後追い鹿児島旅行記 料理・焼酎など雑記で最終回 | m-yazawaのブログ

後追い鹿児島旅行記 料理・焼酎など雑記で最終回


後追い鹿児島旅行記も今回でラストです。最後にふさわしく、鹿児島の飲食関連をひとくくりにまとめました。

やはり、旅の一番の楽しみといえば、お酒と食事。そういった意味では、鹿児島は最高の目的地ですよ。

色々と食べ歩いたので、写真の枚数が多くなってしまいますが、最後までお付き合いください。



鹿児島の食文化を語るとなれば、何はともあれ『芋焼酎』を真っ先に挙げなければいけないでしょう。

2000年代中盤から突如巻き起こった“本格焼酎ブーム”の影響で、もはや関東でも定番となっていますが、

やはり本場・鹿児島の居酒屋や食堂に入ると雰囲気が違うというか、深々と根付いた焼酎文化を感じました。

何というか、浮ついたところがないんだよね。東京の居酒屋のように“有名な銘柄あります!”なんてアピールもなく、

“お湯割り”を頼めば、言わなくとも“芋焼酎のお湯割り”が出るような、“酒”といえば“芋焼酎お湯割り”という前提が、

どの酒場でも当然の共通認識としてあり、黙々とお湯割りを呑む酔客の姿が、妙に馴染むというか、空気に合うのです。

これが日本酒の徳利や、黄金色をしたハイボールじゃ駄目なんですよね。やはり芋焼酎じゃないといけないわけで。

それも絶対にお湯割りじゃなければならず、関東のノリで「ロックで!」など言えやしない雰囲気さえあるわけです。

もちろん、若い人が集まるようなお洒落なダイニング系のお店では違うと思いますが、僕が好む赤提灯系の酒場では、

大袈裟ではなく“有無を言わさず”というくらいの無言のプレッシャーがあります。選択肢は他にビールだけだよ。


今回の旅行では、夕食がてらに1~2軒梯子したあとに、毎晩必ず天文館にある焼酎スナックに寄らせてもらいました。

焼酎マニアの美人ママが1人で切り盛りするカウンターだけの小さなお店ですが、厳選された焼酎がずらりと並び、

芋焼酎を中心に、麦・米・黒糖など様々な銘柄が揃い、奥深き焼酎の世界を堪能できる素晴らしいお店なのです。

焼酎初心者に近い僕は、選択権を全てママさんに預け、出されるがままに様々な種類の焼酎を頂いてきました。

その中で強烈に「美味しい!」と感極まったのが、鹿児島で主流の“芋焼酎”ではなく“黒糖焼酎”だったのです。

以前に飲み会で有名な黒糖焼酎を飲んだときは、まるで味わいもなく、“薄い!”という印象しか持てませんでしたが、

初日にママさんに勧められた黒糖焼酎は、香りが鼻から抜けるほどしっかりと“黒糖”を主張してくる焼酎で、

黒糖の甘い香りが、蒸留酒独特のすっきりとした度数の高いアルコールに融和して、とても感動しましたね。

しかも、一緒に出された“黒砂糖”を齧りながら黒糖焼酎をすするのが最高に合うのです。これには驚いたよ。

普通の黒糖焼酎だけでなく、仕込みに黒糖を4倍使った濃厚な風味のものや、40度を超える原酒も試しましたが、

その中でも僕が気にいった銘柄が、『龍宮 かめ仕込み』『朝日・壱ノ穣』の2本。どちらも確実にお勧めですよ。

朝日』は通常瓶は近辺の居酒屋にもありますが、仕込みに黒糖をより多く使用している“壱乃醸”は格別の味です。

龍宮 かめ仕込み』は、無濾過の原酒です。アルコール度数は40度。でも柔らかい口当たり、そして香り高いです。

どちらも一升瓶で4000円くらいするので、他の焼酎と比較すると高値ではありますが、それだけの価値は絶対あります。


