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指導者として人物を磨く・論語(72

 

門弟三千人と「孔門の十哲」 ⑩性、相近きなりⅱ

 

子曰わく、唯上知と(じょうち)下愚(かぐ)とは移らず

陽貨第十七  仮名論語2627行目です。

伊與田覺先生の解釈です。

先師が言われた。「ただ最上位の賢者と最下位の愚者とは変わらない」

 

「唯上知と下愚とは移らず」・・・ただ最上位の賢者と最下位の愚者とは変わらない。この章を見ただけでは何とも理解できませんね。私は前の章の「性、相近きなり。習、相遠きなり」・・・人の生まれつきは大体同じようなものであるが、しつけによって大きくへだたるものだ。しかし、「唯上知と下愚とは移らず」・・・ただ最上位の賢者と最下位の愚者とは変わらない。と読むとそうだなぁと思いますよね。

誰でも努力しだいで才能を伸ばすことができますが、ただ天才と呼ばれる人たちと、逆にどうしようもなく愚かな人たちというのは、周囲の人たちの努力でどうにかなるというものではないという事でしょうか。

だから凡人である私たちは、人の話を素直に聞き、たえず努力を重ね、少しでも自分の能力を伸ばすようにしましょう。ということかな、と思います。

他人の癖や習慣はよく見えるのですが、自分の癖や習慣は人に指摘されないと中々分からないものです。こういう時に頼りになるのが、ズバリと直言してくれる友ですね。家族ではお互いに我儘が出ますから、指摘されても「うるさい!」となって、あまり効き目がありません。他人に指摘されると、「ほう?人はそう見ているのか!?」となって、素直に改める気になります。それを、「これが俺の流儀だ!」、「これが私の個性だ!」、「放っとていくれ!」などと突っ撥ねると、最早それ迄ですね、バカにつける薬は無い!となって、誰も指摘してくれなくなります。こうなるともう「裸の王様」になるしかありませんね。

本章を読む度に、「裸の王様になったらお終いだぞ!」と、孔子に窘(たしな)められているような気がします。裸の王様的要素は、大なり小なり誰でももっているものですからね。

悪いと知りながら意地を張ると、心がねじけてしまうそうです。人体には、細菌や毒素が侵入して来ると、これを中和無毒化する為に抗体が作られて、体を守る防禦システムが働きます。これが正常に働けば、免疫力を高めて健康で丈夫な体になりますが、過剰に働くと、毒ではないものに対しても過敏に反応して、アレルギー症状を引き起こします。それがアトピーらしいです。

これを精神作用に置き換えてみると、直言や忠告は本来自分にとって薬になるのだけれども、自己防禦システムが過剰に働くと、薬を毒と勘違いして拒否反応(アレルギー反応)を引き起こしてしまう。つまり、心がねじれるとはいうのは「心のアトピー」と考えられます。意地を張ることは、心のアレルギー反応のようですね。とすると、過剰な防禦システムは、過剰な自己合理化・自己正当化ということになります。完璧な人間など一人もいないのですから、意地など張らず素直になれば、薬は薬、毒は毒と正常に免疫システムが働いて、心のアトピーなどにならなくて済むのではないでしょうか。

 

つづく

宮 武 清 寛

論語普及会                       

http://rongo-fukyukai.jp/

 

 

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