今日の京都4月19日(火) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。今日は、全国的にお天気に恵まれた一日と、なりそうです。ここのところ、気温が低めでしたが、今日は夏日のところもありそうです。
今年、3月17日に福岡でスタートした開花前線ですが、およそ1か月かけて本州で最も北の青森(4月16日開花)まで北上してきました。
明日、満開予想です。そして、桜前線も津軽海峡をわたり、北海道で開花となります。この桜前線の北上と共に追いかけて桜を眺めてみたいものです。

さて、今日は、吉田神社の末社、菓祖神社において春の大祭が行われます。
この菓祖神社は比較的新しい神社で、
昭和32年に京都菓子業界の総意によって作られた神社です。




【京菓子の歴史】
 京菓子の歴史は日本の菓子の歴史でもある。
菓子はその文字が語るように、そもそもは木の実や草の実。
ちなみに、我国の菓祖神は、第11代垂仁天皇に仕えた田道間守(たじまもり)と伝えられている。病気の天皇のため、不老不死の霊薬として常世の国(中国の南部からインド)から非時香菓(ときじくのかくのこのみ)を9年の歳月を要して持ち帰ったという伝説によるもの。

 その後、奈良時代には仏教の伝来とともに、米や麦、大豆当の穀物を材料にした唐の菓子「唐果物(からくだもの)」が、遣唐使によって伝えられる。(代表銘菓 清浄歓喜団も含まれる。これがお菓子のルーツである。)
団子や餅を塩味で整え、油で揚げた唐菓子は、神仏へのお供え物として、あるいは貴族たちの饗宴に食された、極めて儀式性の高い菓子。現在も、神社や寺院の神饌(しんせん)や共饌(きょうせん)としてその面影をとどめている。
今日の和菓子の原型というべきは、鎌倉時代に禅宗(道元、栄西)とともに伝わった、点心や茶の子ではないだろうか。
 饅頭、羊羹の原型は、中国の饅頭(まんとう)と呼ばれ、伝わった頃は、獣の肉が入った、今で言う肉まんのようなものや、羊や亀などの肉をいれた羹(あつもの)。つまり、汁物だったのです。これが点心と呼ばれる軽食で、その後、茶を喫します。殺生戒の禅宗では、羊の肉の代わりに、植物性の食品を使ってよく似たものを工夫しました。饅頭、うどん、そうめんなどとともに、禅宗の点心として始まった。この時、餅や、果物、昆布等が供された。茶うけの食べ物、茶の子である。禅宗における喫茶の習慣が茶の湯として我国独特の「芸能」から「道」へ発展していく過程で、茶の子である菓子もまた、茶席の取り合わせを担う、重要な要素となっていった。
 砂糖が我国に伝来したのは奈良時代(754年)。唐招提寺を建立した、唐の鑑真が薬として石密(砂糖の開祖だといわれる)を天皇に献上したのが始まりという。

 その後、室町時代に中国から輸入されるようになったとはいえ、砂糖を口に出来るのは、貴族や将軍など、高貴な人々だけであった。
菓子が甘くなっていくのは、16世紀中頃にポルトガル、イスパニアの宣教師が伝えたボーロやコンペイト、カステイラ、アルヘイ糖等の南蛮菓子の出現以来で、この頃から、菓子は砂糖を材料として、次第にその味が甘く変わっていきました。安土桃山時代には千利休により茶の湯も盛んになり菓子の発展に大いなる影響を及ぼしました。そして、町人文化が興隆を極める江戸時代。菓子は時代の豊かさを象徴するように飛躍的な発展を遂げました。「京菓子」の名もこの頃に生まれたものです。

 その理由は有職故実(昔の朝廷や武家の法令、行事、習慣などを研究する学問)にのっとり、和歌や俳諧などに取材してつくる京菓子を守るため、幕府は安政4年上菓子司を248軒に制限したこと。また、禁裏御用達の上菓子司をわずか28軒にのみ許したことによるもので、これによって、菓子の本場は京都であるとの聞こえが高まりました、尚、その28軒は「京菓子司」と呼ばれました。

【京菓子の味わい方】
京菓子は五感で味わうものとされます。
⚫︎目で色や形を味わう
⚫︎舌で感触と味を味わう
⚫︎鼻でその香りを味わう
⚫︎耳で菓子の銘(名前)を聞いて味わう

○京菓子の季節
京菓子は、2週間ごとに季節が変わるといわれます。お菓子に季節を表現することが大切なこととされています。そのため、四季折々の花々、行事などを表現して作られます。

○菓子の種類
⚫︎上菓子
宮中や公家、寺社、茶家に納めたり、特別なお祝いのためにあつらえる献上菓子のことです。この上菓子を作る専門職人「菓子匠」「御菓子司」などが生まれ
 茶道や年中行事の中で洗礼され、長い歴史と伝統を守っています。