ママさんに教えてもらうまで知りませんでしたが、“黒糖焼酎”は奄美群島でしか作ることが出来ない焼酎なのです。

詳しく解説すると長くなりますが、酒税法において認められていない砂糖などの“含糖物質”を使って焼酎を造ることを、

米麹を併用することを条件に“奄美大島群島内”で製造される焼酎に限っては、特例で認められているからなのです。

このあたりの理由や根拠は、長い黒糖焼酎の歴史と沖縄返還後の酒税法の扱いなど煩雑になるので省きますが、

とにかく、現在流通している『黒糖焼酎』と銘打たれているものは、すべて奄美群島で生産されているわけですね。

そもそも、同じ鹿児島県とはいえ、本島側と奄美群島側でも文化圏も異なり、あくまでも行政上の“同県”だけで、

それと同じように、“芋焼酎”と“黒糖焼酎”というのも、分類上は同じ“本格焼酎”だと混同してしまいがちですが、

風味だけではなく、その背景も異なったものであるということを認識して味わうと、焼酎の奥深い世界が広がります。

ちなみに、今年“いいちこ”を抜いて売上高全国1位となった、関東でもお馴染の芋焼酎“黒霧島”擁する霧島酒造は、

鹿児島県ではなく宮崎県の酒造であります。なので、うっかりと「好きな芋焼酎は黒霧島です!」などと口を滑らすと、

まぁ間違いなく嫌な顔をされますので注意しましょう。「でも、同じ薩摩藩内なんだけどね」とママさんは言ってたけど。


   ●ずらりと並んだ一升瓶。これ全部が“黒糖焼酎”です。奄美諸島に20以上もの蔵元があるのだ!!

 
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  ●お店にある全ての黒糖焼酎を呑み比べた結果、この2本に辿りつきました。これは半端じゃなく美味しいです。


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   ●左側も原酒。とにかく、それぞれが個性的で面白い。一口に“黒糖焼酎”といっても、色々ありますよ。

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焼酎に続いては“”の話題へ。やはり、旅の醍醐味といえば、『』と『』。その食べに旅に出ているようなものです。

鹿児島の郷土料理といえば、まず思い浮かぶのは『薩摩揚げ』でしょうか。もはや全国区の知名度ですよね。

とはいえ、そこは本場です。お店によって“”も違えば“タネ”も違う、それぞれ特徴のある薩摩揚げがあるのです。

みなさん拘りが強いようで、「○○屋が美味い!」だとか、「○○屋は有名だけどまずい」とかそれぞれ仰ってました。

その中でも最も感動したのが『飛魚の薩摩揚げ』。居酒屋で隣合わせたた常連さんにご馳走してもらったのだ。

出来たてというのもありますが、モチっ!とした食感、白身なのに濃厚な味わい、まさに別次元の薩摩揚げでした。

関東ではあまり馴染みがありませんが、鹿児島飛魚は普通に食べますね。スーパにいくとお刺身も売っているし、

何よりも“ガランツ”と呼ばれる小魚を干物にした郷土料理も有名。いわし類だけでなく小トビウオのガランツもあります。

かなり堅いけど、やはり焼酎に合います。何武骨な味わいが薩摩隼人好みなのでしょうか。写真写りが悪くてすみません。



    ●『味処石蕗』で常連のNさんから頂いた“飛魚の薩摩揚げ”。揚げたてが絶品!

