知的障害を伴う自閉症の彩夏、現在20歳。
そして、先日、知的障害者就労継続支援事業所の3年目の遠足へ行ってきました。
3年目になると、ずいぶんスムーズに遠足を受け入れ、出かけられたのでした。
今回の行先は、「岐阜県かかみがはら航空宇宙博物館」でした。
そして、そこのお土産店には、彩夏の言うように確かに自衛隊のクマのぬいぐるみがあったそうです。
一体彩夏はどこでクマのぬいぐるみのことを知ったのやら・・・。
午後4時に、彩夏を事業所へ迎えに行きました。
彩夏は、笑顔でご機嫌でした。
いつもよりかは少ないながらも大量の荷物を持ち、「う~ん、う~ん」と声を出していました。
これは、彩夏のご機嫌がいい状態です。
他には大きな声での独り言もあります。
そして、この日、彩夏の担当となっていた職員の方から、報告を聞いたのでした。
「お母さん、あったの!クマさんのぬいぐるみ!大きいのと小さいのとが!
『彩ちゃん、ここ、ここ、クマのぬいぐるみ!』って教えたら、なぜか彩ちゃんそのぬいぐるみの下にあった飛行機のマグネットを取ったの!」
おそらく、彩夏が「クマのぬいぐるみ」と言った時に、私が「じゃあ、もうゴマちゃんいらないのね。ママもらうわ!」と、私が言ったことが原因のような気がします。
ゴマちゃんは、昨年の事業所の遠足で、彩夏が名古屋港水族館で買った20センチほどのゴマフアザラシのぬいぐるみで、彩夏の精神安定剤です。
これを手放すことは、彩夏にはできなかったので、クマのぬいぐるみはあきらめたようでした。
もう彩夏のゴマちゃんへの愛情が感じられます(ほのぼの~)
他に彩夏が買ったものは、ライトアップキャンディーでした。
まるでペンのようなものの先に透明の星形のキャンディーが付いていたのです。
帰宅してすぐに彩夏がそれを口に入れたのですが、まさかその時にはキャンディーとは思わなくて、
「彩ちゃん、それ何?袋見せて」
と、キャンディーを包んでいた包装紙を見たのです。
だってね、その透明のキャンディー部分が、ペンのようなものの先のスイッチを押すと、赤、青、緑と色を変え光るんです。
食品だと分かって、ホッとしました。
今のお土産って、いろいろあるんですね。
バスの中では、大事なゴマフアザラシのぬいぐるみのゴマちゃんは、カップホルダーに乗せられていたそうです。
そして、彩夏がゴマちゃんに出会うまでは、一番大事にされていた手のひらに乗る薄桃色のウサギのぬいぐるみのサクラが、久々に荷物のどこからか取り出され、ゴマちゃんと並んでいたそうです。
ひとまず、無事に彩夏が、事業所の遠足に参加できて良かったです。
そうそう、あの100円ショップで買った大きな不織布の手提げバッグは、遠足の次の日に事業所へパンパンに荷物を入れて持って行った彩夏でした。
ものの見事に、ファスナー部分がバッグ本体から一部はがれていました。
そこは、彩夏。
夜寝る前にせっせと針を動かし、縫い付けていました。
荷物を減らすという意思は、こだわりから全くありません。
事業所でも、彩夏は特別にみんなと違う場所で少し広めの空間を用意されているのですが、そこに納まりきらず、荷物を減らすように指示されてより、1日中不安定だったということでした。