今日の京都7月9日(日) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
今年も、山鉾連合会から、各山鉾町行事日程が出ています。
山鉾建て、売店の日程など、ご参考になさってください。写真欄にも貼り付けます。
祇園祭山鉾連合会
各山鉾町行事日程
http://www.gionmatsuri.or.jp/news/143





さて、この日程表にもありますが、明日から祇園祭前祭の鉾建てが行われます。
なかなか、鉾建てが行われるところを見る機会はないかと思います。

そのような話をしていましたら、友人が、投稿をしたものを使ってもいいとお許しをいただきました。友人は放下鉾の方で、映像のお仕事をされています。

今まで、タイムラインに投稿されていたものをまとめさせていただきました。
ありがとうございます。
今回はたくさんの写真がありますので、
流れを追ってご覧ください。他の山鉾も、このようなスケジュールで、鉾建てが行われていきます。

【放下鉾とは】



鉾の名前は,真木の中ほどの“天王座”に放下僧(ほうげそう)の像を祀ることに由来します。




放下(ほうげ)とは,妄念や者への執着を捨てて俗世間を解脱することで,放下僧は街角で芸をしながら仏法を説いた僧のことです。
かつては長刀鉾と同様「生稚児」鉾に乗っていましたが、昭和4年以降稚児人形にかえられています。稚児人形は久邇宮多嘉王殿下より三光丸と命名され、巡行の折には稚児と同様、鉾の上で稚児舞ができるように作られています。

○放下鉾の歴史

明治24(1890)年、大屋根を新調。
昭和4(1929)年、生稚児を稚児人形「三光丸」に改める。
昭和58(1983)年、見送を新調する。
昭和63(1988)年、前掛を復元新調する。
平成5(1993)年、下水引を新調する。
平成7(1995)年、天水引を新調する。
平成22年(2010)には天井幕「四季草花図」(原画・柴田是真)が新調された。
令和元年(2019)石持が新調されました。
(石持は2本1組で台座に据えて重心を下げる役割がある。それぞれ大きさは縦0・53メートル、横0・27メートル、長さ6・04メートル、重さは560キログラム。)
令和5年(2023)下水引復元新調されました。

○放下鉾の鉾頭



鉾頭の飾りは日、月、星すなわち三光が下界を照らす形をあらわしています。
洲浜(すはま)の形といわれている丸三個に斜め下に向けた棒が両側についています。この棒が光です。
この由縁からこの鉾が「すはま鉾」とも呼ばれていたそうです。また、このすはまは、ひっくり返すと、ミッキーマウスを逆さにしたような模様で、若い女性からは逆さミッキーとも呼ばれています。
○放下鉾の真木
 真木の「天王座」に享保年間(1716~1735)の作と思われる放下僧の像を祀ってあるので放下鉾と呼ばれます。
「放下僧」は仇討ちを主題にした能の演目の一つで、放下僧は禅宗の僧として登場します。作者不明の能楽ですが15世紀に作られたのではないかといわれています。
放下僧は屋外にあるものという解釈から真木の放下僧の上には屋根がありません。

○放下鉾の懸装品
 胴掛も豪華で、インド・ペルシャ絨毯の胴掛けを使っていました。平成になってからこの図柄をそのまま写して復元新調したものが使われています。

復元新調されたのは前後左右の4面の「琴棋書画図(きんきしょがず)」で、江戸時代中期の文人画家・与謝蕪村が下絵を描いています。学問と人格が優れた人が、琴・碁・書・画をたしなむ図柄です。








見送は200年近く前に作られた西陣製の綴錦を使用していました。
「仙桃双鳳額唐子嬉遊図」という自然の中で遊ぶ大勢の子供達が題材になった図柄でしたが、これは宝物として保存し、現在は皆川泰蔵作の「バグダッド」というローケツ染めが使用されています。




【放下鉾の鉾建て】

毎年の放下鉾の鉾建ては7月11日朝6時30分から13日の予定です。

○6月下旬
祗園祭まで1週間のこの日、朝から作事方(さくじがた)により二階廊下が掛けられます。
この倉庫に鉾の部品が納められています。




○7月1日
吉符入り



○7月12日
鉾建て



7月12日は放下鉾町の清祓いの日です。
11:00から神事があり
これから鉾の真ん中に神木を通す為に鉾の櫓を90度倒します。
14:30過ぎ頃には鉾が起き上がります。
大掛かりな機械を使わないで、ウインチだけの昔ながらの建て方です。

14:30
倒された鉾の櫓に真木を取り付けられ
町衆の手で鉾頭、天王台、天王「放下僧」吹き流し 二枚が取り付けられ
再度 鉾が建てられました。

7月13日
朝から屋根が取り付けられ
昼から鉾飾りが行われます。
午後から胴懸けなど鉾飾りをします。

15:00  



放下鉾の曳き初めが始まりました。
年齢、性別に関係なく曳くことができます。

○7月14日
14日は朝から町会所二階の飾り付けと鉾前埒(らち)での販売準備です。
目玉の蕪村下絵の水引や
稚児衣装などを展示しています。



14日から鉾の搭乗ができますが、放下鉾では女性の搭乗はできません。

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この放下鉾の素敵な手拭いを求めました。



永楽屋細辻伊兵衛商店さんの
町家手拭 「モノクローム放下鉾」(箔仕様)です。
堀金箔粉さんの黄金箔24Kとプラチナ箔を施されています。これは箔仕様ですが、箔のない渋い手拭いもあります。他には、長刀鉾、菊水鉾、函谷鉾があります。
自宅で味わう祇園祭はいかがでしょうか?

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祇園祭の起源は、869年(貞観11年)に陸奥で貞観地震が起こり、津波によって多数の犠牲者が出るなど、全国的に地殻変動が続きました。その社会不安が深刻化する中、全国の国の数を表す66本の矛を卜部日良麿が立て、その矛に諸国の悪霊を移し宿らせることで諸国の穢れを祓い、神輿3基を送り薬師如来を本地とする牛頭天王を祀り御霊会を執り行ったことが、祇園祭の起源とされています。
今年、新型コロナが5類に移行して、いろいろな規制が外れて、再び、新規感染者が増えているようです。
祇園祭も気をつけながら楽しみたいものです。

どうぞ、今日もお元気でいい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和5年7月9日(日)】(No.3155


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

祇園祭のひと月は
こちらをご覧ください。

【祇園祭のひと月】

https://www.facebook.com/groups/1666630253598530/permalink/3509753125952891/

https://ameblo.jp/miyakonokohori/entry-12488674395.html

○ 陶器供養会/千本釈迦堂



日常生活に身近な陶器に感謝をし、陶器業界の発展を願い行なわれます。期間中は陶器市も開催されます。法要は10日14:00~行なわれます。
日程7月9日~12日
時間10:00~20:00
アクセス
市バス50「上七軒」下車
ホームページ
http://www.daihoonji.com/


○ 貴船の川床(〜9/30)

○ 鴨川納涼床(〜9/30)

○あじさい苑開園(〜7/10)/三室戸寺

○ 初夏の庭園特別公開(〜7/10)/建仁寺両足院

○あじさい祭(〜7/9)/三千院

○ 特集展示 新収品展(〜7/17)/京都国立博物館 

○ 桔梗を愛でる特別拝観(〜7/17)/天得院

○ 新選組結成160年記念連動企画「山岡鉄舟と近藤勇」〜局長の帰還〜(〜8/27)/壬生寺

○観蓮会(〜7/8)/法金剛院

○「京の夏の旅」(〜9/30)



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