⚫︎おまん(饅頭)、だんご、餅菓子
普段、庶民が食べるお菓子で、「おまんやさん」「おもちやさん」により作られ、長い歴史と伝統を持っています。京都では、上菓子とは区別され、お茶席や客人へのおもてなしに用いられることはありません。

【京都の和菓子の老舗】
明治以前の創業の京都の老舗和菓子店

京都で一番古いと言われている唐板の水田玉雲堂さんです。
水田玉雲堂さんの歴史です。
貞観五年(863年)、京では疫病が流行し、それを鎮めるために当時の天皇が神泉苑において御霊会を行った。その時、疫病よけとして「唐板煎餅」が神前に供えられました。応仁の乱後、上御霊神社の境内で茶店を始めたのが、水田玉雲堂さんの前身です。そこで厄病よけの煎餅として世に知られるようになったのだとか。文明9年(1477年)に今の場所(上御霊神社の向かい)に店舗を構えられました。

◎ 室町時代

⚫本家 尾張屋(おわりや)
応仁の乱の前年の1465年の室町時代の創業。御所や宮中の蕎麦司としての御用達の歴史がある蕎麦所の老舗。「蕎麦板(そばいた)」や「蕎麦餅」が有名。

⚫亀屋陸奥(かめやむつ)
創業は室町、応永二十八年(西暦1421年)。かつて、信長との戦いのために石山本願寺で元祖「松風」を作りました。

⚫川端道喜(かわばたどうき)
室町時代より内裏の御用達。「道喜粽(どうきちまき)」が有名。文亀3年(1503)創業です。お正月の「花びらもち」も裏千家にこのお店が調進したのがはじまりです。

⚫塩瀬総本家(しおせそうほんけ)
現在は東京の和菓子屋。江戸時代まで、京都饅頭屋町で、御所御用達。650年以上の歴史を誇る饅頭の老舗。宮内庁御用達

⚫総本家駿河屋(そうほんけするがや)
室町年間中期(寛正2年-1461年)に創業。練羊羹を最初につくった老舗。

⚫とらや一条店/虎屋菓寮
室町時代からの歴史は非常に古く、伝統があり、虎屋の歴史は、和菓子の歴史といわれるほどである。明治になり東京に本店を移した。

◎安土桃山時代

⚫鶴屋鶴寿庵(つるやかくじゅあん)
京都壬生の新撰組壬生屯所、八木邸の和菓子屋。京都で唯一「鶏卵素麺」を作るお店。

◎江戸時代

⚫井筒八ツ橋本舗(いづつやつはしほんぽ)
文化二年(1805)年に創業された八ツ橋の老舗。現在は夕子など、生八ツ橋が人気。

⚫柏屋光貞(かしわやみつさだ)
江戸時代(文化3年)創業。祇園祭の1日だけ販売される行者餅が有名。

⚫亀屋良長(かめやよしなが)
江戸時代、享和三年(1803年〉に創業。四条堀川、醒ヶ井の地に店をかまえています。京都の名水のひとつ、「醒ヶ井」の水があり、その水を利用した、お菓子づくりをしています。

⚫金谷正廣菓舗(かなやまさひろかほ) 
安政3年(1856)創業。「真盛豆(しんせいまめ)」一筋で、140年。

⚫亀屋良永(かめやよしなが)
御池煎餅(おいけせんべい)の店。江戸時代、天保3年(1832)創業。

⚫甘春堂(かんしゅんどう)
食べられる抹茶茶碗を作る、遊び心のある老舗。創業は、江戸時代後期、慶応元年。

⚫京阿月(きょうあづき)
ドラ焼きの「阿月」が代表銘菓。京都の三笠(みかさ=どら焼き)といえば、京阿月(きょうあづき)。江戸時代、1840年ごろ創業。

⚫五建外郎屋(ごけんういろうや)
京都の外郎(ういろう)で有名。安政年間の創業。

⚫笹屋伊織(ささやいおり)
享保元年(1716)年創業。初代は、御所に招聘され、「笹屋」の暖簾を上げたといいます。 東寺の門前菓子、銅鑼焼きで有名。

⚫聖護院八ツ橋総本店(しょうごいんやつはしそうほんてん)
江戸時代、元禄2年(1689)創業の八ツ橋の老舗。生八ツ橋の「聖(ひじり)が有名」。

⚫するがや祇園下里(するがやぎをんしもさと)
文政元年(1818)創業。京都祇園にある、飴・豆菓子のお店。店舗は、有形文化財。

⚫俵屋吉富(たわらやよしとみ)
創業は、江戸時代、宝暦5年(1755)。1845年、御所より、名前を賜る。銘菓「雲龍(うんりゅう)」など、京菓子の新しい流れを作っています。

