381系 特急やくも XXIV / サボに見た心意気 | 安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN

381系 特急やくも XXIV / サボに見た心意気


特急やくもの基本編成は、LED表示器による行先表示を搭載しているので、昔ながらのサボ受けは取り外してあります。

まず、特急列車であることは言わずもがなで、号車表記はLEDによる行先表示に表記されます。

以前、特急やくもに乗る際に、これがなかなか不便なのですが、一体どこが何号車なのかさっぱり判らないと、記事に書いたことがあります。

381系電車に限らず、新型車両はそれを前提に設計そしてデザインされているものの、国鉄形を改造した車両では、そこら辺の行き届きが疎かとなってしまっています。




まぁ鉄道ファンなら、そんなレベルの問題で迷うな悩むなと言うところなのでしょうが、人生の殆どを接客業で過ごした私としては、やはり如何なものかと感じる訳です。

さて、基本編成ではなく増結編成の方はとなると、実はLED表示器ではなく昔ながらの方向幕が搭載されています。

なので、号車札や特急札などのサボを装着するためのサボ受けが健在で、ゴールデンウィーク期間中と言うことで、381系にとって最後の7往復 全列車7両運転が実施されました。





ところでサボとはサインボードの略称で、 交通機関に乗車する際、行先を表示そして確認するために必要な設備でした。


鉄道車両の場合は、車体の側面に表示される行先板を見て利用客は確認して乗車していましたが、時代によって行先板は方向幕へ変わり、現代ではLED表示器に変わりました。


行先表示の変遷は路面電車やバスにも波及していて、今ではサインボードによる表示は皆無となり、LED表示器が通常化してしまいました。


広電電車ではまだ方向幕が主流ですが、バスに関しては方向幕を搭載したバスを見かけると、バスファンでなくとも「お!」と思ってしまいます。





特急やくも15往復の内、既に6往復は273系で運転され、2往復は6両編成の国鉄色リバイバル車両のため、7往復が増結での運転となっていたのですけど。

なので、そこはやはり7号車の方向幕とサボを、ひょっとしたら私が見られるのは最後かも知れないので、ちょっと狙って撮ってみました。

サボ受けの構造は115系など差込式、車号や列車種別を挿す落し込み式、そして客車列車の吊り下げ式がありますが、実際に現在使用されている形式としては、特急やくもやイベント列車に装着されているタイプのみとなっています。


ましてや特急やくもではサボ受けにサボが挿されているよりも、列車種別のシールが貼られているパターンが正規となっています。





上越新幹線開業前、181系 特急とき の列車種別がシールだった記憶と被り、もうどうせ廃車だからと言う「兵共が夢の跡」的な、侘しさを感じてしまうのですけれど。

しかし冷静に捉えてみれば、特急やくもが全車指定席となったのは4月6日からで、デザイン下部の表記が変更されていることに気づきます。

以前は″LTD Express″と印刷されていましたが、今では″指定席″と印刷されていて、今後の増結運転の予定は判りませんが、このゴールデンウィークのために、貼り替えたことが分かります。

かつて特急あさかぜで使われていた黒地に赤色の斜体フォントは、JR西日本所有の国鉄型特急車両の証しで、今では287系など方向幕タイプのJR型特急車両でも使用されています。

去り行く老兵の侘しさは消えませんが、JR西日本の「最後までガンバレ」と言うエールと「最後まで支える」と言う気概を感じられる、列車種別シールでした。


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