本日2月14日は
Vasant Panchami (ヴァサント・パンチャミ)
インドの学問と芸術の神様、サラスワティー女神のお祭りです。
ヴィーナとヴェーダを持ち、蓮の花に座していらっしゃいます。
*インドでは伝統的なヒンドゥーのお祭りは太陰太陽暦を用いて決定されるため、お祭りの日程は毎年変わります。
インドの舞踊学校で祝われるVasant Panchamiは、生徒達がいそいそと、木の実やフルーツ(バナナ、ざくろ、ぶどう、チクなど)をカットし、大きな葉っぱの上に乗せて、レッスン室内のマンディールにお供えすることから始まります。
マンディールは、日本でいうところの寺社で、一般家庭においては、家の一番良い場所に設置される神様部屋になります(インドにおいては家の中心に置かれることが多い)。インドの舞踊学校の各レッスン室には必ず、マンディールが設置されています。
お供えやお花でのマンディールの飾り付け等が終わると、全員でサラスワティー女神のマントラを詠唱し、その後に、グルが微笑みながら新しいダンスアイテムを授けてくださり、私達生徒も全員、満面の笑顔で踊らせていただいたことを覚えています。
(この日ばかりはグルのダメ出しとスパルタレッスンが無いのニャ~)
ところで
インドでは学問と芸術の女神である
サラスワティー女神は
日本では財宝神である
弁財天として広く知られています。
スタジオ近郊の弁財天の社で有名なものは赤坂にある豊川稲荷東京別院。
山門から入り、奥に進むと、弁財天様がいらっしゃいます。
インドのサラスワティ女神さまは必ず、水辺にいらっしゃるのですが、日本でもまた然り。密やかに水辺に鎮座され、清浄なオーラを発しておられます。最近はパワースポットとして人気を博されていることもあってか、数年前と比べて、より華やかな雰囲気を纏われているように思います。
都内で弁財天が祀られている神社は他に、日本橋の小網神社が有名です。
ところで、日本には古来より、仏教を通じてインドから多くの神様が日本にいらっしゃっていますが、インドではそのことがあまり知られておらず、日本の弁天様(サラスワティ女神が由来)や大黒神(シヴァ神が由来)を知るととても驚かれるそう。
確かに、インドと日本では神様の見た目も、宗教儀式もかなり異なるし...。
お香を拝受する所作は日本もインドもほぼ同じなので、ダンス振り付けにおいて、そこだけはあまり説明しなくても皆様にすぐに覚えていただいています。