⚫本家西尾八ツ橋(ほんけにしおやつはし)
元禄2年(1689年)に創業された八ツ橋の専門店。

⚫長久堂(ちょうきゅうどう)
創業は、天保2年(1831)。求肥の棹菓子「きぬた」が有名。

⚫鶴屋吉信(つるやよしのぶ)
享和3年(1803)創業。御所や宮家、社寺、茶道家元の御用達を努めてきた、京和菓子上級ブランドのひとつ。

⚫麩嘉(ふうか)
麩饅頭が有名。江戸時代後期、文化文政年間創業。麩(ふ)の専門店です。

⚫松屋常盤(まつやときわ)
創業は、江戸時代初期。承応年間(1652~55)。東寺から、御所や大徳寺、茶道の家元に菓子を納めてきたお店。「味噌松風(みそまつかぜ)」が 有名。

⚫満月(まんげつ)
創業は安政3年、江戸時代。明治期には、公爵家の御用達も。現在は阿闍梨餅(あじゃりもち)で有名。

⚫緑寿庵清水(りょくじゅあんしみず)
創業は、弘化4年(1847)。茶道にも使われる、高品質の金平糖専門店。




明治以前だけで、これだけの老舗があるのは本当にすごいです。
そして、忘れてはいけないお店があります。

京都市北区紫野にある今宮神社の脇の参道にあるあぶり餅屋「一文字和助(いちもんじわすけ)」こと「一和(いちわ)」さんです。創業は、長保2年(西暦1000年)。平安時代から続く日本最古の和菓子を、昔と変わらぬ製法で作り続けている老舗中の老舗です。世界最古となる金剛組同様、日本に7社ある創業1000年を超 える企業のひとつです。






改めて、京都のすごさを感じた菓子の老舗です。また、俵屋吉富さんが京菓子資料館を併設されています。

◎京菓子資料館



http://www.kyogashi.co.jp/shiryokan/index.html 

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お出かけの方、マスク、手洗いなど、忘れずに、三密にお気をつけてください。
お仕事の方、お疲れさまです。
行ってらっしゃい!
いい1日でありますように!

【今日の京都令和4年4月19日(火)】(No.2707)

※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

 大文字山です。
京都コンピューター学院の映像です。
 http://www.kcg.ac.jp/daimon/index_f.html 

鹿苑寺金閣
ページの下の方にライブ映像のところがあります。
 https://www.shokoku-ji.jp/kinkakuji/

近畿地方の現在の雨の状況です。
 https://www.river.go.jp/kawabou/mb?zm=10&clat=34.86256320369171&clon=135.7296854579934&fld=0


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コロナウイルスのため、中止になっている行事が多くなっています。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○ 御身拭式/清凉寺



清凉寺の本尊の国宝・釈迦如来像は奝然(ちょうねん)上人が宋で造らせて持ち帰ったもので、絹製の五臓六腑が入れられていたことでも有名です。この本尊を、寄進された白布(晒)で拭い清めていく行事が本堂で行われます。お釈迦様を拭った布でつくった「経帷子(きょうかたびら)を身に着けると罪業が消滅して極楽往生できるといわれています。
希望者には浄布が配布されます。(事前に要申込)
日程4月19日
時間
14:00~
料金
拝観料 400円
冥加料 5,000円(浄布込)
アクセス
嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」から徒歩15分
市バス28「嵯峨釈迦堂前」下車

○ 花の天井 春の特別公開(〜5/15)/平岡八幡宮

○春の特別公開(〜6/19)/大徳寺塔頭 興臨院 


○ 春の夜間特別拝観(〜5/5)/高台寺

○春の夜間特別拝観(〜5/5)/圓徳院

○ 本法寺 春季特別寺宝展(〜4/15) /本法寺

○ 二条城桜まつり (〜4/17)

○ 夜桜ライトアップ(〜4/17)/東寺

○ 霊宝館春季名宝展(〜5/8予定)/仁和寺

○ 御室花まつり(〜5/8)/仁和寺

○ 春の特別公開(〜5/15)/弘源寺

○ 春の特別公開(〜6/30)/宝厳院

○ 春の特別公開(〜5/15)/大徳寺塔頭 黄梅院 

○春の特別拝観(〜6/5)/相国寺

○ 霊宝館の春期特別展(〜5/5)/醍醐寺

○春の特別公開(〜5/25)/東寺

○ 春季名宝展(〜5/9)/大覚寺

○ 春の特別公開(〜4/20)/白龍園

○ 兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産(〜5/22)/京セラ美術館

○ 春の特別公開(〜5/8)/大徳寺塔頭 総見院 

○都をどり(〜4/24)/南座

○ 建礼門院寺宝展(〜5/10)/長楽寺

○ 霊宝館春季特別公開(〜5/31)/清涼寺

○ 山吹まつり(〜5/5)/松尾大社

○ つつじと新緑の特別庭園公開(〜5/5)/正伝永源院

○春の特別拝観(〜6/13)/瑠璃光院 

○不動大祭(〜5/15)/三千院

○ 大原女(おはらめ)まつり(〜5/15)

○御忌大会(〜4/25)/知恩院




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