誰にまで話すべきなのか | かなり昔の小細胞がん(子宮頸がん)の話

かなり昔の小細胞がん(子宮頸がん)の話

2004年に子宮頸がん小細胞がんになりました。
かなり珍しい種類のがんなので治療方法とかを書いてます。
今更かよ~役にたたないよ~と自分でも思いますが・・・
再発しても生きてる人はたくさんいます。
自分が納得した治療ができるといいなと思います。

ウラ先輩は昔の職場の先輩、男性。

大阪で15年ぶりに会った。

お互いの近況報告、バカ話などなど。

そして・・・

同僚のナカ君が癌で亡くなった話になった。

(私はナカ君とは会った事がない)

都島「何癌だったんですか」
ウラ「知らないんだ・・・」
都島「?」
ウラ「どこの癌だったのか
 手術をしたのか(多分したと思う)
 どの位悪かったのか
 教えてくれなかった」

1年半程前にナカ君の闘病がわかった。
退院後は元気になって
一緒にお酒を飲んだ事もあった。

でも最後に会った時は
かなり病状が悪そうだった。
ナカ君はその翌月に亡くなった。

ウラ「最後に会った時は
 本当にしんどそうだったんだ。
 でも大丈夫だって言うから・・・」

健康診断も毎年きっちり受けていたし
酒やタバコもやらないし
とってもイイ奴だった
それなのに、なぜあいつが
癌になってしまったんだろう
なぜ死んでしまったのだろう
なぜ最後に会った時に
本当の事を教えてくれなかったんだ

悲しみは怒りに変わる。

なぜ癌とわかったのか
体にどんな異変があったのか
それを教えるべきじゃないか

もう癌になってしまったなら
頑張って治すしかないけど
まだなっていない
オレみたいな奴には
前兆を詳しく伝えるべきだ
何も話さないで
勝手にいきやがって

ウラ先輩は酔っぱらって涙目だった。

 

癌になった事のない人が

勝手に病人に対して文句を言う

うるさいな、ほっといてよ

と思う時もあったけど

ウラ先輩は

何もわからないままだから
切なくて悔しいんだな

ウラ先輩の気持ちが
分かる気もするし
ナカ君の気持ちも
分かる気もした

もちろん自分の病状や前兆を
他人にアレコレ報告する義務はない。

素人(!)に話すときは

向こうからの質問が多いし
言葉の説明が面倒だし
ついつい億劫になる。

それに話したからと言って
こっちには何もメリットは無い。

かえってトンチンカンな物を

押し付けられたりする。

これは内緒だけど
もしかしたら
ウラ先輩が思っているほど

ナカ君にとっては
親しい存在ではなかったのかも知れない


病気になった時に
友達はいくつかに分かれる。

病気の自分もわかって欲しい人
元気な自分だけをみて欲しい人
絶対に病気の事は知られたくない人

 

その時の自分の気持ちに正直にする

自分の病気の事なんだから

誰にも強制できない

でもウラ先輩は
寂しくて哀しくて怒っていた。

とりあえず
私が癌を発見した時の

大出血事件を細かく話した。
あんまり興味はなさそう。
ま、男性に子宮頸癌の前兆を話しても

何にもならないな

ウラ「じゃあ職場の女の子達にも

検診を受けるように言っとくよ」

子宮がん検診率の話題になり
私はフニン治療をしたので
子宮がん検診を拒否した気持ちを

また詳しく話した。
更に興味なし。

以下同文。

サヨナラする時に
あさって賞味期限の
ずっしり重たいお菓子を渡した。

ウラ「これ、どうしたの?」
都島「なんかね、スッゴク有名なお店のお菓子。

 すぐに売り切れちゃうらしいよ」

ウラ「都島さん・・・
 これ・・・・
 もしかしたら
 誰かに貰ったんでしょ」
都島「う、うん」

(実は2時間前に京都の叔父に貰った)

ウラ「それで
 東京に持って帰るのが重いから
 オレにくれたんだな」
都島「(ありゃーばれたか)
 え へ へ へ へ 」
ウラ「あんた、性格変わってないなー!」

ウラ先輩
禁 煙 してくださいね。

そうしないと

酸素ボンベを引きずって歩く事になっちゃうよ~

 

次回は「抜糸したらパックリ開いて大腸が見えた」

私の鉄板ネタを話します!