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        ●スーパーに売っていたトビウオ刺身。さすがに関東ではお目にかかれませんね。

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      ●アゴ(子トビウオ)のガランツ。かなり堅いです。歯の悪い人にはお勧めできないくらい堅いです。

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さらに鹿児島名物といえば『地鶏のたたき』ですかね。これも美味しかったなぁ。やはり、焼酎にぴったりりです。

この料理も、基本的にどのお店にもあります。居酒屋食事処はもちろんのことながら、酒利用した鰻屋さんにも、

酔っぱらった〆に利用した“おじや専門店”にさえありました。やはり、鹿児島の基本メニューなのだと思います。

ユッケ食中毒事件以来、生食に対する規制が厳しくなりましたが、表面をしっかりと炙っているので“”ではなく、

それでいてピンク色に光る新鮮な赤身の輝かしさと言ったら、まぁ美しいシルエットではないですか。そりゃ頼むよね。

豪快に箸で3~4切れ掴み、たっぷりと添えられた青葱玉葱と一緒に、九州特有の甘~い醤油をつけて頬張れば、

香ばしく炙った皮の風味と、噛みしめるたびに滲み出てくる肉の旨味が、口中と鼻穴に目一杯広がりますよ。

旅行準備中から狙ってはいた郷土料理でしたが、実際に食べてみると想像していたよりも遥かに美味しくて、

5泊の滞在中に3度も食べましたよ。今回の旅行では最多です。絶対に食べてもらいたいですね鹿児島に行くなら。

地鶏たたき黒豚料理薩摩揚げ等々、当たり前だけど日本酒よりも焼酎にあった郷土料理ですねどれも。


    ●『うなぎ隆美』の鶏刺し。この店は何でもうまいけど、中でも鶏刺しは絶品でした。結局、鰻たべられなかったし。


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  ●名山掘『きんすい』の鶏刺し。これも美味かった!旅行客の僕のために、ママさんがご馳走してくれたのだ!!

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 ●『お通』の鶏刺し。焼酎を頼んだ勢いで一緒にお願いしてしまった。上の2皿に比べるとまぁまぁかな。


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そして、枕崎で食べた『鰹の腹皮』。いわゆる“ハラス”の部分ですね。これも最高に美味しかったです。

噛みしめるたびに鰹の旨みと脂が染み出てきて、ビールや焼酎に合うんだなぁ。ほんと、地元ならではの味でした。

枕崎のスーパーを見学すると、鰹だけでなく“シビ”と呼ばれるマグロ類の生腹皮も売っています。しかも安い!

このスーパーでは腹皮の他に、刺身用の『キビナゴ』も売っていました。これも鹿児島を代表する魚であります。

酒場では、綺麗に捌かれたキビナゴが2つ折りにされて皿に盛りつけられます。背びれの光沢が美しいんだなぁ。

僕は旅行先では必ずスーパーに行きますが、なかなか面白いですよ。生活感を肌で感じることができるしね。

このシリーズでも前述しましたが、枕崎では“鰹節”工場を見学したあと、鰹のハラガワと無煙鰹の刺身に、

瓶ビール&地元の焼酎・白波を一杯と、“鰹の町・枕崎”を堪能することができましたね。印象深い町になったよ。


         ●これが『腹皮焼き』だ!!これは絶品です。鹿児島で絶対に食べたい1品ですね。

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    ●枕崎駅前のスーパーには、シビの生腹皮も売っていました。結局、魚は頭部とハラスが一番美味しいんだよね。


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さらに意外なのが『茄子』。訪れたのが秋茄子の時期だったかので、カウンターに茄子がある居酒屋が多かった。

