中で珍しかったのが写真の“イギス”。一見すると大きな高野豆腐のようにみえますが、

実はこれ、『イギス草』という海草を使って作る、今治の郷土料理なのだそうです。これで300円くらいだったかな?

早朝出発で朝食を食べていなかったので、興味がてら1個購入してみました。ちょうど、食事のできるブースもあり、

そこで『うどん(150円)』も注文して、一緒に食べました。正直、イギスに特別な美味しさを感じることはありませんでしたが、

手作りの郷土料理らしい優しい味わいがしたことは確かです。高野豆腐のイメージで食べると、柔らかい食感に驚きます。

個人的には、もうちょっと濃いめの味付けのほうが好みではありますが、このあたりが西と東の違いなのかもしれません。

   ●朝市の様子 観光客向けというよりも地元民の憩いの場になっている、ほのぼのとした朝市です


     ●野菜やお墓に備える植物など、規模は小さいながらも地域性はしっかりと出ていました



    ●これが“イギス”です。あまりにも優しすぎる味わいでした。醤油を掛けたくなりましたね・

 



そして、いよいよ今治城です。朝市が行われているアーケード商店街から歩いて5~10分ほどのところにあります。

築城の名人として名高い藤堂高虎によって1602年に築城され、三重の堀には目前の瀬戸内海から海水を引き込み、

船舶が直接出入りできる仕組みとなっている、まさに海上交通の要所を押えるに相応しい城として1604年に完成しました。

とはいえ、わずか数年後に藤堂高虎が伊賀へと国替えとなり、天守閣そのものも一緒に移されてしまったので、

現在復元されている天守閣というのは、史実に基づくというよりも乏しい資料からの想像上で作られたものであります。

ま、今治城と言えば天守閣よりも『』が見所なのでヨシとしましょう。現在も残る内堀には瀬戸内海から海水が流入し、

幅の広い堀の中にたっぷりと水が貯えられ、とても美しい眺めとなっています。これは思わず「おぉ!」と声が出ました。

ま、城内は全国どこにでもある城と同じく、武具の展示と城の歴史など、それほど見所があるわけではありませんが、

天守閣から眺める展望は、今治の街だけでなく瀬戸内海の島々までをも一望でき、とても素晴らしいものがありました。


さて、話は少々それますが、今治城を作った藤堂高虎は、前述のとおり加藤清正と並んで“築城の名人”と呼ばれ、

他にも様々な城を作っているのですが、愛媛県内には今治城のほかに、現存12天守の1つ“宇和島城”も、

また、内子編で取り上げることになる大洲城も、築城後に大幅に改築して現在の姿にしたのは藤堂高虎であり、

愛媛県人にとって藤堂高虎は、数ある戦国大名のなかでも極めて馴染み深い戦国大名の1人であるといえます。

それだけに、藤堂高虎に対する一般的な負のイメージ(主に豊臣~徳川時代の立ち位置から発するもの)は少なく、

非常に高評価されている点に留意したほうが無難かと思います。下手に口を出すと、嫌な空気になるかもしれません。

僕も愛媛を訪れるまでは藤堂高虎に良いイメージはありませんでしたが、やはり地元の方と話すと全然違いますね。


           ●海水を取り込んだ堀が有名な今治城外観。天守閣は復元です。


  

  ●天守展望台からの眺め。ごちゃごちゃした現在と違って、江戸時代は素晴らしい景観だったのでしょう!



  ●築城の名人と称えられた藤堂高虎像です。愛媛県内ではとても尊敬されている武将なのであしからず。




今治城を見学したあとは、今治を訪れたもう1つの目的“しまなみ海道”を楽しむべく、港に戻ってバスに乗ります。

岡山と香川を結ぶ瀬戸大橋は何回か渡ったことはあるのですが、しまなみ海道は一度も利用したことがなく、

この松山旅行で絶対に行こう!と心に決めていました。当初は自転車をレンタルしてサイクリングを計画していましたが、

今治城なども見学して、しまなみ海道をサイクリングのち、日帰りで松山に戻るとなると、どうしても時間が足りなくて、

移動はバスにして車窓からの風景を楽しみながら、途中にあるどこかの島で散策でもしようという結論に至りました。

色々と調べていくと、大三島にはあの有名な『伯方の塩』の大きな工場があり、無料で見学できるということで、

目的地を大三島に定めて、バスに揺られながらしまなみ海道の眺めを堪能しました。これは気持ちよかったですね。

瀬戸内海の眺めも良いのですが、途中で島に寄ったりするので景色が単調にならずに、見続けていも飽きません。

ただ、海風がだいぶ強いので、サイクリングを楽しむためには、それなりの体力が必要かなぁとも感じました。


目的の大三島へは今治港から約1時間ほどで到着しました。この大三島は面積が瀬戸内海の中で4番目に大きく、

もちろん愛媛県では最大の島なのであります。それだけに、バスから降りても“”という感じはあまりしません。

ただ、流れている空気が全体的にすごくゆる~いところが、さすがは温暖な瀬戸内海の島だなぁと思いましたね。

伯方の塩工場へ向かう途中にすれ違った小学生たちも、礼儀正しく挨拶してくれたし、何だかほのぼのしたなぁ。

最大の目的だった伯方の塩工場は、見学通路を自由に歩きながら勝手に覗くという一風変わったスタイルでしたが、

あまりにも巨大すぎて圧倒される塩の塊や、国の専売だった製塩の歴史、天日塩と工場生産の塩との違いなど、
なかなか面白かったです。工場の外には、昔ながらの製法である“流下式枝条架併用塩田”も再現されていて、

