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【18歳以下無料の残波JAMとしては、是非、若いオーディエンスの皆さんに音楽の解釈の幅を広げて帰ってほしいッス。】

例えば、バンド音楽にのめり込んでいた僕が本当の意味でDJの意味を理解したのは22歳頃、東京・東高円寺の伝説のDJバーGRASSROOTSで、奄美・徳之島出身のDJ HIKARUのプレイを初めて体験した時だった。2000年代初頭から10年の東京のDEEPなクラブカルチャーは、DJもバンドもかなり熱かった。現代音楽史においてまだ、語りきられていない部分だと思う。

それ以前から、西東京・吉祥寺のクラブでアルバイトしていたからDJカルチャーには触れていたし、踊りまくっていたが、光くんのレコードのつなぎ方、スピーカーの鳴らし方、選曲のオリジナリティ、フロアの狂わせ方を観て(ある種の心理学)、バンドが何人がかりで楽器鳴らしてやっとこさ出来ることを一人で悠然とやってのける本物のDJの力を思い知った。DJとは、レコードとレコードが混ざり合うところに魔法が起きる事をよく知っている人たちだ。

楽器のできないDJ 光は、どんなプレイヤーよりも心を込めて「盤を演奏して」いた。テクノ、ハウス、ディスコ、ヒップホップ、レゲエ、ダブ、ロック、トライバル、ハードコア、ジャズ、民謡なんでもかけるフリーフォームDJなのだが、何処かに統一された「風」と「民族性」を感じる。彼の手にかかると、あらゆるレコードが彼のものになる。そこには、独自の「快楽性」が宿っている。僕は勝手にそれを奄美の島の血だと解釈して憧れていた。

その後、彼が東京を離れて沖縄へ引っ越していたことは、僕が沖縄へ移住した理由の5%くらいにはなっている。

グローバルな評価を得て飛び回る、ゆる猫DJ番長。
彼の音の旅は感性の細胞分裂を促し、センスを限りなく広げてくれる。
聴いた事ないのに懐かしい、オルタナティブな世界から着地した時、実際に新しい自分がそこに居たりする。

伝説の黒人DJ、ラリー・レバンがディスコカルチャー全盛の80年代NY・パラダイスガラージで人々に味わわせていた音楽と踊りによるある種の「悟り」体験、「覚醒」体験というのはディスコ文化のひとつの原点になっていると思う。彼も、フロアをロックするためには、ディスコの解釈を大きく広げながら、その時に相応しいレコードなら何でもかけた(時には突然、照明を消したりした。当時のディスコは照明操作もDJがブースから行っていた。)。

DJ HIKARUは、そういう意味ではディスコの正統な系譜に乗るDJだと云える。

ディスコとは本来、自由なものなのだが、それを再定義すると、フリーフォームとか、バレアリックという言葉が必要になるのかもしれない。

日本を代表するDJのプレイから音楽の「自由」と「快楽」を存分に味わって、身体に刻んでライフスタイルに持ち帰ってほしいな。

アーティスト紹介 DJ HIKARU
http://zanpajam.org/pages/artist_hikaru.html



残波JAMのLIVESTAGE出演者の音をチェックできるSAMPLER。
Selected by DJ MKY & DJ HIKARU
"zanpajam2014artists" on Mixcloud
シーサー
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