今日の京都5月17日(日) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。



おはようございます。緊急事態宣言が解除されて、初めての週末ですが、解除されたところは人が戻ってきたようです。

さて、今日は「お茶漬けの日」です。
永谷園が2012年に制定しました。
煎茶の創始者であり、永谷園創業者の先祖である永谷宗七郎の命日です。




○お茶漬けとは?

日本語の辞典として広く知られている広辞苑によれば、茶漬けとは「飯に熱い茶をかけたもの。茶漬飯」とある。ここで言う茶とは、煎茶(緑茶)やほうじ茶や番茶や抹茶の入った緑茶や抹茶[1]など、いわゆる日本茶に分類される茶を指すことが普通だが、近年は烏龍茶をかける場合など、日本茶以外の茶をかけるアレンジも見られる。また、上記の茶であっても、必ずしも温度の高い茶に限定されているわけではなく、特に暑い時期などには、敢えて冷やした茶をかける例も見られる。 
出典Wikipedia

お茶漬けといえども、奥が深いものです。

○お茶漬けにまつわる話

⚫文豪森鴎外は大の甘党で、饅頭を四つに割ってご飯の上にのせ、お茶をかけて食べていたそうです。

⚫お茶漬けという言葉がついた作品もあります。
小津安二郎監督の『お茶漬の味』(1952年)という映画
落語では『茶漬け間男』『茶漬け閻魔』といった作品もあります。

⚫お茶漬けの諺
「朝腹に茶漬け」物事が少しもこたえないこと。
「茶漬けにひしこの望み」ささやかな望みのこと。

⚫お茶漬けが忌み嫌われること

 お茶漬けの茶や汁をかけたときに御飯が崩れる様が、切羽の崩落や山の落盤を想像させるからと、トンネル掘削の作業員が「茶漬け」「汁かけ飯」を忌み嫌ってきたそうです。映画「黒部の太陽」でもそういうシーンがありました。

【京都のぶぶ漬け】

お茶漬けといえば、京都の「ぶぶ漬け」を思い出します。「ぶぶ」はお茶のことです。最近はだし茶漬けも
出すお店もあります。

京都人の家に招かれ、ぶぶ漬けを勧められたら、それは、いつまで居座るつもりなんやろ、食事どきやというのに気のきかんお人やわと言われているというのが
その意味だと言われています。
京都というと、このぶぶ漬けと一見さんお断りがまことしやかに語られています。

私自身はそういう言葉を耳にしたことはありません。
ただ、何か言う場合に直截的な物の言い方はなるべく避けるというのは京都の人の特徴といえるかもしれません。例えば割烹料理屋で、香水やコロンの匂いをぷんぷんさせているお客さまがいたとします。そんな時に店の人から、「ええ匂いさせてはりますなあ。どこの香水どす?」と言われることがあります。これは「食べ物屋に来るときには、味だけではなくて香りを楽しんでいただきたいのだから、そんなキツイ香水をつけてくるのはやめてください」という意味なのです。

でも、さもありそうだと思えるから不思議です。そして、これが京都人がイケズと言われる原因かもしれません。

では、実際のところはどうなのか。
京都本で有名な柏井壽先生の著作、
『京都のツボ』の中に記載がありました。





先生ご自身も実際にぶぶ漬けでもという場面に遭遇されたことはないそうです。
ただ、食事時にお客さんがあったり、なかなか帰らないお客さんにどのように対処するのか。

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「えらいこっちゃ。頼まれごとしてたんを、うっかり忘れてたわ」
「そらあかんがな。ほな、うちもおいとまします」

急に用事を思い出したようなフリをして、言われたほうも、それを方便だとわかったうえで応じます。こうして、人間関係を壊すことなく、問題は解決されます。
 一事が万事、京都人はこんなふうな物言いをして、直接的な表現を避けます。遠回しに言ってみて、それでもうまく伝わらないときは、嘘も方便です。

