今日の京都7月29日(月) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
昨日も暑かったですね。今日も危険な暑さになるという予報が出ています。
群馬県前橋市や埼玉県熊谷市、静岡県浜松市、和歌山県新宮市などは40℃予想となっています。埼玉県本庄市では41℃と40℃を超える暑さとなりそうです。
なお、日本国内の暑さの歴代1位の記録は、静岡県浜松市(2020年8月17日)と埼玉県熊谷市(2018年7月23日)の41.1℃です。今日は、この記録に匹敵するような暑さとなる恐れがあるという予報が出ています。どうぞ、熱中症の対策をなさって水分補給をしっかりとなさってください。


出典日本気象協会

さて、7月1日に始まった祇園祭ですが、本日の神事済奉告祭にて主だった祇園祭の神事や行事が終了します。あとは、7月31日の疫神社での夏越の祓えにて祇園祭は終了となります。

さて、祇園祭において、7月10日の神輿洗、神輿が御旅所まで渡御する17日の神幸祭、御旅所から八坂神社に還られる24日の環幸祭、そして、昨日行われた神輿を蔵に収める神輿洗など、祇園祭の重要な神事のすべてを担うのが宮本組です。 
この「宮本組」をご存知でしょうか。

【宮本組とは】





平安の始めより連綿と続く祇園祭は、八坂神社の御祭神を氏子の住まう町へ渡御し戴く神事です。そのお迎えの諸事全般を行うのが宮本組をはじめとする八坂神社の氏子(元二五学区から構成される)清々講社です。氏子地区は東山の麓、北は三条通りより南は松原通り(平安時代の五条)まで広範囲に及びます。その中でも氏子組織の筆頭・宮本組は八坂神社のお膝下、弥栄学区に暮らす人々をさします。宮(八坂神社)の本にいるから宮本組なんだそうです。
宮本組の歴史は古く、遡ること斉明天皇二年(656年)に祇園社が奉斎されて以来、いつ頃からか神事祭事に奉仕してきた人々です。中世、狩野永徳の『洛中洛外図屏風』に見るとおり、壮麗な祭りにかかる膨大な運営費、その資金調達も宮本組の手腕にかかっていました。「ここに住まう者が神さまにお仕えす る、日常の当り前」という今西和夫元・組長のことば通り、先人から受け継いだ心意気で、神宝を捧持し神輿渡御の先頭をゆく男たちである。 
出典『月刊京都』 2015 年 7 月号 




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神輿渡御の際に、宮本組の方々が神宝を捧持して「中御座」の神輿の先頭に行きます。 
神幸祭なら、石段下で三基の神輿が揃い踏みで「差し回し」を行ない、楼門前は歓声に涌いているその直前、南門から出発し石段下から四条通を御旅所へ向かう行列があります。「神宝奉持列」の幟が掲げられています。
朱の差掛け傘に狩衣を着て白い手袋、紫の袱紗(ふくさ)で御神宝を奉持しているのが「宮本組」の方々です。
「神宝奉持列」の先頭は「勅板」で、天延二年(974年)、神輿が鴨川を渡り平安京を渡御するように命じた円融天皇の勅令が書かれていると伝わります。
続く御神宝は、矛、楯、弓、矢、剣、琴など武具や楽器です。
四条御旅所に神輿とともに駐輿(ちゅうれん)安置され、還幸祭で八坂神社へおかえりになるまで、御神宝を持つことを許されているのは、古来より宮本組だけなのです。 

その宮本組にとって最も大切な神事が、10日と28日の神輿洗です。
この日に、神輿洗奉告祭があり、宮本組しか参列ができないのです。本殿にお供えしたお餅などのお下がりも全部宮本組に下されるのだそうです。
神輿洗の時に宮本組の方々のお姿が見られると思います。白麻と袴姿の方々です。
『祇園の祇園祭 神々の先導者宮本組の1ヶ月』澤木政輝著平凡社刊には、この宮本組について詳しく書かれています。