すごく見応えがありましたね。これがずら~っと並んでいたわけだから、すごい光景だったんだろうなぁ昔は!


   ●しまなみ海道を走るバスの車窓からの眺め。サイクリングの聖地だけど、海風強いからバスが楽!


  ●復元された“流下式枝条架併用塩田”。これを間近で見学できるというのは貴重な体験です。



  ●伯方の塩工場外観。伯方の塩を使った“塩ソフトクリーム”や数々のグッズなど、けっこう楽しめますよ




大三島から再び今治へと戻ったあとは、街を散策して時間を潰し、夕食がてら今治名物の“鶏皮”をアテに生ビールを。

事前に情報収集をする中で様々に評価が分かれていた、“今治焼鳥四天王”の一角『世渡』へ突入です。

某サイトの口コミどおり、職人気質で頑固一徹な親父さんが仕切っているだけあって、緊張感みなぎる店内でした。

ま、その雰囲気や接客をどう感じるかは各々の好み次第ですが、僕は好きですね頑固親父と呼ばれる人って。

ただでさえ口調のキツイ伊予訛りなうえに港町だけに、普通の会話でさえ叱られているように感じてしまいますが、

それは“トーン”が厳しいだけであって、よく聞いてみると意外と気遣いされているというのが僕の素直な印象です。

僕なんかは伯父がペンキ屋だし、職場でも職人に囲まれているし、こういった雰囲気に慣れているから普通ですが、

ベタベタとした接客を求めるお客さんや、デートなんかで利用するには向いていないと思います。何事もTPOです。


で、肝心の“鶏皮”ですが、これはもう文句なしに美味いです。焼鳥屋さんでも“”を注文しない僕でさえ、

むちゃくちゃ美味い』と感動してしまいました。(結局、お代わりしてしまった)パリッ!っとした食感はもちろん、

甘辛絶妙なタレが香ばしく絡んで、とにかくビールとの相性が抜群!!さすがに名物となるだけはありますよ。

そして、もう1品『センザンギ』。下の写真を一瞥しただけだと、ただの“から揚げ”じゃないかと思われるでしょうが、

醤油ベースのしっかりとした下味がついていて、普通のから揚げとは比較にならないくらい濃厚で美味しいのです。

今回の松山旅行に関していえば、たこめし三原の『たこ天』、次回掲載予定の内子の『中華そば』と並んで、

個人的には“愛媛の美味しい料理トップ3”という位置づけになるほど、もう満点といえるほどの美味しさでした。

このお店は無駄なお通しがなく、鶏皮せんざんぎを注文して生ビールを2杯飲んでも、2000円しないところも良し。

近所にあったら絶対に通ってしまいますね。関東の焼鳥屋さんでもこのスタイルを導入してくれたら良いのに。


   ●今治焼鳥四天王の一角を占める『世渡』 色々と言われていますが、僕は好きですね。


 ●今治名物の“鶏皮”。串ではなく鉄板で焼きながら、コテを使ってパリッと仕上げます。これは美味!!



 ●もう1つの名物“せんざんぎ”。すごく香ばしくて最高にビールに合います。普通の唐揚げの500倍美味い!




往路はバスで山越えをしてきたので、復路は電車に乗って海沿いの景色を眺めながら松山へと戻ります。

今治から松山までは特急を使えば約40分、各駅停車だと約80分程度の所要時間です。もちろん、僕は各駅です!

香川県の高松駅から松山駅を中継して宇和島まで続く予讃線は、四国上半分の海岸線をなぞるように走るので、

写真のように夕暮れの景観がとても美しいですよ。10代のころに青春18切符で香川~徳島を周ったときも思いましたが、

四国を走る電車内からの眺めは、山でも海でもとても綺麗ですね。電車好きにはたまらないロケーションです。

松山から山を越えてもヨシ、海側から周ってもヨシと、今治は町だけでなく、そこへ向かう過程も楽しめました。










だいぶ長くなりましたが、この辺で今治編は終わりにします。次回は『内子・大洲』編をお送りしたいと思います。

更新時期は未定ですが、年末に向けて仕事もプライベートも慌ただしくなるのが目に見えているので、来年かな書けても。

あー、今治の鶏皮で生ビールを飲みたいな~!!!横浜でも出しているお店があるようだし、今度行ってみるか。


それではまた。