夢といってもそんなに大袈裟なものではないのです。

  60代になった頃からでしょうか、

  徳永英明さんのフアンになりました。

  彼のCDを買い集め、以前住んでいた地ではその歌声に

  慰められたものです。

 

  昨日、福岡で彼のコンサートがあった。

  ファンクラブに入っているわけではないからか、

  ネットで取ったチケットの席は2階のかなり後部の左端。

  まあ、彼の顔や姿に興味があるわけではないので不満はない。

  大昔に買ったオペラグラスを持参していたので、

  時にそれを使ってみたが、歌声が聴けるだけで満足。

 

  ハスキーな声とちょっと舌足らずに聞こえる歌詞、

  トークが苦手なのか、最近はやりの面白いトークを交えた

  コンサートとは大違いで、切れ目なく歌が披露された。

 

  彼を一躍有名にした「Rainy Blue」「壊れかけのレイディオ」などや

  他の歌手のカバー曲を次々と。

 

  私が徳永英明に関心を持ったのは、彼が「もやもや病」を

  患っているということからであった。

  「もやもや病」とは、脳の病気で難病に指定されていて今のところ

  完治することはない病だそうだ。

  そのために、予定していたコンサートの中止を余儀なくされた

  ことも度々あったようだ。

 

  身振り手振りがほとんどない分、響く歌声が際立つようだ。

  

  コンサートが終わって、迎えに来てくれた長男夫婦と

  久しぶりに食事をし、「気をつけて帰るんだよ」という

  声を背中に聞きながら博多駅を後にした。

 

  福岡から広島までは新幹線で1時間。

  広島駅に近づく頃、「お土産わすれないよう。切符を落とさないよう」という

  ラインが何度も入ってきて、まもなく78歳になる母を気遣っているのか

  幼子じゃああるまいし。

 

  明日から、また新たな気持ちで歩みだせそう。

  ありがとね!