2013.6.17 Mon.



今日はボクの誕生日。





昨日、お祖母様がいらして家でお祝いしてくださった。
お父さんは出張で、来週まで日本には戻ってこない。


「誕生日おめでとう。」
「和くん、おめでとう。」
「ありがとうございます。」

「あの日からもう13年も経つのね。
 まるで昨日のことのようだわ。
 自分の時よりハラハラして、心配だった。」
「そうよ、もう13年…。
 こうして親子揃って元気なんだから。
 ママ、カワイイ孫でしょ?」
「ええ、本当に。
 貴女にそっくりで、元気な男の子で。
 その上、こんなに優秀なんだからね。
 和也は私の自慢の孫よ。」
「ボクはもっと強くなりたいです。
 お母さんやお祖母様に心配をかけず、
 頼ってもらえるようになりたいです。」
「和くんは頑張りすぎよ。
 もっと甘えても良いのよ。」
「和也がそばに居てくれるから私も安心よ。これからもお母さんをよろしく頼みますよ。」
「はい、頑張ります。」


昨日はお母さんも体調がよくて、久しぶりにピアノを弾いてくれた。
しかもいつ練習したのか、弾き語りしてくれた。キレイな澄んだ声が心に響く。
最高の誕生日プレゼントだ。


お祖母様は何故か涙ぐみ、ハンカチで目頭を押さえてらした。







今朝、駅のホームで電車を待っていたら、昨日弾いてくれた曲が流れてきた。
そうか、どこかで聞いた曲だと思ったら、駅の案内メロディーに使われていたんだ。
朝夕聞いてるのに題名も知らなかった。





学校から帰ってきたら珍しくお母さんが居なかった。お祖母様の荷物があるから、二人で散歩にでも行ったのかな?
お母さんの部屋を何気なく覗いたら、ベッドのサイドテーブルに楽譜があった。
昨日の曲だ。

ボクにも弾けそうだ。
試しに弾いてみたら意外に上手く弾けた。
何度か繰り返してるうちに、譜面の歌詞をみて自然に唄っていた。





夢中になりすぎて、お母さん達が帰ってきたことに少しも気がつかなかった。