「リトミック」は創造性の教育。

人の素質そのものを育てるもの。
心と体と脳をバランス良く育てる教育法だと思います。

本当に。(実感こめて)

リトミックのレッスンを経験している期間には、
等速感、拍子感といったリズム感や音感など
主にソルフェージュ力が身についていきますが、
そうした目に見える力だけではなく、
目につかないところで育っている部分が
高学年になるにつれ、発揮されてきます。
質問された時、それを理解するのも答えるのも速く、
表現しようとする気持ちや考えも自分の中から出てきて、
自分の意思をちゃんと言葉でも表現できる。
弾き方の具体的な奏法の練習をするにも、
楽にその動作をすることができて、
自然に出てくる、さっとできる感じで、
本人の容量が大きくてスイスイ入っていく感じです。

ピアノ個人レッスンの前に
こういう感覚を楽に身につけさせてあげたい。

個人的には、
小学生もリトミックを続けると良いと思っていて、
小学生リトミック&アンサンブルのレッスンもしていましたが、
効果はあったと思っています。

頭も良くなると信じていたりします。

♪♪♪♪♪

最近になって、ピアノを弾くことは、
記憶力を高めるなど脳の働きにも良いという話が
いろいろなところで聞かれるようになりましたが、
筋肉運動と脳の働きと音楽の関係には、
まだまだすごいものがありそうですね。

1900年代初頭に発表された
スイスのダルクローズのリトミックなのですが、
脳への働きかけがとてもすごいのです。
音楽療法としても効果があるくらい。

たとえば、
リトミック経験初期から行う即時反応について。

五感で受けたもの
(ここでは聴覚で受けた音楽)
 ↓
 ↓聴く (神経伝達)
 ↓
脳作用 (判断する=どんな音楽~走る・歩く・止まる・高い・低いetc.)
 ↓
 ↓(神経伝達⇒歩く音楽⇒歩く指令)
 ↓
筋肉動作 (音楽に応じて、判断した動作をする)
 ↓
 ↓動作した(神経伝達)
 ↓
脳作用 (動作したことによって、音楽=動作を再認識)

こんな一連の脳作用と神経伝達を
反射的に瞬時に行えるように繰り返し、訓練。
(音楽に合わせて遊んでるようにしか見えないのがイイ♪)

体の中を電気的な情報が駆け巡る感じでしょうか?
神経伝達物質がとんで、シナプスが発達して?

という一見してわからないようなことが体の中で起きていて、
その上、その題材をレッスンの対象者の身近な生活から取り上げて、
五感のいろいろな感覚を刺激するように考えられていて、
想像力もたくさん使うような言葉かけがあって、
一人ひとりが、その子の思いで、
こんなふうに表現しようと思って動作する。

「こう表現したい」気持ちがとっても大切ですよね。
そこが、その子でなくてはならないところ。
その子らしい素敵なところ。

それに具体的な音や和音やリズムの聴き分けも加わり、
高音のリズムは手で、低音のリズムは足で、などと、
同時に手足で別々のリズム動作をしたり、
合図でそれを入れ替えたり、
右手と左手で異なる拍子の指揮をしたりと、
だんだん複雑で難しいものになっていきます。

だから、音感やリズム感が身につくだけでなく、
集中力も高くなり、反射神経も鋭敏になり、
体中を使って瞬時に動作することから、
明るく、前向きで、物怖じしない性格になることにも
影響するのだと思います。

年齢やもともとの素質?にかかわらず、
経験したらしただけ、
自分の体の機械組織が精密になって、
素質そのものが育つ感じです。

ダルクローズのリトミックは、
本当に素晴らしい教育法だと思います。

♪♪♪♪♪

勉強を始めて10年後から10年行なっていたリトミック。
引越しにより閉講して13年も経ってしまいましたが、
私なりのリトミックにも大きな効果があったことを実感し、
同時にリトミック未経験者の苦労を実感してしまい、
新しい勉強をして、指導力パワーアップしてから、
来春、リトミックレッスン再開です。

今の生徒さんの指導に生かせることも、
新しいお友達に会えることも、
とっても楽しみです♪


私が最初にリトミックに出会ったのは、
楽器店教室の新米講師になったばかりの頃。

黒柳徹子さん著「窓際のトットちゃん」(1981年)

リトミックも素晴らしいと思いましたが、
トットちゃんの通ったトモエ学園も、
その校長先生の小林宗作先生もとても素敵です。

また、
私には、自分の小学校時代の担任の恩師が2人と、
尊敬するピアノ教室の先生が何人もいらっしゃいますが、
本気で良い教育を考えてらっしゃるこうした先生方から、
いつもエネルギーを頂いています。

ありがとうございます。
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