〈中略〉

尖った言葉を丸く削って、相手を傷つけないようにし、ひいては自分も傷つかないよう。今の時代にこそ役立つ知恵だと思います。

出典
『京都のツボ』柏井壽著  集英社刊

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この京のぶぶ漬けは、上方落語の演目になっています。京の茶漬けとも言われています。
【上方落語京の茶漬け】
原話は、1775年(安永4年)に出版された笑話本『一のもり』の一編「あいづ」[1]。同種の笑話は、十返舎一九の『江戸前噺鰻』(1808年/文化5年)に「茶漬」の題でみられます。古くから同演題で演じられたとみられ、天保年間から残る大坂の寄席の根多帳に『京の茶漬』の記載があります。
短く軽いネタで、3代目桂米朝、3代目桂文我など多くの演者が高座にかけています。
(京の茶漬けのあらすじ)
演者はまず、京都特有の「何もおへん(=ない)のどすけど、ちょっとお茶漬けでもどうどす?」という、来客の帰宅を暗にうながす挨拶について触れる。
ある物好きな浪花者の男が、「いっぺん、この茶漬けを食(く)てこましたいな」と考え、京都の知人宅をたずねる。知人の妻が応対し、知人は留守であることを男に告げる。男が「待たしていただけまへんやろか」と訊くと、知人の妻は「どうぞ、おざぶ(=座布団)お当ておくれやす」と言って、男を座敷に招き入れる。男と知人の妻が、世間話をしながら時を過ごしているうち、食べ物の話となる。男が鯛の刺身と酒の話をしながら、ゆっくりとキセルをふかすので、知人の妻は男のたくらみをなんとなく察する。
そのうち、昼時となる。男が「この辺に食べるモン注(い)うて、とれる店はおまへんやろか」と知人の妻に聞くが、知人の妻は「この辺、何にもあらしまへんのン」と答える。男は「左様(さよ)か。えらいどうもお邪魔をいたしました、ほんなら……」と帰るそぶりを見せる。知人の妻は、思わず「まあ、せっかくのお越しでしたのに……何もおへんのどすけど、ちょっとお茶漬けでも」と口走ってしまう。
男は履きかけた履物を脱いで取って返しながら「左様か、えらいすんまへんなあ」と言いつつ座敷に戻り、座りなおす。知人の妻は「ここで追い返したりしたら京者の恥」と考え、台所に入り、飯櫃の中にわずかに残った冷や飯をかき集めてよそい、漬物を添えて男の前に出す。男はお世辞を言いながら、茶漬けと漬物をゆっくりと食べる。「さすが、宇治が近いだけあって、ええお茶使ってまンな。お漬物も……うん、うまい! さすが、漬物は京都でやすなあ」
茶漬けを平らげた男は、もう1杯欲しくなり、茶碗を知人の妻の前に差し出してみるが、知人の妻はそっぽを向き、サインに気づかないふりをしている。男はごまかすために、茶碗をほめてみせる。「ええお茶碗ですなあ。清水焼ですかいな。5つほど買(こ)うて、大阪に持って帰りたい。どこでお買いになりました?」それを聞いた知人の妻は飯櫃のふたを取り、飯が残っていない様子が見えるように男の前に突き出し、
「このおひつと一緒に、近所の荒物屋で」

出典Wikipedia

音声だけですが、桂米朝さんの京の茶漬け

https://youtu.be/ZRoSL4SXFAI

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なんだか回りくどい遠回しな表現の京都ですが、そこには人間関係を円滑にする千年の知恵があるかと思われます。
ストレートに言うことは簡単ですが、
互いを察しあうこと、非常に高度な人間関係かと思います。

そういうことができてこそ、真の京都人と言えるのかもしれませんね。
また、そういうやり取りができてこそ、一人前として認めていただけるのでしょう。

○京都のお茶漬け屋さん
私が行ったところは、丸太町の十二段家さんだけです。




https://retrip.jp/articles/14976/ 

お茶漬けとひとくちに言っても、最近は、出汁茶漬けもあれば、お茶漬けにつきもののお漬物のお店が、お茶漬けを出している場合もあります。
どんなお茶漬けがお好みでしょうか?
そういえば宮崎では冷汁というものがあるそうです。

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なんだかコロナウイルスが終息したかのような感じがしますが、油断は禁物です。どうぞ、三密に気をつけてお過ごしください。

現在も頑張ってくださっている医療関係者の方々に感謝です。

どうぞ、今日もお元気でいい1日でありますように!
お仕事の方、お疲れさまです。
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和2年5月17日(日)】(No.2007)

※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

 大文字山です。
京都コンピューター学院の映像です。
 http://www.kcg.ac.jp/daimon/index_f.html 

鹿苑寺金閣
ページの下の方にライブ映像のところがあります。
 https://www.shokoku-ji.jp/kinkakuji/

近畿地方の現在の雨の状況です。
 http://www.river.go.jp/x/krd0107010.php?lon=135.6836159946397&lat=34.95309468371873&opa=0.4&zoom=8&leg=0&ext=0 

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コロナウイルスのため、中止になっている行事が多くなっています。

5月16日現在の京都の行事やイベントの状況です。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

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【勝手に京都応援団】
観光客が減り、大変な状況の京都。みんなで京都を応援しませんか?お住まいのところから京都に行ったと思ってオンラインでお買い物!
私の独断でご紹介していきます。
※全国で緊急事態宣言が出されて、休業となるお店も出ています。ご注文の際にはご注意ください。

※毎日ご紹介してたくさんになったため、別のページを作りました。今までご紹介しましたものは、そちらをご覧ください。

【私のお気に入り】
BGMはそうだ京都行こうのCMソングに乗って。
昨年の初夏のCMです。

https://youtu.be/fYcjPhh-7Nk

㊱大極殿本舗さん






1885(明治18)年の創業。1895(明治28)年に京都でいち早く本格的な「カステイラ」の販売を始めました。
大極殿本舗さんは、デパートでは購入できなくて、大丸さんの側の高倉通にある本店と六角通にある甘味処「栖園(せいえん)」のみの販売です。
甘味処「栖園」では、毎月お味が変わる琥珀流しが味わえます。こちらの暖簾は季節ごとに変わり、楽しいです。
暑くなり、「レースかん」が食べたくなりました。
また、「若あゆ」は、祇園祭の前祭に占出山の吉兆あゆとして授与されています。春庭良(かすてーら)もおいしいです。

http://e-mono.jr-central.co.jp/shop/g/gKY030080004/

【来年の手帳】5月17日
大極殿本舗の「栖園」さんで琥珀流しをいただきたいです。

日本頑張れ!
生きてお目にかかりましょう!

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