今日の京都3月2日(土) | 都のかほり日記

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おはようございます。

今日は宇治の平等院で、創建した藤原頼通を偲び関白忌が行われます。
平等院鳳凰堂は、十円玉に刻印されていますし、一万円札にも鳳凰堂の鳳凰が印刷されています。来年新しいお札になる予定で、そうなると、この鳳凰も姿を消すことになります。ちょうど9年前に大修理が行われ、綺麗になりました。

【平等院】



平等院(びょうどういん)は、京都府宇治市にある藤原氏ゆかりの寺院。平安時代後期・11世紀の建築、仏像、絵画、庭園などを今日に伝え、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている。山号を朝日山と称する。宗派は17世紀以来天台宗と浄土宗を兼ね、現在は特定の宗派に属さない単立の仏教寺院となっている。本尊は阿弥陀如来、開基は藤原頼通、開山は明尊である。 
出典
Wikipedia

○平等院のびっくり

⚫どうして十円玉になったのか。
第二次世界大戦後、昭和26年に完成形で残存している大切な日本の文化を守っていこうと選ばれました。なぜ平等院なのかですが、これは、私見ですが、京都府では、現存しているお堂としては最古のものであること。京都府の最古の木造建造物は醍醐寺の五重塔(951年天暦5年)ですが、平等院鳳凰堂は1053年(天嘉元年)です。奈良にも歴史のある神社仏閣はたくさんありますが、古来より阿弥陀如来信仰がありということで、選ばれたのではないでしょうか?
ちなみに、十円玉の表は(正式ではありませんが、便宜上)平等院鳳凰堂が刻印されている方だそうです。
一万円札にも平等院鳳凰堂の鳳凰が印刷されています。
この一万円札は、今年7月に新券に変わるので、平等院鳳凰堂のデザインも見られなくなりますね。



⚫なぜ鳳凰堂と呼ばれるのか。



写真の平面図を参照
写真引用 
http://hannari-tabi.seesaa.net/s/article/283717693.html 

両側の建物の廊下をよく見てみると、 中央のお堂に繋がっていないのです。
中央にある阿弥陀如来がいらっしゃる中堂、左右にある翼廊、後ろに伸びる廊下を尾廊といいます。この4つの建物全体で、鳳凰が羽を広げて空を飛ぶ姿に見えます。この4つの建物で初めて1つの建物になります。創建当初は阿弥陀如来をおまつりしているので、阿弥陀堂と呼ばれていましたが、江戸時代にその形から鳳凰堂と呼ばれるようになりました。。翼廊の廊下は、中で人が立って歩けないほどの高さしかないのは鳳凰堂が水面に映った際に最も美しく見せるために作ったからだと言われています。

⚫計算して作られた鳳凰堂

鳳凰堂は真東を向いて造られています。これは、仏教の教えとして極楽浄土が西の方角にあるからです。「阿弥陀経」というお経には極楽浄土などを詳しく描かれています。そこには、極楽浄土は遙か西に存在し、そこにはきらびやかで大変豪華な阿弥陀様の家があるとされています。つまり、鳳凰堂は、阿弥陀様の家を再現したお堂なのです。当時の権力者・藤原頼通がそれを再現したのです。
この鳳凰堂のすごいところですが、お彼岸の時期に、鳳凰堂の後ろが真西にあたるため、太陽が鳳凰堂の真上を通り、鳳凰堂の後ろに沈んでいくように、計算され建造されています。

⚫創建当時の瓦

鳳凰堂の屋根を眺めていると、右と左の屋根の色が違っています。
これは、創建当時の瓦が残っているのです。この瓦、約千年の歴史を眺めてきているのです。そう思って見ると、感慨深いです。

○平等院拝観の鉄則

まず、入り口で拝観料を払って中に入ると、すぐ鳳凰堂入場の予約券を購入してください。入場までに時間があれば、鳳翔館という宝物館に行かれて、本物の鳳凰や鳳凰堂の雲中供養菩薩などをご覧になってください。時間によっては、二時間待ちとかで、諦めて帰らざるを得ないこともあります。できれば朝一番で、入場されることをお勧めします。ただし、鳳凰堂に入られない場合は、関係ありません。

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仏師定朝が唯一作ったと判明している平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像や52体ある雲中供養菩薩などについても、とても素晴らしいです。拝観されてはいかがでしょうか

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どうぞ、今日もお元気で笑顔で楽しい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年3月2日(土)】(No.3393)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143


○関白忌/平等院



「宇治関白」として知られた平等院の創建者、藤原頼通を偲び、忌日法要が営まれます。京都の南部に春を呼ぶ行事として知られ、色とりどりの法衣を着た僧侶が、平成12年に復元された平橋反橋を渡ります。※午前中は、鳳凰堂の内部拝観ができません。

日程3月2日 
場所 京都府宇治市 平等院鳳凰堂
アクセス 
JR奈良線「宇治駅」南出口から北東へ徒歩10分
料金 入園+鳳翔館/大人600円、高中生400円、小学生300円 
鳳凰堂は別に300円志納

https://www.byodoin.or.jp/

○雛祭 つりびな展(〜3/3)/法住寺

○ 北野天満宮 梅苑公開(〜3月下旬)

○ 梅苑ライトアップ(~3/19毎週末(金・土・日))

○ 第58回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開(〜3/19)

○ しだれ梅と椿まつり(〜3/22)/城南宮

○ 令和6年春の特別公開(〜3/24)「永々棟のひなまつり」

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