中でも忘れられないのが『大衆食堂 一代』昔ながらの大衆酒場で、入店を迷うくらい威圧感のある入口ですが、

勇気を出して入ってみれば、年季の入った渋いカウンターと、老齢の店主夫婦が迎えてくれます。しかし驚くなかれ、

メニューはあっても値段は書いていないのだ!しかも、カウンターに茄子はあれど、茄子のメニューが一切ない

横に居た常連さんが『わし、焼いてもらうかな~』と注文したのを見逃さず、『僕もお願いします!』と乗っかりました。

赤提灯の酒場だけに調理法は“揚げ”でも“焼き”でも仕上げてもらえるみたいです。揚げ茄子の人もいたからね。

鹿児島の茄子の特徴といえば、関東の茄子よりも2~3倍くらい長いこと。ボリュームがあり食べ応え抜群です。

もちろん、長いからといって“大味”というわけでもなく、茄子らしい瑞々しくジューシーな味わいが堪能できます。

これは本当に美味しかったですね。カウンターに置いてあると、つい注文してしまいたくなる一品であります。

子供の頃は好物どころか、嫌いな野菜の1つだったのに茄子なんて。味噌汁の具に入れられるのが大嫌いでした。

年齢を重ねると味覚も変わるといいますが、まさに典型的なパターン。やっぱり、酒呑みになったということでしょう。


 ●入店するのに多少勇気が必要な『大衆食堂 一代』。店の雰囲気、老齢の店主夫婦と常連のやりとりといい最高!


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  ●『大衆食堂 一代』で頂いた焼き茄子。メニューにはないけど、常連さんが注文したのですかさず乗っかった。美味いです!


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  ●『きんすい』の焼き茄子。ママさんが作ってくれました。ほんと、鹿児島のナスは瑞々しいですよ!!


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食事ついでに鹿児島のラーメンも紹介しましょう。わずか5泊の滞在中に、珍しく2回も食べてしまいました。

九州といえば豚骨ラーメン発祥の地でもあり、久留米博多長浜に代表される濃厚クリーミーな豚骨ラーメンや、

ラーメン博物館にもある『こむらさき』に代表される熊本ラーメンなど、“白いスープ”の豚骨イメージが強いですが、

同じ九州とはいえ、鹿児島のラーメンはそれらの豚骨ラーメンとは一線を画すかのような、対極的なラーメンでした。

一見、豚骨ラーメンとは思えないような、どちらかというと昔ながらの中華そばを連想させる澄んだスープに、

モヤシがたっぷりと載っていて、さらに香ばしさを加えるための焼きネギが散っているところが特徴的ですね。

とてもシンプルなラーメンではありますが、豚骨と鶏ガラを合わせたスープは見た目と違ってしっかりとした味です。

濃厚スープだからなのでしょうか、席に着くと小皿に盛られた『お新香』がまず出てきます。お代わり自由です。

訪れた2軒とも『お新香スタイル』は同じだったので、デフォルトなのかな鹿児島ラーメンの?!面白いですね。


写真(上)は焼酎スナックのママさんと常連さんにお勧めのラーメン屋ふくまん』。写真(下)が天文館にある『のり一』。

ふくまん』はお店の外にまで行列が伸びる人気店でした。改めて写真を見ると、綺麗にまとまったラーメンですね。

さすがはお勧めのお店だけあって、とても美味しかったです。濃厚なのにしつこくない、クセになる味でしたね。

のり一』も見た目どおり、あっさりとしたラーメンです。お昼はなんと1杯:300円ですよ!!これは安すぎます。

天文館にあるだけに、夜は酔客たちが〆の一杯として活用するのでしょう。お店の雰囲気もいいですよね~。



       ●昼時はお店の外まで行列が伸びるラーメン専門店『ふくまん』。山形屋のすぐ側にあります。

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        ●『ふくまん』のラーメン。モヤシと焦しネギ、まさに正統派の鹿児島ラーメンといえるでしょう!


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    ●天文館にある『のり一』。繁華街の中にあります。この外観が醸し出す雰囲気がたまりませんね。


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   ●ランチタイムに伺ったので、驚愕の1杯:300円だ!あっさりとした味わいといい、おやつにちょうどいいかな。


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というわけで、これにて鹿児島旅行記は終わります。次のシリーズは、後追い松山旅行記の予定です。

まずは撮りだめた写真の整理から始めないといけないですね。鹿児島旅行より1泊多い6泊7日の日程だったので、

かなりの枚数がデータフォルダに収められているもんで。意外と、まとめかたが難しい気がするんだよなぁ…。

いつ始まるかは全く未定ですが、暇を見つけて記録に残していこうと思います。しかし、楽しかったな鹿児島!


それではまた。