アドラー心理学だったかどうかよく覚えていないが、私が悩んでいる時に何かの心理学系で聞いた言葉。『100%自分の責任…。』
また、こんな風にも言う。『雪が降っても自分の責任』と。
どうも納得がいかない。この言葉に違和感を覚える。
最近心理学でよく言われる、自己責任。人間関係においては、なんとなくわかる。
例えば、夫が浮気をするのは妻に責任があるからだと言われて、はいそうですと素直には言い難いが、一部ではそうかなとも考えられる。
しかし、私のように難病になった原因もわからないのに、悩みの原因だから自分の責任?と言われても、どう考えても納得がいかない。
それに世の中、100%自分の責任と言われて、納得いかないことだらけじゃないか!
天災にしても、事故にしても、事件に巻き込まれるにしても、世の中理不尽なことだらけ!
…そう思っていた。
ある日、神宮外苑前を平日の昼に散歩に行った。黄金色に輝く銀杏が美しかった。働いていたら、この風景は見られなかったなぁとふと思った時、急にこんな考えが浮かんだ。
もしかしたら、この贅沢な時間を味わえているのは、病気のおかげ?病気は自分で選んだわけじゃないと思っていたけど、このまま教員だけで終わるのもどうか?と考えたことがないといえば嘘になる。
原因に納得いく、納得いかないの話ではなく、自分が自分に起きた出来事をどう捉えるか、その点においてが100%自分の責任なのだ。他人が悪い、世の中が悪いなどと言っているうちは、原因を人に押し付けているだけ。
世の中から理不尽に思うことは、決してなくなりはしない。大事なのは自分の受け止め方。
病気も自分の責任でなったと思えば、人を羨んだり、神様を恨むことをしなくていい。自分で何とかしようという気になる。
なーんだ、そういうことか。
そう思ったら、外苑の銀杏並木の上に広がる爽やかな青空のように、私の心もスッキリした。