女子硬式野球！
新生U18侍ジャパン女子硬式野球日本代表マドンナジャパンが初の国際試合に。
まだまだ陽の当たらない女子野球の彼女達。
「もう高校生だよ！お兄ちゃん！」
初めて野球と出会った多くの女子野球選手はお兄ちゃんの影響。お兄ちゃんの野球の練習に親に手を引っ張られ、連れて行かれたグランド。
最初はお兄ちゃん達の野球を横目にグランドで砂いじりをして時間を潰した。
毎週末、春休み、夏休み、冬休みも。
お友達は遊園地、海、プール、旅行。
私はグランド。。。
「つまんないなぁ…」
砂いじりが飽きてからは、お兄ちゃん達のキャッチボールのミスしたボールが飛んで来てそれをお兄ちゃんに投げ返したり、ファールボールを追いかけたり、ずっとお兄ちゃん達の球拾い。
でもボールを追いかけてお兄ちゃんに投げ返すのがだんだん上手に！
楽しくなって来た。
(^^)vイエーイ！
公園、グランド以外の楽しい遊びも知らない彼女達は、ボールと遊ぶ事が唯一の楽しみに。
がむしゃらにお兄ちゃんの背中とボールを追いかける様になって行った。
「楽しーい！！」
これが彼女達の野球人生の
プレイボール！
自然に野球が好きになった活発な彼女達には、野球人として1番大切な朗らかさ、素直さを持った女の子に成長した。
そして10年の月日が…
初めての国際試合、初めての海外、団体で列を乱さず、キョロキョロしながら真新しいパスポートを握りしめ成田空港から香港空港に！
「行って来るね！」
香港空港に着陸！大きなバッグを引き下げ、この時期の香港の気候に振れ、
「暑い！」と一言。
香港空港内の看板に漢字だらけ、、何書いてるか何となく分かる様な分からない様な漢字が。
でも彼女達の目には野球と出会った小学生の時と同じ目をしていた。
「お兄ちゃん！見て見て！野球で海外に来れたよ！お兄ちゃんが教えてくれた野球で！ありがとっ！頑張って来るね！」
そう彼女達は野球との出会いに感謝しながらグランドに向かった。
8月末のU18の関東合宿。
エネオスのグランドから彼女達の大きな声が多摩川にまで届く。
その合宿を覗いて見ると、少ないスタッフでみんなで協力しながらグランドを駆け回ってました。
監督、コーチ、スタッフみんなで重いバッティングマットを運び、バッティング練習ではコーチ陣、スタッフみんながバッティングピッチャーを。
一応、元プロのピッチャーとして、お手伝いしますよとお声はかけさせては頂きましたが、、、
そんな環境の中での合宿。
皆さんご存知ですか？
女子硬式野球。
マドンナジャパンはワールドカップ5連覇中です。
日本の女子硬式野球は世界一なんですよ！
私が何故、彼女達にフォーカスしたのかって？
それは私が8年前に小学生の軟式少年少女野球のチームを立ち上げ、その名は葉山巨人軍。
葉山巨人軍の毎週末の練習、試合で選手の妹達を見てて感じているからです。
選手には必ず野球の練習、試合が終わって自宅に戻った時には妹と遊ぶ時間を作れと常に言ってます。
そんな妹達の自由な時間を奪い選手達は好きな野球を続けられている事を理解して欲しいからです。
ありがとうという気持ち、ありがとうの反対語は当たり前。当たり前ではないという事を選手には気付いて欲しいから。
保護者、兄妹の協力があってこその野球である。
そこで私も大変お世話になったNPB、各球団のオーナーさんの心に届いて欲しい。
是非、女子硬式野球チームを各球団で創設し、彼女達にスポットが当たる場所を提供して頂ければと心から思ってます。
まだまだ彼女達の野球環境は正直良くはないです。しかしその環境ですが彼女達は不満一つ言いません。
マドンナジャパンのスポーツメーカーさんが言ってましたが、彼女達に日の丸とジャパンの刺繍がしてあるスパイクを1人1人に提供した時にどの選手も子供のように嬉しそうにスパイクを眺めていたと。
その笑顔が忘れられないと。
その姿を見て彼女達にはもっと良い環境でやらせてあげたいなとおっしゃってました。そのスポーツメーカーさんも以前はジャイアンツの担当もしていた方です。
純粋で活発な野球一筋のこういった女子アスリートがこれからの日本を支えて行くんだなとまで感じました。野球は立派な人材を育てます。
NPBの皆さんに届いて欲しい妹達の口には出さない心の叫びを、そしていつか彼女達にスポットライトが当たる日が必ず来る事を。
今も砂いじりに一生懸命な女の子の将来の為に。。。
女子野球界のお兄ちゃんはNPBです。妹達に目を向けて欲しい。
「お兄ちゃんが教えてくれた野球をいつかは12球団と同じユニホームを着て野球が出来る日を待ってるね！
その時に目一杯大きな声でありがとうと叫ぶね。」
2017 アジアカップ
U18侍ジャパン女子日本代表マドンナジャパンは見事
全勝優勝🏅
日本女子硬式野球ここにあり！
最後に、今後も彼女達にズームイン！し続けます。
元読売巨人軍、葉山巨人軍総監督
宮本 和知