【祇園守】



この宮本組の紋が祇園守と言われる紋なのです。
この祇園守の紋は、牛頭天王(ごずてんのう)・素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀神とする京都祇園社(現・八坂神社)が配布するお守りを模ったものといわれ、八坂神社の裏紋ともいわれています。
牛頭天王は釈迦が説法を行ったとされる祇園精舎の守護神とされ、日本では神道・仏教と混ざり合い、素戔嗚尊であり、薬師如来でもあり、祇園天神や祇園大明神とも呼ばれました。



祇園守紋をよく観察すると、その中にさまざまな意図が隠されていることがわかります。
中央の下の銀杏のようなものは、笹の葉で作られた厄病・災難除けのお守り「粽(ちまき)」を模っているといわれています。また中央で交差している巻物は「牛頭天王之祭文」のお札であり、背後にある丸輪のようなものは、「茅の輪くぐり」で有名な「茅輪」だと考えられています。
「粽」も「牛頭天王之祭文」も「茅の輪」も、すべて牛頭天王の疫病から身を守るためのお守りです。そのため紋帳では「守(まもり)」の名で掲載されています。
また中央で交差している「牛頭天王之祭文」を十字架に見立て、隠れキリシタンにもよく使用されました。

出典
家紋無双
https://kamonmuso.com/kamon/gionmamori/

私事ですが、この祇園守が我が家の家紋なのです。
いわれなどよくわからないまま家紋だけが残っています。

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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年7月29日(月)】(No.3542)

※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

祇園祭のひと月は
こちらをご覧ください。

【祇園祭のひと月】

https://www.facebook.com/groups/1666630253598530/permalink/3748649418729926/

◎祇園祭関係

○神事済奉告祭/八坂神社

 祇園祭の終了を神に奉告する行事で、かつてはこの神事が祇園祭の最後とされていました。旧暦(太陰暦)時代は6月が年により29日までの場合と30日までの場合があったため、必ず存在する29日を祭の最後の日としたものです。

日程7月29日
時間16:00~(一般非公開)
アクセス
206系統市バス「祇園」下車すぐ 

◎祇園祭以外の行事

○五重大塔開扉 納経法要/醍醐寺



毎月29日、醍醐寺五重塔(国宝)内部において、2回の法要(約1時間ずつ)が営まれます。本法要は、醍醐天皇のご命日にあわせ行われるものです。醍醐天皇、朱雀天皇、村上天皇の顕彰と穏子皇后のお心に対し報恩感謝のご法要をいたします。
開扉法要にあわせ、写経奉納が行われ、ご写経奉納された方のみ、五重塔内部を四方の扉の外側から拝観することができます。
五重塔内部を拝観していただくには、伽藍拝観料600円と写経奉納料1000円が必要です。
◇毎月29日
◇午前10時30分~(約1時間)
◇午後1時30分~(約1時間)
◇伽藍拝観料: 600円
◇写経奉納料: 1,000円 
※ 当日、南門前(五重塔と清瀧拝殿の間)写経受付でお申し込みいただけます。
お時間がない場合は、後日郵送での御奉納も可能です。
また10名以上の御奉納の場合は、事前にお写経用紙を郵送致しますので、当日、写経用紙をご持参いただき、奉納料1000円を添えてご奉納ください。
※ 醍醐寺友の会の方は伽藍拝観料は無料となります。
アクセス
JR山科・京阪山科駅、JR六地蔵・京阪六地蔵各駅から
【電車】 地下鉄東西線 醍醐駅下車 2番出口より徒歩10分
【バス】 京阪バス 22系統・22A系統 醍醐寺前下車

○ 貴船の川床(〜9/30)

○ 鴨川納涼床(〜9/30)

○ 嵐山鵜飼(〜9/23)/渡月橋付近

○宇治川鵜飼(〜9/30)/宇治川

○ 上七軒ビアガーデン(〜9/7)/上七軒歌舞練場

○ 叡山電車「青もみじのライトアップ」(〜8/15)

○ 七夕笹飾りライトアップ(〜8/15)/貴船神社

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